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2018年3月18日

NHK特集 人体

このシリーズは面白くて毎回見ている。知ってることも多いけど、へぇ!なことの方が多い。それはいいんだけどさ、このシリーズでキーワードとして使われている「メッセージ物質」ていうのがちょっと気になるんだよなぁ。

確かに「メッセージ」的に使われているんだから「メッセージ物質」と言い切ってしまうことで話がぐっと分かりやすくなるとは思うんだけど。私自身も、言葉の不思議(医療用語編)とかで、話を分かりやすくする(自分で覚えやすくする)ためにこういう言い切りを何度もしてはいるんだけど。

人間が作ったシステム(プログラム)とは異なり、人体(ていうか生命)は進化の過程で「出来ちゃった」ものなので、目的を持った「メッセージ」なんてものは本当は存在しないのだ。あたかもメッセージ「のように動作する」物質でしかないんだよ。

人間が作ったシステムもだんだん肥大化して、当初はXメッセージ伝達という目的をもって設計された信号Aが、その設計仕様がうやむやになってしまい(設計仕様は必ずしも公開されてないからね)、システム動作から逆に、A信号はYメッセージ伝達を目的としてるんだろうと誤解されて利用され思わぬ事態を招いてしまった、なんてのはたまにある話だ。

NHKが広めようとしている人体の「メッセージ物質」は、動作から解析した現時点での推定設計仕様であって、間違っているかもしれない。過去に何度も違うじゃん!なことは起きているのだ。そもそも生命に設計仕様なんて存在しないことはちょっと考えればわかることだ。

とはいえ、メッセージ物質とかネットワークとか以前に、生命をもっと単純なシステムだと思い込んでいる人の方が多いのは事実だからなぁ。アンタが思っているより複雑なんですよ、と啓蒙していくためにはわかりやすい説明が必要なのは確かなんだよなぁ・・・。悩ましいところだよなぁ。

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