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2017年1月22日

抗精神病薬の分類:定型と非定型

抗精神病薬は、「定型抗精神病薬」と「非定型抗精神病薬」に分類されます。
と、たいていの解説では言い切って次に進んでしまうんだけど。
「定型」ってなんなの・・・(泣)

日本語訳が悪いわけではない。英語もTypical antisychoticsなんだから直訳しただけ。typicalてのは典型的とか代表的っていうことよね。「代表的」ってどんなところが代表的なんだよ。

はっきりした定義は書いてないんだけど、言い換えはある。定型=第一世代、非定型=第二世代。
こっちの方がずっとわかりやすいじゃないかー。他の多くのお薬では第一世代、第二世代、という言い方がされているのに、なんで抗精神病薬だけ「定型」「非定型」なんて名前にしたんだろ。第一世代っていうと古くてダメそうに聞こえるのだろうか。

英語版Wikiの記述の感じでは、「定型」「非定型」とも呼ぶが、英語の主流は「第一世代」「第二世代」の方らしい。日本語もそうすればいいのに。言い換えられると何か誤魔化している感じがしてしまう。AJは今日から「第一世代」「第二世代」って呼ぶことにしようっと。

どちらの世代でも抗精神病薬は、ドパミン拮抗薬(ドパミンの働きを邪魔する)という性質を持つ(そういう性質を持つものを抗精神病薬、と呼ぶ)。
ドパミンは、セロトニン同様、脳内の神経伝達物質であり、モノアミンのひとつ。
うつ病ではセロトニンの不足が原因と思われている(まだ仮説)が、統合失調症はドパミンが過剰であることが原因と思われている(こっちもまだ仮説)。少なくとも統合失調症の「陽性症状」(=幻覚など、うまく情報統合出来ていればナイものがなぜか追加されてしまう症状)は、ドパミンが過剰な状態になる覚醒剤を用いた時に似ている。

次回は、分類が簡単で名前を覚えやすい第一世代抗精神病薬について、の予定。

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