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2019年3月27日

クレアチニン、eGFR


尿素窒素と同様、本来は腎臓で濾されて尿中に出ていくべきものが血液中に出てないか調べるもの。Crと略される場合もあるが、Crは本当はクレアチンの略であるべきと思うんだけどなー、ぶつぶつ。

クレアチニンはクレアチンの代謝物。クレアチンは筋肉に存在する有機酸で、クレアチンリン酸として大量のエネルギーを蓄えられる。瞬発力を要するスポーツには特に大事な存在。エネルギーを放出してクレアチンになっても、またリン酸化して再利用されるんだけど、酵素がクレアチニンにしてしまうともう使えない。血中から腎臓で回収されて尿中に排出、というのが正しいルート。
個人差が大きいけど、個人の値でみれば筋肉量は急には変わらないので、食事で左右される尿素窒素よりも指標として使いやすい。概ね1.0mg/dL。 

筋肉量が多い程、クレアチンも多いからクレアチニンも多くて当然。個人差が大きいけど、女性より男性の方が多いし、体の小さい子供より大人の方が多い。とはいえ老人になると少ない。性別+年齢+血中クレアチニン濃度から、腎臓の濾過率を推定するのが、eGFR(推算糸球体濾過量 estimated Glemerular Filtration Rate)。計算式は面倒なので覚えない(笑)が計算サイトはあちこちにある。

血中クレアチニンが上昇するということは、フィルタ装置である腎臓の機能が低下していると考えられるけど、一部お薬の副作用として知られる横紋筋融解症では、クレアチニンが急上昇することが知られている。週刊誌報道を読んでか、身に覚えのない筋肉痛がするのに先生が取り合ってくれない!と薬局でいわれたことが何回かある。血液検査で心配ないと思ったんじゃないですかと言ったら、えー血液検査でわかるのーとびっくりされたなぁ。今検索しても、腎機能障害に埋もれて横紋筋融解症との関係はなかなか出てこない。ま、横紋筋融解症よりも腎障害の方がありふれた病気ではあるんだけど。
クレアチニンが低下するのは、筋肉が減少するため。妊娠ならいいけど、筋ジストロフィーとかだと大変だ。

AJはクレアチニンは割と低め。筋肉量が少ないからね(自慢にならないって)。

2019年3月19日

尿素窒素

花粉症薬は気が済んだので血液検査項目に戻る。今度は腎機能関係。

尿素窒素=尿素由来の窒素の量。英語でUrea Nitorogen。ここで扱うのは血中尿素窒素=BUN (Blood Urea Nitroten) ですが、尿中の尿素窒素=UUN(Urine Urea Nitrogen)という尿検査項目もある。
知りたいのは尿素の量なのに、なんで「尿素」ではなく「尿素窒素」なのかというと、どうも測定方法に由来するらしい。尿素そのものではなく尿素を分解する酵素を使って出てきたアンモニアを測る。この方法なら尿素以外の窒素はアンモニアにならない=測定に影響しない。尿素そのものを測るのは難しいんだね、たぶん。

尿素については、痛風について調べた時についでに書いたんだった。要らなくなった窒素を尿素と言う形で尿の中に排出する。つまり、尿中に尿素があるのは当たり前で、本来尿中に排出されるべき尿素が血液中にも出てきてるのが血中尿素窒素。
大雑把には、血中尿素が多すぎる→血管側に出ていかないためのフィルター装置=腎臓が壊れていることを心配、少なすぎる→尿素を生成する肝臓が壊れていることを心配する必要がある。
実際には食事内容(タンパク質の量)にも左右されるし、壊れた臓器由来のタンパク質が原因の場合もあるので、この項目だけでは判断できない。

AJはこの項目が割と高めだが、基準値(10-20mg/dl位)を大きく超えたことはない。他の腎臓項目も問題ないので、水分をしっかり摂ってねと言われたことがある。今考えると、前日に高タンパク質食事をしていた可能性もあるな。気を付けないとね。

2019年3月15日

ゼロ年代の50冊(6)

気持ち早めの進捗なのは、9分冊と思っていたファーブル昆虫記が20分冊!!だと知ったせいなのだった。なんで9冊だと思ったのか謎。何より腹立たしいのは、私は「読み直す」シリーズでファーブル昆虫記10冊を読んでいるのよ。最新訳が欲しいと感想を書いているが、既に新訳が出ていたんじゃんか・・・orz 悔しすぎる!!ハードカバー20冊は図書館から借りて来るだけでも時間が掛かるので、並行して先に進む。ちなみに14分冊は読み終わりました。

(26) 遠い崖(萩原延壽/朝日新聞社):これが14分冊。英国外交官視点での幕末から明治を、日記ベースに。薩摩ってこんなだったのかー。尊王攘夷から攘夷が抜け落ちていく様子が良くわかるし、アジアの中の日本の視点(欧米からみて中国よりは数段落ちるが朝鮮よりはマシらしい。朝鮮も鎖国してたのね)も、とても面白かったのだが14冊は長すぎだよな。長いので大河ドラマにどう?BBCとの共同制作で外国人主役で字幕放送(或いは吹替で日本人のセリフにわざと日本語字幕)にしたら面白いと思うが・・・でも怒涛の前半に比べると後半が失速するんだよなぁ。ダメかも。タイトルはてっきりドーバー海峡の白い崖が遠くてなかなか帰れないって話かと思ったが、日本の風景だそうな。「そそり立つ崖と、その岸辺に打ち寄せる青い波と」日本を志願した頃に思い描いた懐かしい風景・・・ってどこ?長崎に山はあるが崖はない気がする。五島列島とか?もしかして浮世絵??

(27) 滝川コミューン一九七四(原武史/講談社文庫):1974年滝川団地(西武池袋線沿線の陸の孤島マンモス団地)で、一人の担任教師と子供・親を中心にできた「コミューン」について。近くのクラスで目撃した著者による、単なる思い出話ではない渾身のドキュメンタリー。AJは同世代の団地っ子だけど全然状況違う。ここだから起きたことではあるけれど、時代背景は断然あるよね。1968の6年後だもんな。個人的に一番ああそうだったのか!と思ったのは、当時の西武百貨店と、隣にあった東京丸物百貨店とは屋上遊園地が繋がっていた、というくだり。あれは池袋だったのか!屋上遊園地階からエレベーターで降りると乗ったところと同じ階に同じ売り場がない!という夢を子供の頃から良く見てたのだ。なんで遊園地経由なのかと思ってたけど丸っきり夢でもなかったのね。

(28) 惡人(吉田修一/朝日文庫):朝日新聞で連載してた時に読んだので二度目。朝日文庫で再読したのに束芋の挿絵がない!!それでも面白い本ではあるけどさ。「大切な人もおらん人間が多すぎったい」。うーむ確かに。若い内に恋をしておくべきと思ってきたが、相手によるのかもなぁ。或いは悩む間もなく子供を持つべきなのか?

(29) マオ 誰も知らなかった毛沢東(ユン・チアン/講談社):衝撃のドキュメンタリー。毛沢東って頭良くても女性関係とか問題がある人だとは思っていたけど、これじゃいい所皆無。うのにみしちゃいけないかもだけど。バックアップは主にソ連。日本とアメリカ。さすが中国は何をやってもスケールが違うよ。北朝鮮はお手本からいろいろ学んだのだろうなぁ。読む価値はとてもあるのだが嫌中感を煽りそうだな。

(30) 東西/南北考(赤坂憲雄/岩波新書):「日本」とは何か。都から周縁に文化が広がるという見方だけでは東西の亀裂が説明できないこと。アイヌ文化は津軽海峡ではなく北東北も含まれていて地形ではない何かの亀裂(プレート??)があること。南西諸島は異文化なこと。ま。結局「日本」ってなんなのってことよね。

2019年3月12日

花粉症の薬(5) 点眼薬

最後になってしまったが、点眼薬は点鼻薬と状況が似ている。細かいところは違うけど。

処方箋の第一選択は第二世代抗ヒスタミン薬の目薬で、パタノールとアレジオンが双璧と思うんだけど、市販薬は点鼻同様ザジテンしかいない模様。なんでだろ。そのうちスイッチするのかしら。ザジテンは少し高めで1000円位。

安価でよく売れていくのが、血管収縮薬(アドレナリン作動薬)+第一世代抗ヒスタミン薬(+α)の配合目薬。血管収縮薬は目の充血を取るためなんだけど・・処方箋では見ない使い方だよね。
抗ヒスタミン薬としては圧倒的にクロルフェニラミンなのは点鼻と一緒だけど、血管収縮薬はテトラヒドロゾリンが多い。この組み合わせにおまけでグリチルリチンとかビタミンとかが入る場合もある。

点鼻と違って血管収縮薬抜きのタイプも結構多い。 血管収縮薬があると「アレルギー専用」と言えなくなり、税控除対象から外れてしまうらしい。
第一世代抗ヒスタミン薬は必須で、高めなやつは、点鼻と同じくクロモグリク酸(インタール)が追加されている。
抗炎症薬が入ってるのもある。プラノプロフェン(二フラン)が入ってるのは高い。花粉症に抗炎症の目薬っていうのも、処方箋では見かけない気がしますがね。同じ抗炎症でもイプシロン-アミノカプロン酸(抗プラスミン剤)てのが入っているのは高くない。
あ、アシタザノラスト(ゼペリン)単独もあるんだ。。

クールタイプとマイルドタイプがあるのは点鼻と同じだけど、点眼には「コンタクト用」というジャンルがある。コンタクト用だと血管収縮薬は入らない。もちろん塩化ベンザルコニウムもない。

ステロイド点鼻はあるけど、ステロイド点眼は市販薬では存在しない。そもそもステロイド点眼は処方箋でも花粉症用のイメージはないもんね。相当炎症が強い間だけは処方されることもあるだろうけど。

そして注意が必要なのが、人口涙液の類を「花粉症用の目薬」として買いに来る人がいること。もちろん花粉症に使ってもいいんだけどさ。「花粉症用」ではないだろ。ぶつぶつ。

点鼻よりも注意事項は少ないけど、血管収縮薬はずっと使うならナイ方がいいよなぁ。個人的にもシンプル処方が好きなんだけど、なんで単剤は少数派でしかも高いんだろう、ぶつぶつ。

2019年3月4日

花粉症の薬(4) 点鼻薬

花粉症の内服薬(アレルギー専用鼻炎薬)は処方箋のと同じのが多くて覚えやすい、と思ったAJだったが、戸惑ったのが点鼻薬。処方箋ではステロイド点鼻が主流だったのに、市販薬は違うのだ。最初はステロイド点鼻は高いからねぇと思ったが、ステロイド点鼻だけが高いわけじゃない。いろいろ配合されてるのも高い。
そして何より厄介なのは、成分が全然違うのを同じブランド名で売っているので、名前を最後まで/パッケージ色等の特徴を覚える必要があること。まるで総合感冒薬状態。これじゃうっかりパッケージ変更も出来ないんだろうな。ま、成分が違っても値段が違わなければ買う方は気にしないかもだけど・・・でも中身が全然違うんだよう!

まずはステロイド点鼻。
数は多くない。お値段高めで1500円~2000円位。「季節性アレルギー専用」とか「アンテドラッグステロイド」とか書いてある。処方箋では主流だったのにドラッグストアではあまり人気ない感じ。
成分としては、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(リノコートと同じ)一択。パウダータイプはないので、刺激感はあるかもしれないな。
1瓶で何回分なのかどこにも書いてないんだけど、検索してみるとアレルカットEXcは25日分、ナザールαは3週間(どちらも1日4回最大使用で)と書いてある。値段もそんなに違わないので全社横並びなんだろう。普通は1日2回で使うと思われるので、1瓶で1か月半位使える→内服(アレルギー専用鼻炎薬)飲むよりは安いじゃんか。点鼻だけで症状が治まれば、という条件は付くけど。
しかし、外用とは言えステロイド。ゴニャゴニャと注意事項が多くて二類の割にハードル高い。
まずアレルギー専用鼻炎薬と同じく毎日使い続けることが大事なのだが、にも拘わらず使用できる期間に制限がある。なぜか製品によるのだが、3か月か1か月。えーっ!!花粉飛散期間より短くないか?!処方箋の場合は医師が診察するからいいけど、市販薬ではお薬が効きすぎる分、花粉症じゃない場合の心配をしなくてはいけないてことだろうな。ううむ。
感染症は当然として、糖尿病、高血圧、緑内障、妊婦と使えない人も多い。18歳以下も禁止なのね。医療用は子供用が出てるのもあるのに。ぶつぶつ。
これでは指名買いの人にくどくど説明して売る位でお勧めはしかねるな。良く効くのになぁ。

次は第二世代抗ヒスタミン薬の点鼻。
処方箋用ではリボスチンとザジテンが双璧で、ステロイド点鼻群からだいぶ遅れた次点のお薬だったが、ドラッグストアでは更に少数派。医療用と同じザジテン点鼻が出ている。
容量が2種類あって1000円~1500円。1日4回使うので小さい方で1週間分。これも基本的に使い続けるお薬なので結構な値段になるな。第一世代に比べれば少ないが、眠気への注意は必要。期間制限とかはないのでその点ではステロイド点鼻より使いやすい。ネックは値段かな。むしろ1日4回か。

売り場の大多数を占めるのが、血管収縮薬(アドレナリン作動薬)+αの配合薬。
処方箋ではコールタイジンが代表格かな。他の点鼻薬にプラスしてすごく重い時だけ使うという処方なのだが、ドラッグストアでは多数派で並んじゃってるのが怖い。
内服の『鼻炎薬』にも書いたように、アドレナリン作動薬は血管を収縮する→鼻づまりを解消する。すぐにかつ劇的に効く。内服に比べれば影響は局所的で、内服では禁忌扱いの高血圧や糖尿病等なども相談レベルになっている。しかーし。これ連用すると効かなくなる!むしろ悪化!!(薬剤性鼻炎)という副作用があるのだった。成分名としては圧倒的にナファゾリン。
お値段は配合されるお薬による。
安価なのは第一世代抗ヒスタミン薬(圧倒的にクロルフェニラミン)との配合。500円~1000円位。内服だと割と眠いのだが、点鼻は量が少ないせいか眠気に注意とは書いてないし、抗コリン作用も相談扱いでそういう意味では売りやすい。
高めなのは、上記にクロモグリク酸(インタール)が追加されたタイプ。1000円~2000円くらい。クロモグリク酸はケミカルメディエーター(ここでは主にヒスタミン)遊離抑制薬の一つ。ヒスタミンを抑えるって意味では「抗ヒスタミン薬」と言えそうなものだが、抗ヒスタミン薬=ヒスタミン受容体ブロッカーなので違う。つまり効き方が違うの。だからこそ抗ヒスタミン薬との配合もOKなわけだ。こちらは眠気への注意喚起がある。インタールに眠気って副作用ないと思うけど?併用だとクロルフェニラミンが強く効きすぎるってこと?まぁ内服ほど心配いらないと思うが。
医療用のインタール点鼻はAJが昔いた薬局では少数派だったが根強いファンがいたなぁ。1日6回まで使えるところがお気に入りだと言ってた。6回点鼻が必須だと大変(ほぼ守れない)けど、「6回まで」だとずいぶん違うよね。しかしアドレナリン作動薬との配合では何回も使うと危険なので、この利点は活かせない。むしろ成分がいろいろある方が良く効く→点鼻の回数を減らせる→連用回避という観点で勧めるんだろうな。
他には、グリチルリチン(抗炎症)、リドカイン(鎮痛剤)、殺菌剤(ベンゼルコニウム)とか配合されているのもある。いろいろ入っていればいいってもんでもない気がするけど。

「花粉症薬」と「鼻炎薬」の使い分けと同じで、「使い続ける点鼻」と「使い続けない点鼻」の違いを気を付けないといかんな。これも内服みたいに棚を分けた方が良くない?