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2018年9月7日

若人のための100冊(10) 最終回

最後の10タイトルはなんかイマイチだったな。いいけど。

(91) ミル自伝(ミル/みすず書房):幼児の頃からの考える教育、そして素敵な奥様との出会いあってこそのミル。ミルのファンなら読んで面白いんだろうけど。みすず書房さん頼むから後書き入れてよ。年表位すぐに書けるでしょ。

(92) 息子と恋人たち(ロレンス/岩波文庫):愛する息子が女で失敗したり、結婚を決心できずにうじうじしたり。母は気苦労が絶えない。実話モチーフなのらしい。チャタレー夫人よりはあるある感。原題の"Sons and Lovers"は、息子かつ恋人とも読めるとの訳者指摘に納得。

(93) この人を見よ(ニーチェ/光文社古典文庫):読んだけど光文社古典として別途

(94) 女の一生(モーパッサン):光文社古典で済み

(95) 好色五人女(井原西鶴/岩波文庫):お夏清十郎とか八百屋お七とか。好色というより恋に生きる女だな。元になる事実はあるが脚色は多いのだそうだ。

(96) 職業としての学問(マックス・ウェーバー/岩波文庫):教職に就く人は読むべき。他の人はあんまり関係ないような・・・一方的に「教える」時に個人の主義主張は混ぜてはイケナイ。なるほど。

(97) 人権宣言集(高木八尺編/岩波文庫):世界各国の人権に関する法律をまとめたもの。マグナカルタから始まる。法律があっても守られてない場合もあるし。一覧性が今一つだな。昔は便利だったと思うけど、今となってはwikiの方が早い。

(98) 谷間の百合(バルザック/岩波文庫):読んだ筈だがこんな話だったか?谷間の百合のような清純な心をもつ伯爵夫人とのプラトニックラブ。だが青年に恋人が出来て破滅。巻末のナタリーの手紙が秀逸。こういう話は新しい恋人にしてはいかんよ。胴の平たい女の方が性格が女っぽい。これって、今流行りの骨格診断だな。性格はともかく、ヒラヒラ服が似合うから女っぽくは見えるだろうな。

(99) イーリアス(ホメーロス/岩波文庫):題名は知ってたけど初めて読んだ。トロイア戦争の話。要は戦記だな。神も戦う。人はボコボコ死ぬ。そして驚いたことに戦争の途中で話が終わってしまう!!有名なトロイの木馬も出ない。そんなー!!

(100) 文明論之概略(福沢諭吉/岩波文庫):福沢の本ってあまり好きじゃなかったんだけど、これは案外面白い。明治初期の遅れてる日本、洋学で追いつけ。のそのそしてると欧米の植民地になっちゃう。確かに。しかし高度成長期を経てそれなりの「文明国」になった筈だが、国民性はあまり変わってないような。日本文明の特長は権力偏重にあり。確かに。明治期には幕藩体制から解放されてのんびり休憩してたが、西洋文明を立ち上げる間もなく軍部独裁が始まる。敗戦で解放されたらまた、「金の向かうところ天下に敵なし」の休憩状態に入ってるな。人生には何か担うべきものがあるんじゃないのか。確かにそうかもなー。

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