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2017年6月6日

タルト(洋菓子) (食品番号:15133)

2015年で新たに収載されたタルト(洋菓子)。「(洋菓子)」が付いてくるのは、和菓子のタルトが先に収載されていたからですね。こうやって二つ書いておけば、混同されにくくなる。

食品成分表の定義は、「パイ生地やビスケット生地の上に、ホイップクリームやカスタードクリーム、果実やナッツを載せた菓子である。パイのように表面を覆わないのが特徴である。」

それは違うと思う・・・。
wikiには、「そう呼ばれているが、正確にはタルト生地(パートシュクレ:Pâte sucrée)というものが存在し、これを使ったものを指す。」と補足してある。私もwikiの見解に全面的に賛成です。表面を覆ってなくても、パイ生地ならパイだろ!レモンパイはパイじゃないのか!
とはいえ、言葉は世につれ変わるもの。確かにパイ生地の「タルト」も散見します。

正しいタルト。

食品成分表には、「収載食品はいちごタルトである」と書いてあったので、慌てて探しました。春先なら置いている店が多いんだがな。写真はフルーツピークスのミックスベリータルト(手前)と夏のフルーツピークス(奥)。

だいたい日本でタルトっていうと、こんな感じの焼かないタイプ(土台となるタルト生地の部分だけ焼く)が主流だけど、検索結果で見る限り、海外では焼くタイプが主流みたいね。wikiの写真を見ても、焼かないタイプは日本語サイト由来のようだ。

「家庭でできる和洋菓子」にはチーズケーキもないがタルトも収載されていない。1960年代には見かけなかった気がする。80年代には普通にあった。いつごろどういう理由で一般化するものなのかね。謎。

2017年6月3日

メロンパン (食品番号:15132)

以前チョココロネの回に、「えー、メロンパンじゃなくてチョココロネなの?」と書いてしまったのですが、そう思っていたのはやっぱり私だけではなかったようで、2015年版では菓子パン類にメロンパンが採用されました!

さて食品成分表のメロンパンの定義は・・・ない!!
食品成分は書いてあるけど、メロンパンとは何かという定義の記載が全くありません。ま、今は何がメロンパンなのか検索すればわかるからいいともいうけど、元祖メロンパン(関西メロンパン)がちょっとかわいそうな気がする。元祖なのに。

由緒正しい関西メロンパンについては前に書いたし、食品成分表のメロンパンが関西メロンパンを指しているとは考えにくいので、ここでは「普通のメロンパン」について書く。

「普通の」といいつつ2種類買ってきたけど、左側がいわゆる「普通のメロンパン」。右側はしっとりタイプで、多くの場合「メロンクリームパン」でもある。食品成分表に収載されたのは、左側のタイプだと思う。たぶん。パン生地の上にさくさくのビスケット生地がのっかっている。

メロンパンの歴史については、wikiに納得の説明が書いてあるけど、本当はこのパンは「サンライズ」という名前で、ビスケット部分に旭日旗みたいな放射状の線と丸?の意匠がついていたのに、いつの間にか格子状(の方が確かに簡単で美味しそう)になり、これは網目だからマスクメロンってことね→メロンパン、になったのだった。メロンとは縁もゆかりもないパンだったのだ。

でも、あんぱんには餡子が、ジャムパンにはジャムが入っているのに、メロンパンにメロンが入っていないのは詐称で心苦しいと思う人たちがいて(たぶん)、メロンの要素入りメロンパンというものもある。これが「しっとりメロンパン」。
最初はビスケット生地を柔らかめにして、メロン香料を混ぜた気持ち程度のものだったと思うんだけど、今ではちゃんとメロンが原材料に含まれるものが多い。原材料って言っても、粉レベルだけどさ。右はローソンで買った「国産アンデスメロン」を使ったメロンクリーム入りのもの。袋を開けるとふんわりメロンの匂い(たぶんメロン香料の匂い)がする。

ちなみに写真左の普通のメロンパンはヤマザキの「大きなメロンパン」。こちらは開けるとふんわりバターの匂い。アルファベットでMELONPANと書いてあるけど、これは読み仮名として振ったつもりなのかな。食品成分表は困ってか英名を付けていません(笑)

2017年5月28日

錠剤

前回は錠剤の英語である「タブレット」について書いたけど、今度は日本語の方。

錠剤の錠って金偏だし、錠前の錠と一緒、って意味わかんないよね、なんでタブレットを錠と呼ぶんだ?漢字さんよ、と思ったら、中国語では「錠剤」とは言わないのだった・・・薬片っていうんだって。でも今では日本語由来の「錠剤」も通じるらしい。手持ちの中国語辞書にも載っている(良かった)

手持ちの中国語辞書では、第一の意味は「紡錘」になっている。
Wiktionaryによると、
  1. (チョウ、ジョウ)煮たものを神に供える足つきの高坏
  2. (チョウ)なべ
  3. (ジョウ)スズ(金属元素の一)
  4. 金属の鋳塊。インゴット
  5. (ジョウ)つぶがね。銀を一定の形に鋳造した通貨
  6. 鋳塊または墨を数える単位
  7. 紡績機の錘(つむ)
ううむ。どこから錠剤が出てきたかね。たぶん5か6だな。銀貨と錠剤の作り方が似ていると思ったか(全然似てない気がする)、或いは墨を数える単位をお薬を数える単位に持ってきたか。でも数詞が先に決まってるてのもおかしいな。やっぱり前者?型に嵌める感じが似てると思ったのかなぁ。銀は液状のを流し込むんだと思うので、粉を打ち固める錠剤とはだいぶ違うと思うんだけど。ま、字の感じが「固める!」って感じはするけどね。。。

ちなみに、「錠」のもう一つの意味である「錠前」の方も、中国語にはない使い方だそうな。「鎖」と書くべきところを同じ読みの「錠」って書いちゃったらしい。金属で固定する!って感じは出てるんだけどなぁ。

2017年5月18日

バタケーキ(マドレーヌ)

「家庭でできる和洋菓子」にも「バタケーキ」という項目はあるんだけど、写真がちょっと見たことのないようなケーキで、これはなんだろ、と気になっていたのだった。でもある日突然気が付いた。これってマドレーヌの上にクリームを絞り出して、缶詰のサクランボとパイナップル?を飾っているんだ。そういえば食品成分表のバターケーキの定義には、「マドレーヌも含まれる」と書いてあった。そういうことかー。
クリームがダレてしまったけど、一応再現してみたのが右の写真。

しかし普通、マドレーヌと言えば細長い貝殻型のお菓子を思い浮かべるのではないか。写真左の右下にあるタイプ。これが本家のマドレーヌ。
左側の貝殻じゃないタイプををマドレーヌと呼ぶのはどうも日本だけらしい。wikiには他のお菓子と間違えたと書いてあるけど、単に貝殻マドレーヌの型を買うのが面倒だっただけの気がするな。貝殻マドレーヌの型はマドレーヌにしか使えないけど、円形(正確には菊型というらしい)なら、タルト型にも使えるし、ひっくり返してゼリー型にもなるもの。

最近時々見かけるのが、右奥の帆立貝型。これはファミマで買った(私の写真では何だかクリームパンみたいに見えるけど)。左の円形はヤマザキパン。右手前の本家型はモロゾフ。本家型マドレーヌは何の貝を模しているのかな、と思ったら・・・帆立貝だった。

えーっ。帆立貝って扇を広げた形で、あんな細身じゃないよね?もしかしてヨーロッパのは細長いのか?→そんなことなかった。なんで細長いんだ?

wikiによると、マドレーヌという女性が、帆立貝の貝殻を型にして焼いたケーキが元祖(という説が有力)なのだそうだ。なるほど。元々は本物の帆立貝が型になってたんだ(生臭そう)。だとすると、扇の両端は薄くて焦げやすいという理由で真ん中に細長くタネを入れた→細長い形になった、という推測は可能だな。あるいは、初期の焼き型(本物の貝殻じゃなくて)を作った時に、細長い方がたくさん作りやすかったとか、そういう理由なのかも。wikiには何も書いてない。

ちなみに、モロゾフもそうだけど、最近のマドレーヌは後ろがペタンコのやつが多い。本来はwikiの写真に採用されているように、ぷっくり膨らんでいるのが正しいマドレーヌなんだよ!ペタンコだと膨らまなかった失敗作か生地を節約したケチンボな感じ。コンビニで売っているのはどうでもいいけど、お菓子屋さんで売るものはぷっくりマドレーヌで合ってほしい。ぶつぶつ。

レアチーズケーキ(食品番号:15135)


ベイクドチーズケーキの次は当然、レアチーズケーキ。こちらも2015年版からの採用です。
「新たに収載した『レアチーズケーキ』は、クリームチーズ、生クリーム、プレーンヨーグルト、ビスケット、砂糖、バター、レモン汁、粉ゼラチン等を原料とし冷却して固めた製品である」。

写真は近所のクリエで撮った。北海道チーズケーキ。

「ベイクド」に対して「レア」な訳だけど・・・あまりいいネーミングとは思いませんね。「レア」って言葉は「生焼けの」という意味で、完全には火が通ってないけど、少しは焼いてあるものに対して使う言葉だと思うのね。レアチーズケーキは全然焼かないもの。ま、最初はベイクドの生焼けだったのかもだけど。アメリカ人のこういうネーミングセンスって・・・と書きかけて、念のためrare cheese cakeで検索してみる。

げ。日本語サイトが上位に来るんですけど。これって和製英語?そうらしい。
モノ自体は米国にもある。wikiではunbakedと表現している。これなら気にならない。

なんでレアってつけたんだろ、と検索していると、驚きの答が。

レアはrareではなくって、layerだった!

より正確に言うと、冷やし固めるチーズケーキの中で、二層三層になっているタイプ(イチゴ味チーズケーキと普通チーズケーキとか)のことをlayer(或いはlayered)cheese cakeと呼ぶべきところを、ああ生だからrareなのね、と私のように勘違いする人がいて、いつの間にか日本の焼かないチーズケーキは、単層でもレアチーズケーキと呼ばれることになったのらしい。知らなかった・・・

2017年5月9日

光文社古典新訳シリーズ(18)

読み直すシリーズの追い込みをやってたのと、100冊シリーズを読み始めたのでスピードが落ちてたのは認識していたが。前回古典新訳をアップしてから1年近く経ってる!!びっくりだ。
今回は、各国「らしい」ものが多かったです。

(171) ヘンリー・ライクロフトの私記(ギッシング):2016年AJベスト受賞作。半端な貧乏作家が親切な友人の遺産をもらって優雅に暮らす英国の田舎生活。素直にエッセイだと思う。ところが・・・田舎生活の描写も魅力的だが現実とのギャップがしみじみ泣ける。光文社古典で読んで良かった。

(172) 幸福な王子/柘榴の実(ワイルド):「幸福な王子」ってこんな話だったのか。燕も可哀そうだが、鉛の心臓がはりさける王子も可哀そう。神様に救われてよかった。「星の子」も読んだことある気がする。立派な王様になったが3年で死んじゃうなんて。一番気に入ったのは「漁師と人魚」。魂は要らないが恋人のために心は必要って。原語が知りたいかも。愛は知恵より金より悪事より善事より強い。うむ、恋している間は恋が一番強いな確かに。

(173) 失われた世界(アーサー・コナン・ドイル):南米の奥深くに恐竜が残った台地があって。そこには猿人と人類が戦っていて。映画「ロスト・ワールド」の原作。登場人物みんなすごくイギリス人ぽい。ジョン卿かっこいい。

(174) 二都物語(ディケンズ):前に読んだはずだけど、もっと暗い話だったような・・・普通に面白いじゃん。伏線は最初からバレバレだけど。ロンドンとパリ。イギリスと(イギリスから見た)フランス。遠いようでやっぱり近いのな。貴族階級にとっては。

(175) ピノッキオの冒険(カルロ・コッローディ):懲りない少年ピノッキオ。ものすごくイタリア人ぽい!!ディズニーとはだいぶ違う。最初は救いのない話だったのね。笑える。

(176) ウンディーネ(フーケ):オンディーヌ(ジロドゥ)のドイツ語版というか原作というか。ジロドゥの方が好み。ドイツでは水の精もルールを守るのな。

(177) 暦物語(ブレヒト): カレンダーに書いてあるような「ちょっといい話」のイメージなんだって。「子供の十字軍」が痛い、平和な国はいったいどこに?(泣)兄は飛行士だった、の兄が征服した土地も悲しい。

(178) クレーヴの奥方(ラファイエット夫人):「クレーヴの親方」だと思いこんでいてなかなか見つからなかった(笑)。貴族の令嬢が熱愛されて結婚した後に、他の未婚男性と恋をする。でもプラトニックな内に必死に諦める。諦める理由が、いずれ捨てられるからって。正しいけど。

(179) 白夜/おかしな人間の夢(ドストエフスキー):「白夜」、ロマンチックだ―。失恋した少女と出会った青年との恋というか魂のふれあい?こういうのあるよなー。心に沁みる友情だよなー。SFチックなおかしな人間の夢は少し痛い。幸せよりも幸せの論理が大事。あるある。論理ではなく無の方が幸せ、あるある。

(180) 二コマコス倫理学(アリストテレス):学生たち向けの授業ノート。選良意識の匂いがするなー。古代ギリシャだから仕方ないのかもだけど。哲学とか政治とかは一握りの選良がやればいいこと、っていうのは実は正しいのかもなぁ。でもなぁ。女だって奴隷だって才能がある人はいると思うよなぁ。ま、そういう「本当に善い人」の生き方はお任せするとして、「普通の善い人」の幸福は、中庸にある、というくだりは気に入った。昨日より今日、今日より明日と右肩上がりを目指すのではなく、超過でも不足でもない「ちょうどいい」に幸福はあるのだ。そーだよなー。ほんとにそう思う。

ベイクドチーズケーキ(食品番号:15134)

2010年版ではケーキらしいケーキはショートケーキしかなかったのに、2015年版ではチーズケーキが採用されました。「ケーキ」と言われて頭に浮かぶのはイチゴのショートケーキだとしても、実際にお店で食べるのはチーズケーキです、という人は多いのではないか。AJも時間つぶしに入ったような喫茶店でケーキを食べる羽目になったら、たぶんベイクドチーズケーキにしておく。だってショートケーキよりもハズレる率が低いもん(笑)。ショートケーキのある店には大概ベイクドチーズケーキはある。

食品成分表の定義は、「クリームチーズ、卵、砂糖、小麦粉、レモン汁を原料としオーブンで焼いた製品である」。
写真はスタバのNYチーズケーキ。

前からこの「ニューヨーク」が気になっていたのよね。ベイクドチーズケーキにNYという形容詞を付けているのは別にスタバだけではなく、ドトールでもしばらく扱っていたし、喫茶店でもよく見掛ける。
そして、日本で勝手に付けたわけじゃなく、現地でもNYチーズケーキ、という名前で売られている。現地で食べたことあるけど、普通のチーズケーキのような?と思った。ま、現地とはいっても空港で食べたんだから、NYの内には入らないかもしれない・・

日本語Wikiには、ベイクド・チーズケーキのことをニューヨーク・チーズケーキともいう、としれっと書いてあるが、GoogleするとNaverまとめの「ベイクドチーズケーキの一種で、クリームチーズの使用量が多い濃厚なもの」という定義が出て来る。
いまいち納得がいかない。「フィラデルフィア」チーズケーキがクリームチーズの使用量が多いなら納得するけど、なんでニューヨークなのか。お金持ちだから高価なクリームチーズを贅沢に使って、ということなのかな?ニューヨーカーって健康オタクでそんなものを喜んで食べるような気がしないんだけど。
英語版Wikiには各国のチーズケーキが紹介された中にNYチーズケーキ(New York-style cheese cake)もあって、「濃密でなめらかでクリーミー」なのはNaverまとめと同じだが、冒頭にサワークリームを使う場合がある、と書いてある。サワークリームを使うと冷凍しやすくなるんだと。
ははーん!冷凍のチーズケーキがお洒落に見えるように、NYチーズケーキって名前を付けたんだな、きっと。NYで食べられているかどうかは不問に違いない。

日本のスーパーやコンビニにはチルドコーナーがあって、デザートやお惣菜やお弁当が並んでいるけど、欧米では該当する場所がなくて、その代わり?冷凍食品の種類が多い。アメリカの大規模スーパーではこれでコース料理が組めちゃうな、という位の品ぞろえで、デザートも充実している。
大都市以外のホテルなら各部屋に絶対電子レンジがあるので、冷凍食品で晩ご飯も可能なのだが、いかんせん量がねー。ケーキも当然ホール売り。ちょっと買うということができないんだよな。日本は本当に便利でいいよね。