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2018年9月26日

(読書メモ)新シリーズは2000年代の50冊

「若人のための100冊」が無事に完了したので、次シリーズを読み始めました。次は2000年代の50冊。朝日新聞書評欄に2010年4月に掲載されていたもので、2000年から2009年に刊行された本から50冊を選んだもの。文庫化されていない本が多かったので、暫く寝かせて文庫化を待つつもりだったのだが、そのうちに2010年代の50冊が発表されちゃうよ、ということに気が付き、読み始めることにしました。50冊しかないので5冊ずつアップする予定。14分冊があるので10月はちょっと無理かな?

実は、これが終わっちゃったら(今度は50冊しかないし)、次は「新潮文庫の100冊」にしようと思っていたのだった。昨今の「新潮文庫の100冊」のガイドブックには、本文中の一文が抜粋されているんだけど、えっこんな文章あったか?なものも多く、新潮文庫を読み返しながら、AJならこっちの文章を取るけどなーと言うのを読書メモ化しようかな、と思ったのだ。

が。新潮45+ 10月号は余計だったな。昔はいい雑誌だったのに終わっちゃったな。ところが、新潮社の対応もダラダラで、これは新潮社も終わっちゃうのかしら・・・と思い始めた。廃刊の措置は取るらしいが、なんかやめりゃいいんだろ感が満載でちょっとねー。とりあえず新潮文庫の100冊はやめておくことにしよっと。始める前で良かった。

で、本読みさんたちのブログを眺めていたら面白そうなのを見つけた。それはガーディアン紙が選んだ1000冊ていうリスト。1000冊は遠いなぁ・・・と思ったんだけど、とりあえずエクセルに入れてみたら、50冊は既に読書メモで網羅されていることが判明。あと少なくとも50冊位は推理小説を筆頭に読んだことがあってもう一度読んでもいいと思える。だったら残りも結構読めるかも。1000冊は無理(そもそも翻訳されていない本も多いらしい)としても、目標としてはいいな、ということになった。先の楽しみがたくさんでうれしい。

徳島県代表:阿波和三盆

少し無理があってもいいから今日絶対何か買って帰る!と決意のもとに出掛けた徳島県アンテナショップ。美味しそうだけどどこでもありそうな、ういろうや小麦粉煎餅やお饅頭が並ぶ。鳴門金時を使った砂糖漬けも考えたけど、和三盆が目に入った。AJの認識では和三盆=香川なんだけど、隣の徳島でもやってるんだな。wikiにも香川県と徳島県と書いてある。食品成分表的には、和三盆は「和菓子」ではなく「砂糖類」に分類されているんだけど、もうこれでいいや。

AJにとっての決め手は和三盆に「鳴門秘帖」って書いてあったこと。これなら香川県銘菓には見えない(笑)。
要は砂糖の塊ですから、砂糖の味ではあるんですが、柔らかくて優しい甘さ。これは和三盆だけで作られているので、角砂糖替わりにも使えますね(AJは角砂糖を使わないけど)。
たいていの場合は和三盆糖と書いてあっても、和三盆+つなぎになるαで作られていることが多い。それはたぶん和三盆だけじゃもろい(エッジがキレイに出ないし崩れやすい)せいと、着色がキレイに出来ないからなのかな。


シンプルで飾らないお菓子。岡田製糖所の説明書には文末にこんなことが書いてある。『其製法は古来のまゝ複雑微妙を極め、独特の技術操作を経たもの故、値も高価に精白糖に数倍するも又止む得ぬ次第。自讃と共に宥恕を乞う霰は祖彦太郎より数代今に至る粗野な土産砂糖であるが敢て江湖に見参ご批評を願う次第である。』
粗野な土産砂糖ってくだりが気に入ったね。徳島県ってマジメで謙虚な飾らないお国柄なのかしら・・・イヤそう決めつけてはイケナイらしい(笑)

徳島県も行ったことない。淡路島までは行ったのでもう少しだったんだけど。
鳴門の渦はみてみたい。食べ物は何があるんだ?えっと・・ラーメン?うどん?バーガー??海の幸はずいぶん下にランクされてるんだな。なんで??徳島はお魚食べないのか?
漁獲高は四国の中では最低、全国では35位。海なし県は参加しないからかなり下の方だ。(H25年海面漁業漁獲量)お隣の高知は14位なのに。潮の関係なのかな。残念だ。まぁ鳴門の渦だけでも見に行くつもり。

2018年9月20日

血小板

赤血球・白血球ときて、残るは血小板。英語ではplatelet。-letが「小さい」ので血「小」板なんだな。検査値だとPLTとかPLATと書かれる。「小」と言われるだけあって赤血球や白血球よりうんと小さい。

血小板は血を止める働きがある。怪我をして出血しても血が止まるのは、血小板が傷口にやってきてもろもろの組織と一緒にくっついてカサブタを作ってくれるから。血小板が少なくなると血が止まりにくくなる=出血しやすくなる。

血小板(血小板数)の基準値は、15万~35万/μL。AJの最新値は180。あれ?なんか桁が違うぞ。ウチの病院の単位は×10^9/Lになってる。すると×10^3/μLと同じだから180*1000=18万になるな。

今の病院では、血小板数以外に、平均血小板容積・血小板クリット・血小板分布幅という項目もあるんだけど、前の病院では後ろの3つはなかった。マイナーな項目なのかな。意味は赤血球に準拠で、それぞれ平均赤血球容積(MCV)・ヘマトクリット・赤血球分布幅に相当する。AJの最新値は血小板容積が基準より少し低いんだけど、ほんの少しで誤差の範囲だな。気にしないことにしよ。

山口県代表:夏蜜柑の砂糖漬け

少し無理があってもいいから今日絶対何か買って帰る!と決意のもとに出掛けた山口県アンテナショップ。でもどこにでもありそうな、ういろうや羊羹や小麦粉煎餅じゃちょっとね。悩んだ挙句に、これでいいことにする!と買ってきたのが夏蜜柑の砂糖漬け。萩土産と書いてあった。萩は夏蜜柑の栽培で有名だったよね。ブラタモリで言ってた。

食品成分表では、砂糖漬けはお菓子じゃなくて果実類の項目に含まれているのだが、採用されているのは、文旦とパイナップルのみ。普通、砂糖漬けっていえばオレンジピールじゃないですかね。いいけど。

普通に黄色いオレンジピールぽいのもあったけど、あえて緑のものを選びました。酸っぱそうな感じが夏みかん!て感じするので。夏みかんの花は山口の県花だそうで、県代表にしても怒られないだろう。

東京(というか山口以外?)で「夏みかん」という名前で売られているのは、たいてい「甘夏」のことなのだそうだ。甘夏は夏みかんの変種で甘くなったもの。確かに昔の夏みかんってもっと酸っぱかった。ミカンという名前が付いているけど、そんなに美味しいものではなかったよな。

そして、夏みかんが「ミカン」になったのは明治以降で、元々は「夏ダイダイ」と呼ばれていたんだって。ダイダイかー。あれは甘くはないなー。鏡餅のために買ってもミカンのようには食べないな。
「夏ダイダイ」は、ダイダイと同じく長期間木にくっついていられる。柑橘酢として使われてきたけど、いつまでも木にくっつけておいたのを夏になって食べてみたら、生食出来る範囲まで酸味が落ち着くことを発見したのだそうだ。スーパーに出て来るのは、「夏」っていうか「春」の気がするけど、初夏と言えなくはないか。

山口も行ったことない。新幹線で通ったことはあるけど。
行ってみたいとは思っている。お魚美味しそうだし。錦帯橋も歩いてみたいです。

2018年9月19日

光文社古典新訳シリーズ(19)

古典新訳は前回から1年半ぶりの更新・・・。おかげで未読がたくさん貯まってしまいました。もうすぐ200冊だし頑張って読まなきゃ。読みやすい本が多くて好きな本も多かった今回の10冊。

(181) 論理哲学論考(ヴィトゲンシュタイン):言いたいことは良くわかんないけど、これ面白いぞ(笑)。まずなんと横書き!章立てからして論理的!論理的だとは思うがこれが哲学なのか?心理学や宗教に近くなってしまった哲学が多いのでアンチテーゼなのはわかるのだが。AIの哲学というか思考方法はこんなだろうなと思う。上手く説明できないけどなんか面白いよ。薄いし読むべき。

(182) 戦う操縦士(サン=テグジュペリ):戦闘機乗りとしての実話ベース。飛行士だと操縦士じゃない人も含むのね。確かに宇宙飛行士って操縦士だけじゃないもんね。敗北濃厚のフランス、偵察飛行に何の意味があるのかと思いながら飛ぶが敵機に囲まれて戦う意味を見出す。「わたしは戦う。『人間』のために。」 『国家』でも『大衆』でも『集団』でもなく、『人間』のために。『人間』は個々人ではないが、個人の総和でもない。大聖堂を語るのに石材を語っても意味がないように。ううむ、確かに。石材あっての大聖堂ではあるが、大聖堂により石材が生かされるってのはあるよなー。窮地の最中に、顔も覚えていない子守のポーラと会話するシーンが秀逸。しかし、ドイツってそんなに強かったのな。アメリカが参戦しないと怪しかったのか。真珠湾攻撃って誰が決断したんだ、責任者出てこい!

(183) ケンジントン公園のピーター・パン(バリー):ピーターは永遠の7日歳!こういうの好き―。パンはパン神のパンという解説も目テン。ちなみにウェンディが出て来るのは「ピーターパンとウェンディ」で別物(後日譚)。スティックボートの実態が謎。海まで行ってしまうステッキ―なボート。気になる。筏のことかな?

(184) ボートの三人男 もちろん犬も(ジェローム):前に丸谷訳で読んだ。こんな本だった。たぶん丸谷訳の方が好き。でもかなり古い訳だから新訳が出るのはいいことだ。光文社古典は解説が充実してるしさ。カワイイ地図もある。出て来るお店やなんかが2017年現在営業してます。とかの情報もあって、新訳はこうじゃなくちゃね、と思う。でも副題はどうかなぁ。オリジナルに近いとは思うが、「犬は勘定に入れません」の方がユーモアがあって好き。

(185) ヒューマン・コメディー(サローヤン):第二次大戦中の家族を描いたもの。電報配達で家計を支えるホーマーは健気、ちびのユリシーズは可愛い。アメリカにはいろんな国の人がいて、そしてみんなアメリカ人だ。サローヤンは「我が名はアラム」を松丸文庫で読んだんだな。しかし一番びっくりしたのは、カモナマイハウスがアルメニア民謡にサローヤンと従兄弟が作詞したものだという解説。ホーマーはよくキャンディーをもらってるがアルメニアってそういう文化なんだね。いいな。

(186) オリエント急行殺人事件(クリスティ):二度目か三度目。解説のダメ出しが親切。こんなに国際的なのはアメリカだからか。なるほどね。トリックとしては今一つだが映画にしたくなる気持ちは良くわかる。

(187) にんじん(ルナール):子供の頃読んだと思う。でもこんなに暗い話だったか?母親にいじめられる末っ子のにんじん。姉兄もいじめる。両親の不和が原因の哀しい家庭。ルナールはやっぱり博物誌がイチ押し!

(188) この人を見よ(ニーチェ):なぜ私はこんなに賢いのか、利口なのか、良い本を書くのか。ちょっと閉口してしまう見出しだけど、書いてあることはそんなに高圧的じゃない。必然を必然のまま受け入れる。人間の幸せは哲学やキリスト教じゃなくて健康であること。うーむ、なんか病人らしい発想かも。哲学よりも健康な生活が人生を救う。まーねー。

(189) 薔薇の奇跡(ジュネ):少年院から刑務所へ。非行青少年群像同性愛付き。思考が行ったり来たりというかグルグルして、章立てもなくて一緒にグルグルしてしまう。これ一気に書いてるのかね。意図して書いていたらすごいのだが、わかりにくいだろ。

(190) 芸術論20講(アラン):音楽、演劇、ダンス、建築、彫刻、絵画・・全てに共通する芸術の基本、みたいなこと。「芸術の体系」よりはマシだけど、何を言いたいのかわかりにくいことに変わりなし。

2018年9月11日

福井県代表:羽二重餅

福井県は羽二重餅と決めたのは早かったんだけど、なんか買いそびれていて。今週には福井県ショップまで行かなくちゃと思っていたら、成城石井で羽二重餅を発見。ラッキー。

やわやわの薄甘いお餅。求肥の一種ではあるがとても柔らか。引っ張るとぐーんと伸びるけど、噛み切れなかったりはしない。
やわやわ感が、絹織物の羽二重(これも福井名産)に似ているので名付けられたのだそうな。もち米の中でも粒子の細かいもの(羽二重粉ともいう)を使うことで、このやわやわが出るんだって。
ちなみに、羽二重「団子」は東京銘菓(登録商標)だよ。羽二重のようなきめの細かさだそうだが、団子は団子だ。羽二重餅の方が、羽二重らしい感じがする。やっぱり本家!な感じ。

富山もそう思ったのだが、福井のお菓子もシンプルで上品な感じだな。水ようかん(冬季限定)も、福井の名物なんだよね。あれも美味しくて好きだな。


福井もまだ行ってない。AJにとって地図上で示すのに時間がかかる県の一つ。時間はかかるけど間違えることはない。越前・越中・越後の順で並んでいるから。越後=新潟は形も位置も分かっていて、なぜかその間にある加賀は能登半島の形で排除できる。その西にあるのが、越中→越中富山の薬売り→富山県で、その次が越前=福井県。と、最後に特定されるのが福井県なのだった。ただし、県境表記がない状態で、この辺が福井、って示せるかというと自信ない(ごめんよう)。

新幹線が出来たのでぐんと近くなったね。 お魚美味しそうだし、行きたいとは思っているんだ。公園切手シリーズに福井県もあるし。でも国定公園は車がないと不便そうなんだよなぁ。水仙の時期を狙ってツアーに乗れば行けるかしら。悩み中。

単球

白血球仲間の最後を飾る単球。単なる球ってずいぶんなネーミングな気もするが、そうでもないのさ。
単球は、血管の中では単球なんだけど、必要時には各器官(血管の外)でマクロファージや樹状細胞とかに変身して、免疫機能を発揮するのだ。

マクロファージ(=大食細胞)に代表されるように、細菌とかを捕食(自然免疫)もするけど、捕食した細胞の特徴をリンパ球に伝えるという点で、獲得免疫でも重要な役割を果たしている。
ちなみに、マクロファージ(大食細胞)があるということは、小食細胞もいるわけで、昔は好中球(とか)のことをミクロファージ(小食細胞)と呼んでたんだって。

単球の基準値については前回も書いたけど、白血球仲間内のパーセンテージで表され、1-10%程度。数としては100-900個位? 単球だけが増加したり減少したりすることは、あんまりないみたい。AJ自身も、好中球の激減により単球のパーセンテージが基準値を上回ることはしょっちゅうだけど、絶対数はそんなに変わらないです。

2018年9月7日

リンパ球

ほんとはリンパ球について書く前に、リンパ系について書こうと思ったんだけど、するとなかなかリンパ球にたどりつかなそうなのでパス。リンパ球はリンパ系と関係ある、とだけ書いて終わりにしておく。リンパ系については別途(いつになることやら)。

リンパ球も好中球とかと同じく、体に入った異物を退治してくれる「免疫」の役割を持つ。ただし、好中球よりも賢いというか複雑というか、やり方が違う。好中球とかの免疫は「自然免疫」、リンパ球とかのは「獲得免疫」(適応免疫とも)。
「免疫ができる」なんて使い方をするのは、獲得免疫をイメージしていますね。異物の特徴を覚えておいて、次に同じのに出会った時には、待ってました!と攻撃隊が出て来る。 ワクチンが有効なのも獲得免疫機能を利用しているから。

前回のドキシル治療で痛い目にあったのがこのリンパ球だったのだ。確かに1回目の点滴から、リンパ球の数値は下がっていた。でもいつも好中球のことばかり注意されてたし、リンパ球は下がっても何も言われたことなかったので気にしてもいなかった。医師も気にしてなかったと思うので、基準値より低いとは言ってもよくある値で問題ないと思ってたんだろう。過去の治療データも見てみたけど、やっぱり同じ位まで下がったことは何回もあるんだよなー。ぶつぶつ。

リンパ球の基準値については前回も書いたけど、白血球仲間内のパーセンテージで表され、20-50%程度。数でいうと、成人で1500-3500位。
・・・えっ!私は1500もあったことは一度もないんですけど。びっくり。パーセンテージでみると基準値内に入ってることが多いので全く気にしてなかったけど、そもそも常に足りてないんじゃん(泣)。
ちなみに、肺炎を起こして緊急入院した時のリンパ球数は380。好中球の方はG-CSF製剤の力を借りて3000弱の十分な値だった。

ニューモシスチス肺炎(「カリニ肺炎」と書いてたけど、今はニューモシスチス肺炎と呼ぶのが正しいのだそうだ。ニューモシスチス菌ではあるが、カリニではなくイロベチイというやつが原因だと判明したんだって。でも医師もみんなカリニ肺炎って言ってたぞ)を筆頭とする日和見感染は、好中球ではなくリンパ球の数が問題だ、と後になって言われた。なんで好中球はこいつをやっつけてくれないのだ?
検索してもどこにもそんなことは書いてない・・・でも、AIDSではHIVウイルスによるリンパ球の減少が日和見感染の原因とされている。好中球は足りてても、リンパ球が足りないとダメっていうことなのかな。そうなんだろうな。

さて、肺炎から退院した後にリンパ球は更に減って200まで落ちていた。これは恐らく多量のステロイド治療のせいだと思うね。最新値は900。今度のお薬もリンパ球は減っていくと思うが、あまり下げないように睡眠も栄養もしっかり取ろうっと。

若人のための100冊(10) 最終回

最後の10タイトルはなんかイマイチだったな。いいけど。

(91) ミル自伝(ミル/みすず書房):幼児の頃からの考える教育、そして素敵な奥様との出会いあってこそのミル。ミルのファンなら読んで面白いんだろうけど。みすず書房さん頼むから後書き入れてよ。年表位すぐに書けるでしょ。

(92) 息子と恋人たち(ロレンス/岩波文庫):愛する息子が女で失敗したり、結婚を決心できずにうじうじしたり。母は気苦労が絶えない。実話モチーフなのらしい。チャタレー夫人よりはあるある感。原題の"Sons and Lovers"は、息子かつ恋人とも読めるとの訳者指摘に納得。

(93) この人を見よ(ニーチェ/光文社古典文庫):読んだけど光文社古典として別途

(94) 女の一生(モーパッサン):光文社古典で済み

(95) 好色五人女(井原西鶴/岩波文庫):お夏清十郎とか八百屋お七とか。好色というより恋に生きる女だな。元になる事実はあるが脚色は多いのだそうだ。

(96) 職業としての学問(マックス・ウェーバー/岩波文庫):教職に就く人は読むべき。他の人はあんまり関係ないような・・・一方的に「教える」時に個人の主義主張は混ぜてはイケナイ。なるほど。

(97) 人権宣言集(高木八尺編/岩波文庫):世界各国の人権に関する法律をまとめたもの。マグナカルタから始まる。法律があっても守られてない場合もあるし。一覧性が今一つだな。昔は便利だったと思うけど、今となってはwikiの方が早い。

(98) 谷間の百合(バルザック/岩波文庫):読んだ筈だがこんな話だったか?谷間の百合のような清純な心をもつ伯爵夫人とのプラトニックラブ。だが青年に恋人が出来て破滅。巻末のナタリーの手紙が秀逸。こういう話は新しい恋人にしてはいかんよ。胴の平たい女の方が性格が女っぽい。これって、今流行りの骨格診断だな。性格はともかく、ヒラヒラ服が似合うから女っぽくは見えるだろうな。

(99) イーリアス(ホメーロス/岩波文庫):題名は知ってたけど初めて読んだ。トロイア戦争の話。要は戦記だな。神も戦う。人はボコボコ死ぬ。そして驚いたことに戦争の途中で話が終わってしまう!!有名なトロイの木馬も出ない。そんなー!!

(100) 文明論之概略(福沢諭吉/岩波文庫):福沢の本ってあまり好きじゃなかったんだけど、これは案外面白い。明治初期の遅れてる日本、洋学で追いつけ。のそのそしてると欧米の植民地になっちゃう。確かに。しかし高度成長期を経てそれなりの「文明国」になった筈だが、国民性はあまり変わってないような。日本文明の特長は権力偏重にあり。確かに。明治期には幕藩体制から解放されてのんびり休憩してたが、西洋文明を立ち上げる間もなく軍部独裁が始まる。敗戦で解放されたらまた、「金の向かうところ天下に敵なし」の休憩状態に入ってるな。人生には何か担うべきものがあるんじゃないのか。確かにそうかもなー。

2018年9月5日

好中球、好酸球、好塩基球

AJの場合、抗がん剤を投与されると白血球が下がるんだけど、ポイントは好中球だと言われていました。確かに減っているのは好中球だったんだよ。

血液検査の結果値としては、白血球の種類ごとにパーセンテージで示される。好中球/好酸球/好塩基球/リンパ球/単球のそれぞれ基準値は、40-70%/1-5%/0-1%/20-50%/0-10%。

例えばAJの最新データを点滴前/2週間後で比べると
・白血球数 4200個→2000個
・好中球 64%(2700個)→10%(200個)
・好酸球 5%(210個)→16%(320個)
・好塩基球 1%(42個)→2%(40個)
・リンパ球 20%(840個)→45%(900個)
・単球 8%(340個)→20%(400個)
白血球数全体としては半減だが、好中球でみると9割以上の激減!となっているのだった。
ちなみに赤血球や血小板については減ってはいるものの基準の範囲内。

好中球は、体に入ってきた細菌や真菌を捕食して退治してくれる。免疫の主要な役割を担っているのだ。好酸球は主に寄生虫への対応やアレルギー反応、好塩基球に至っては役割が良くわかってない(数も少ないし)けど、どうもアレルギー反応と関係あるようだ、ということになっている。
好中球激減の現在のAJは感染症にかかりやすい状態になっているわけで、マスク着用と手洗い励行、おうち生もの自粛にしています。白血球が1200を切ったら外でも生もの自粛。しくしく。

お薬が血液成分の産生を阻害してしまうことを「骨髄抑制」という。何が阻害されるかはお薬によっても違うんだけど、好中球が阻害される場合が多い。なんでかね?
Wikiの絵でみると、白血球の中では好中球の分化過程が格段に複雑なのがわかる。そのせいなのかな?でも赤血球も同じくらい複雑なんだけど。
赤血球の寿命(数か月レベル)と好中球の寿命(半日位)は違うから、好中球産生の方が忙しそうで影響を受けやすいのかな?でも赤血球は総数が1000倍違うんだから、寿命が200倍違ったところで、5倍の速度で作らないといけないよな。なんで好中球がやられやすいんだろ。わからん・・・

好中球が少ない状態で抗がん剤をまた打ったら、更に下がってどんどん危険な状態になってしまう。そこで「好中球を増やす」注射の登場。
G-CSF(Granulocyte Colony Stimulating Factor:顆粒球コロニー形成刺激因子)製剤。G-CSFとはサイトカインの1種で、感染などで炎症が起きた時に「好中球もっと作って!」な感じで産生される。G-CSF製剤はこれを注射することで、感染症にかかってないのに「好中球もっと作らなきゃ!」な状態を作り出してくれるわけだ。皮下注射でゆっくり効く。
「顆粒球コロニー」だから好酸球や好塩基球も刺激されそうなものだが、自分の結果からみてもそうは思えない。好中球だけ増える感じ。だったら「顆粒球コロニー形成刺激因子」じゃなくて「好中球形成刺激因子」の方が正しいんじゃないのか?わかりにくい名前を付けるのやめて欲しいんですけど。

2018年9月3日

9月になりました

2018年も残り1/3。平成最後の夏はやってらんない猛暑でしたなー。まだ終わってないけど。

こう暑いと、サマータイム導入論が出て来るのは理解できるが、サマータイムはいろいろ面倒なので、「なんちゃって」でいいのではないか。つまり、企業の出社/退社時間やお店の開店/閉店時間を1時間早めるだけで、「時計」は変えない。 それで十分だと思うぞ。

帯状疱疹はカサブタがだいぶ取れてきたところで、皮膚科の先生にはもう病院来なくて大丈夫と太鼓判をもらった。抗がん剤の方はこれから脱毛がピークに入る。9月いっぱいは掃除が大変なんだよ、ぶつぶつ。

月掃除は順調に推移、100冊シリーズも最後の1冊に入っております。次のシリーズももう一覧を作ってあるけど、暫くは光文社古典のキャッチアップに充てる予定。
編み物や縫い物はあまりの暑さにくじけ気味。全然進まない。涼しくなればもう少し進むだろう。別に急ぐ必要もないし(笑)。
問題は都道府県お菓子。残り7県なのだが、内5県が手つかず。アンテナショップに行ってもピンと来ない。 無理に全国制覇しなくてもいいかなぁ。でも無理にでも全国制覇したいよう・・・

神奈川県代表:大師飴

神奈川県については相当悩んだのだよ。有名お菓子はたくさんあるけど、登録商標系を除くと何も思いつかない・・シュウマイはどう考えてもお菓子じゃないし。
悩んでいる時にたまたま100円ショップで大師飴を見つけた。この手があったか!

川崎大師名物と書いてあったので安心して買ってきたが、本当はさらし飴(透明じゃないやつ。「とんとこ飴」とも)が正しい名物の模様です。Wikiには「川崎区」に特産品として「とんとこ飴」が入っている。でもまで買いに行くの面倒だからこれでいいことにする。

神奈川県の一般的なイメージは横浜だろうと思う。港・洋館・中華街。次点は鎌倉と湘南。お寺と海岸と江の島。
東京東部に住むAJにとって、神奈川はあまり近くはない。でも「旅行」に行くには近過ぎる場所。いつもよりちょっと気張ったデート或いは遠足って感じ。
でも先年、箱根+小田原に2泊3日で行ったな。近くても楽しかった。ちなみに、箱根はAJの中では静岡。逆に熱海は静岡なのに神奈川。なんでかね?

白血球

白血球は英語だとWhite Blood CellでWBCと記載される場合もある。
赤血球の方は赤い細胞だけど、白血球は白いっていうかー、白いことは白いのだが、「赤くない」の方が正しいような気もする。そして、赤血球の方は一種類の細胞だけど、白血球の方は「赤血球じゃないやつ」な感じで複数種類ある。更にWikiによると、「白血球」が何を指すかは文脈によって異なるのだそうで。あらら。しかしここでもWikiと同じく、血液検査項目であるところの白血球について述べる。
ラテン語(ギリシャ語)寄りの英語としてはLeukocyte。白い細胞という意味。

白血球は免疫機能を担っている。体内に悪い(と思われる)ものが入ってきた時にそれをやっつける機能。 やっつけ方の詳細は、白血球の種類によって異なる。

白血球の種類は、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の5種類。
好中球・好酸球・好塩基球の3つは名前から想像つくように仲間で「顆粒球」とも言う。細胞の中に顆粒が入っている。「中・酸・塩基」はそれぞれ、中性・酸性・アルカリ性の色素で染色されるという違いに着目したネーミング。もうちょっと役割に応じた名前にすればいいのに・・・とも思うが、現時点では不明なことも多いので、客観的な名前の方が無難なんだろう。各成分の詳細については別途書く。

白血球(=白血球数)の基準値は、大雑把に3000~9000個/μL位が正常値。男女による差はない。赤血球の基準値は400-500万個だから千倍も違う。血液の中は赤血球でいっぱいで、だから血は赤く見えるんだね。
AJの場合、通常値はだいたい4-5000位。抗がん剤の治療で白血球数は覿面に減る。減り方はモノによるけど。お薬をやめると復調し、2-3か月で基準値ギリギリ位までには戻る。点滴から2週間目位が底であるようだ。次回の点滴までに戻りそうもないと皮下注射を打たれる。
逆に、風邪を引いたり、抗がん剤の点滴のあとには一時的に白血球数が上がる。基準値を上回る程の数値は出したことないけど。