AJの場合、抗がん剤を投与されると白血球が下がるんだけど、ポイントは好中球だと言われていました。確かに減っているのは好中球だったんだよ。
血液検査の結果値としては、白血球の種類ごとにパーセンテージで示される。好中球/好酸球/好塩基球/リンパ球/単球のそれぞれ基準値は、40-70%/1-5%/0-1%/20-50%/0-10%。
例えばAJの最新データを点滴前/2週間後で比べると
・白血球数 4200個→2000個
・好中球 64%(2700個)→10%(200個)
・好酸球 5%(210個)→16%(320個)
・好塩基球 1%(42個)→2%(40個)
・リンパ球 20%(840個)→45%(900個)
・単球 8%(340個)→20%(400個)
白血球数全体としては半減だが、好中球でみると9割以上の激減!となっているのだった。
ちなみに赤血球や血小板については減ってはいるものの基準の範囲内。
好中球は、体に入ってきた細菌や真菌を捕食して退治してくれる。免疫の主要な役割を担っているのだ。好酸球は主に寄生虫への対応やアレルギー反応、好塩基球に至っては役割が良くわかってない(数も少ないし)けど、どうもアレルギー反応と関係あるようだ、ということになっている。
好中球激減の現在のAJは感染症にかかりやすい状態になっているわけで、マスク着用と手洗い励行、おうち生もの自粛にしています。白血球が1200を切ったら外でも生もの自粛。しくしく。
お薬が血液成分の産生を阻害してしまうことを「骨髄抑制」という。何が阻害されるかはお薬によっても違うんだけど、好中球が阻害される場合が多い。なんでかね?
Wikiの絵でみると、白血球の中では好中球の分化過程が格段に複雑なのがわかる。そのせいなのかな?でも赤血球も同じくらい複雑なんだけど。
赤血球の寿命(数か月レベル)と好中球の寿命(半日位)は違うから、好中球産生の方が忙しそうで影響を受けやすいのかな?でも赤血球は総数が1000倍違うんだから、寿命が200倍違ったところで、5倍の速度で作らないといけないよな。なんで好中球がやられやすいんだろ。わからん・・・
好中球が少ない状態で抗がん剤をまた打ったら、更に下がってどんどん危険な状態になってしまう。そこで「好中球を増やす」注射の登場。
G-CSF(Granulocyte Colony Stimulating Factor:顆粒球コロニー形成刺激因子)製剤。G-CSFとはサイトカインの1種で、感染などで炎症が起きた時に「好中球もっと作って!」な感じで産生される。G-CSF製剤はこれを注射することで、感染症にかかってないのに「好中球もっと作らなきゃ!」な状態を作り出してくれるわけだ。皮下注射でゆっくり効く。
「顆粒球コロニー」だから好酸球や好塩基球も刺激されそうなものだが、自分の結果からみてもそうは思えない。好中球だけ増える感じ。だったら「顆粒球コロニー形成刺激因子」じゃなくて「好中球形成刺激因子」の方が正しいんじゃないのか?わかりにくい名前を付けるのやめて欲しいんですけど。
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