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2019年6月29日

思い出の本と食べ物:小さなスプーンおばさん


スプーンおばさんはNHKアニメにもなったので、知っている人もいるかもしれない。私はアニメ化されるずっと前、小学生の時に読んだ。
突然、ティースプーン位に小さくなってしまうおばさんが、小さくなったなりに工夫してピンチを切り抜ける様子がお気に入りでした。

ここからの一皿は、コケモモのジャムを添えたパンケーキ。
本にはパンケーキと書いてあるけど、挿絵にあるようになんか薄いし大き目。いわゆるアメリカン・パンケーキとはちょっと違う。ネット検索の結果、ノルウェー(スプーンおばさんの国)のパンケーキは、膨らし粉の入らないクレープ風のものであるらしい。

そして私がパンケーキ以上に惹かれていたのがコケモモのジャム。 なんてったって、おばさんのご亭主に「パンケーキだけかんがえつくんじゃなくて、たまにはコケモモのジャムもかんがえつくといいんだよ」と言わせるくらいのものなのだ。上右の挿絵は、コケモモのジャム「抜き」のパンケーキを見て、悲しげに天井を見上げるご亭主の図、なのでした。きっとすごく美味しいんだろうなぁ。食べてみたいなぁ。
が、スーパーはもちろんKALDIでも明治屋でも見つからない。IKEAで売っていることもあるようだけど、現時点ではドリンクのみでジャムはない。北欧に行くのは論外だし、通販で買うのも面倒だし。
悩んでいた所にたまたま、銀座松屋でフィンランドフェアをやっていたので、一縷の望みをかけてみた。ジャムはなかったが、ドライフルーツがお手頃価格で売られていた。

手持ちのイチゴジャムに混ぜ混ぜして、なんちゃってコケモモジャムの一丁上がり!ノルウェー風パンケーキの方は、出来合いクレープの皮を買ってきた。だいたいこんな感じ?(笑)

コケモモは、英語ではリンゴンベリー。ブルーベリーと仲間で、一番近いのはクランベリーだそうだ。ツツジ科スノキ属。ツツジ科に「コケ」って和名はどうかと思うけど、低木過ぎて地を這うように生えるので「苔」なんだそうだ。でも「モモ」にも見えませんけど。
コケモモはとても酸っぱい。ドライフルーツは砂糖味が付いているんだけどそれでもかなり酸っぱい。そして草の味がする。えーと野生的っていうのかな?子供の頃に野原で食べた野イチゴの味がする。酸っぱいけど懐かしい感じで好き―。オートミールに混ぜて美味しく食べてます。ジャムじゃなくて却って良かったかも。

(以下 2020/01/30追記)

あんなに見つからなかったコケモモのジャムを、その後近所のKALDIで発見!今度は普通のパンケーキと一緒に記念写真。
砂糖が大量に入っているようで、普通にジャムの味。酸っぱさはそれほど気にならない。その分、野イチゴ風の野性味は薄れているけど、独特の味や香りは残っていて、これが好き!と言う人は苺ジャムでは物足りないだろうね。一般受けするのはイチゴやブルーベリーだとしても。とにかく食べられて満足。KALDIに感謝。

(以下 2020/12/05追記)今度は西武のセールワゴンでコケモモジャムを発見!喜んで買って来たが、POPは「ワイルドリンゴジャム」と書いてあった。リンゴじゃなくて「リンゴン」なんですけど。オーストリア製でドイツ語表記。日本語ラベルは「リンゴンベリージャム」「原材料名:コケモモ」で合っているのだが、POPを書いた人が小さい野生のリンゴってことよねと解釈した模様。今どき手持ちのスマホですぐに調べられるのに、手間を省くなよ!ぶつぶつ。

2019年6月23日

Guardian’s 1000(3)

第三回はState of the nation。直訳すると国家の状態。ざっと社会小説って感じかなぁ。ノンフィクション寄りもあればファンタジー寄りもあり、これも??てのもある(笑)。このカテゴリーの収載済は8点だったので今回で網羅済。残りの既読(再読待ち)が5点。

(21) 崩れゆく絆(アチェベ/光文社古典新訳):
アフリカ独立前夜を現地人の視点で。

(22) 夷狄を待ちながら(J・M・クッツェー/集英社文庫):
ノーベル賞受賞後に読んで二度目。ほぼ忘れてた。南アの話だと思い込んでたけどフィクションではあるらしい。帝国の民政官である主人公は先住民(夷狄や漁民)と仲良くやっていきたいが、国の方針は徹底支配(ていうか迫害か追放)。若い女とのぎこちない交流は偽善に満ちたものと気付き、しかしどうすればいいのか。やっぱ帝国は良くない。

(23) 二都物語(ディケンズ/光文社古典新訳):
ロンドンとパリが舞台の物語。恋バナが主筋だと思うんだけど。

(24) 地下室の手記(ドストエフスキー/光文社古典新訳):
牢獄も国家の状態の一つではある。
(2019/6/28訂正)入院中にうろ覚えで書いたら「死の家の記録」と勘違いしてた。地下室の手記って何言いたいかわかんなかったやつだった。State of the nationよりSelfに分類されるべきでは?

(25) 感情教育(フローベール/光文社古典新訳):
背景は二月革命のパリ。でもこれも主筋は恋バナだと思うなぁ。

(26) レ・ミゼラブル(ユーゴー/新潮文庫):
これは背景描写が良く描けているので、主筋もとても面白いけどこのカテゴリーで納得。再読おすすめ。

(27) ブラス・クーバスの死後の回想(マシャード・ジ・アシス/光文社古典新訳):
リオの話。国家の状態が描けてるのか自信ない。

(28) 動物農場(ジョージ・オーウェル/ちくま文庫):
2回目。前は1984と同じ頃に読んだ。ちくま文庫は開高健訳で解説?が沢山ある。1984より動物農場の方がよく書けていると開高は言うけど、私は1984の方が好きだな。前に読んだ時は素直にソ連の話だと思ったが、どんな革命でも資本主義を打ち破るのは難しいよね。登場動物達はファンタジーの要素十分。ディズニーで見たいような、絶対見たくないような。

(29) 赤と黒(スタンダール/光文社古典新訳):
これは全然恋バナだと思ってた。確かに王政復古後の不安定な社会背景はあるけど。

(30) トム・ソーヤーの冒険(トウェイン/光文社古典新訳):
これに至っては、何でこのカテゴリーか理解できない。アメリカが描かれてはいるけどしかし。

2019年6月18日

Guardian’s 1000(2)

第2回はCrimeカテゴリーを予定していたのだが、予約した本がなかなか届かず、Science fiction and Fantasyを先行することにしました。読書メモ収載済が一番多いのはLoveカテゴリーなのだが、既読が一番多いのはCrime(推理小説の類)の31冊で、2番目がLoveの28冊。3番目がSF and Fantasyの20冊。内訳は収載済が10冊、未収載が10冊。今回は収載済7冊+未収載再読を3冊をリストアップ。

(11) 華氏451度(レイ・ブラッドベリ/ハヤカワ文庫):
2014年の新訳で再読。これは持っていた位に気に入っていた本。前に読んだ時はタイトルの意味を気にせず、というか書いてあった通り「本が燃える温度」だと思ってた。再読してみると華氏451度ってずいぶん高いことに気が付く。摂氏233度。「本が燃える」「引火する」というより「自動発火する」温度ってことね。しかし登場人物はフツーに本を燃やしているんですけど。誰かに燃やされなくても自然に本を燃やしてしまう(隠してしまう)雰囲気ということなのかな。ディストピア小説ではありますが、希望もあって好き。

(12) 不思議の国のアリス(キャロル/角川つばさ文庫):
「読み直す1冊」で済み。

(13) 鏡の国のアリス(キャロル/角川文庫):
2010年の新訳で再読。翻訳がうまいし、あとがきもイイ。楽譜まで付いてる!!チェスの解説も親切。もちろん挿絵はテニエルで全部。前に読んだという方にもお勧めできます。不思議の国の方も角川文庫(河合祥一朗訳)で読み直そうかな。再読してあれ?と思ったのは、「赤の女王」。チェスの駒って白と黒なんだけど。ちょうど読んだばかりのボンテンペッリは黒の王様と書いてたぞ。なんで赤なの?不思議の国のアリス(トランプの世界)との繋がりを重視したんだろうか。

(14) 木曜日だった男(チェスタトン/光文社古典新訳):
これが入るのか―。

(15) 幼年期の終わり(クラーク/光文社古典新訳):
2009年AJベスト。これはお勧めできます。

(16) すばらしい新世界(オルダス・ハクスリー/光文社古典新訳):
2014年AJベスト。これもお勧め!

(17) ねじの回転(ジェイムズ/光文社古典新訳):
これって怖い話なんだけど・・・ファンタジーなの?

(18) 訴訟(カフカ/光文社古典新訳):
これもファンタジーなのかなぁ・・・まぁ他のどの分類に入るのかって話あるけど。英語題名はThe Trial。一般的日本語題名は「審判」。訴訟(=裁判)も審判も法律用語的には似たようなもの(手続きが少し違う) らしい。これは法廷の話だからAJ的にはどっちの訳でも気にならないのだが、trialにそんな意味があるとは(汗)。

(19) アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス/ハヤカワ文庫):
2015年の新訳で再読。前に読んだのは前にドラマ化された頃だったのかな?最近(2015年)にもドラマ化されてましたね。知的障碍者が実験的に知能を劇的に向上させるも・・と言う話。知能って高けりゃエライってもんではないし、「治せば」いいってものでもないと思うが、それも個性って切り捨てるのもちょっと。頭良くなりたい、と言うチャーリーの気持ちは切ない。

(20) ちいさな王子(サン=テグジュペリ/光文社古典新訳):
一般的日本語題名は「星の王子様」。これも名作だよねー。

2019年6月10日

スタートします!Guardian’s 1000(1)

何度か予告してきましたが、ようやく開始します、Guardian’s1000。オリジナルサイトはこちら。
全998冊中、本日現在で気まぐれ読書メモに収載済みなのが73冊、その他の既読が50冊強なので、あと900冊も読書候補がある♪(未訳のものも結構あるようなのでどうがんばっても全部は無理だけど)
収載済みの一覧を一気に作ってしまえばいいのだが、リンク貼るのに時間が掛かるの(笑)。当面は収載済みを中心にちょこちょこ再読しながら、10冊ずつこちらに追加していく予定。

第1回はカテゴリーLoveから10冊。
収載済み73冊のうちLoveに分類されているのが24冊で3割以上を占める。別にAJが恋愛小説好きってわけではなく、今まで書いてきたリスト或いは光文社古典が恋愛小説好きなんだと思う。つまり日本人(或いは本好きの日本人)の多くは恋愛小説好きってことよね。

(1) ドン・カズムッホ(マシャード・ジ・アシス/光文社古典新訳)
収載済み。ブラジル文学。リストを作ってあれれ?と思ったのは、光文社はこの作家を「マ」行に入れているのだが、Guardian’sではAで並べている。Joaquim Maria Machado de Assisってどこから苗字なのか?wikiにはお父さんの名前がFrancisco José de Assisって書いてあるので、「ア」が正しい気がする。どうする?光文社古典。ちなみにGuardian’sオリジナルリストは、タイトル名と著者名が混ざっちゃってます。Maria Machado de Assisじゃ女性作家に見えちゃうじゃないかー。

(2) ノーサンガー・アビー(オースティン/ちくま文庫)
(3) 分別と多感(オースティン/ちくま文庫)
(4) マンスフィールド・パーク(オースティン/ちくま文庫)
(5) エマ(オースティン/岩波文庫)
(6) 説得(オースティン/ちくま文庫)
(7) 高慢と偏見(オースティン/光文社古典新訳)
収載済み。映画「ジェイン・オースティンの読書会」で読んでいた全6冊がランクイン。オースティンの長編全部がベスト千に入ってるってわけだ。AJにはぴんと来ませんが、英国人にとってはそんなに読むべき本なのだろうな。

(8) ジェーン・エア(C・ブロンテ/光文社古典)
(9) 嵐が丘(E・ブロンテ/光文社古典)
収載済み。ブロンテ姉妹の代表作が2冊。オースティンの世界に近い話だが、これらは読むべき本だろうと思う。

(10) ティファニーで朝食を(カポーティ/新潮文庫)
再読は村上春樹訳の新訳で。でも前読んだのとどう違うんだか?こんな話だったぞ(そりゃそうだ)。他の二編の方が春樹節な感じする。
オードリー主演の映画は素敵だけど、原作とは全然違うじゃんと前にも思った。ホリーはまぁいわゆる女の敵ってやつ。マリリン・モンローが上手く演じたら、彼女の代表作になったかもしれないよね、ちょっと見たかったかも。でも原作に近くてもヒットしなかったかも。
NYのティファニーに行ってみたことはあるが、AJには落ち着かない場所だったなー。でもホリーのような女性がいることは理解する。実際にいたらお友達にはなりたくないけど、本の中で出会う分には魅力的だなーと思う(笑)。

2019年6月4日

ゼロ年代の50冊(9)

あと5タイトルまで来たんだけど、中旬から長めの治療入院に行く羽目になったので、6月中には終わらないかなぁ。入院すると読む時間はたくさんできるけど、ハードカバーを何冊も持っていくのは面倒なんだもの。文庫本で用意できる新シリーズを並行して開始してしまおうっと。

(41) アメリカのデモクラシー(トクヴィル/岩波文庫):19世紀に書かれたフランス貴族が見た新生アメリカ。古典新訳。アメリカ以上のアメリカが描かれていて当時も今もアメリカ人に人気なんだとか。結局民主主義(大衆主義)に向かうしかなかったんだろうなぁ。人は平等を熱望するけど、自由はそうでもない。平等が行き過ぎると大人物が出てこないし、政府の統制が細かくなるほど国民は幼児化する。民主主義のデメリットを防ぐのは結社と新聞。自治を手放すことで人は政治から遠ざかる。現代にも当てはまる部分が多く耳が痛いが、当てはまらない部分も多いので今読んでもちょっと。当時は画期的だっただろうけど。

(42) シンセミア(阿部和重/朝日文庫):後半は怒涛の展開に止められずに読んだ。だから面白くはあるのだけど・・・。途中は救いがあるかに見えたんだけど結果的に皆無で、AJの好みではないなぁ。

(43) 国家の罠(佐藤優/新潮文庫):外務省職員かつ鈴木宗男の懐刀が「国策捜査」により有罪になった話。素直に面白い。川上弘美の後書きが良いので文庫で読むのをお勧め。リアルタイムで見ていた事件なので、なるほどーと思った。川上弘美も書いているように鵜呑みにするのはいかんと思うけど。一番なるほどーと思ったのは、「国策」は、黒幕の陰謀とか組織保存本能とかではなく(きっかけはそうだとして)、「国民」の雰囲気だ、ということ。マスコミが助長は出来ても、本当に「国策」を決めてるのは案外国民なんだな。太平洋戦争に向かったのも、いつまで経っても「少年のまま」なのも、国民の総意なんだ。どうすりゃいいんだ?SNSの発達でマスコミによる世論操作も難しくなって、頼むは教育か或いは宗教?どうすんだろうな。

(44) 日米交換船(鶴見俊輔、加藤典洋、黒川創/新潮社):太平洋戦争開始後、アメリカや南米他「敵地」にいた日本人を、日本や中国他にいたアメリカ人と交換した船が出た話。外交官や記者、駐在員、学生・・・北米にいた人は総じて民度が高い印象。乗換地点で雰囲気(或いはみんなの意識)が変わったというのはなんか想像できるな。戦争は面倒だ、としみじみ思う。読んでいる最中に著者の一人である加藤典洋の訃報が天声人語に出てびっくり。

(45) 昭和精神史(桶谷秀昭/文春文庫):昭和といいつつ戦後(昭和22年位)まで。様々な文化人・知識人の言動を取り上げている。幕末~明治初期と戦後には精神の断絶がある。とはいえ、日本人の付和雷同というか長いものに巻かれろ精神は変わらない。マオを読んでたおかげで戦中の中国の動きも良く理解できた。大日本帝国だけが悪いわけではないがしかし、余りにも場当たりな情勢論。令和になっても変わる気配ないけど。確かに日本には「アジア」の視点が欠落したままだな。これもどうあるべきなのか。教育?マスコミ?