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2020年5月6日

こんにゃくゼリー(食品番号 : 15142)

ずんだ餅を見つけてから、番号がひとつ飛んでいることに気づいた。調べてみると、2016年追補でこんにゃくゼリーが追加されているのだった。スーパーで普通に売るようになってからもうずいぶん経つけど、流行後に廃れる場合があるから採用には時間差があるんだろうな。

 こんにゃくゼリーと言えば、マンナンライフの蒟蒻畑。でも今お店でよく見かけるのはオリヒロのチューブタイプなのよね。どうしようか迷った挙句に、マンナンライフのララ・クラッシュを購入(意味不明)。
写真ではわからないけど、蒟蒻が刻んだ形で入っていて、蒟蒻畑の喉詰まり事件を回避する改良品になっているのだった。久しぶりに食べたけどさっぱりして美味しい味。
食品成分表の定義は「異性化液糖、果汁等にこんにゃく粉(精粉)等を加えて製造したもので、ゼリーに比べて弾力と粘性に富むものである。市販品のぶどう味、リンゴ味、白桃味、パイナップル味、ピンクグレープフルーツ味、マンゴー味、トマト味等を試料とした」。なんか品揃えがオリヒロっぽいな。ま、いいか。

こんにゃくゼリーは、AJにとっては「お菓子」というより「健康食品」ですね。ダイエット食なイメージ。でも食品成分表では「菓子」の「デザート類」に属している。
「デザート類」に含まれる他のお菓子が、プリンやゼリー、ババロアなどいかにもデザートなのに比べて違和感があるんですけど。和生菓子・半生菓子の仲間に入れた方が良くないか?そう思うのはAJだけで食後デザートなのかなぁ。 確かに近所のヨーカドーでは、オリヒロは健食コーナーだけど、マンナンライフのはフルーチェとかと並んで売られているんだよなぁ。デザートなのかなぁ。

2020年5月4日

ずんだ、ずんだ餅(食品番号:15143, 15144)

食品成分表への投稿は2年ぶりだ!
緊急事態宣言のせいで読書メモが進まなくなったので、何か違うのでも書けないかしら。そういえば、食品成分表は2020年版が出る筈だったような、と検索してみたら、2018年追補でお菓子に追加が出ていた。それが「ずんだ」と「ずんだ餅」。

まずは定義から。「『ずんだ』は枝豆(未熟な大豆)をすりつぶして作る緑色のペーストである。ずんだという呼び方は、豆を打つ音(豆ん打)を表しているとの説もある。江戸時代には、餅などの和え衣として定着し、宮城県内では、郷土料理として古くから、お盆の時期等に『ずんだもち』として食されてきたが、近年では、各地で『スイーツ』等のフレーバーのひとつとして、和菓子に限らず洋菓子や料理にも用いられるようになってきている」。

なるほど。確かに今ではお土産じゃなくても近所の和菓子屋でも売ってるもんな。

というわけで近所の団子屋で、ずんだ団子を買って来ました。AJは嫌いではないが好きでもないようで、自分で買ったのはこれが初めてだったりする。でも枝豆って独特の美味しさがあっていいよね。
右はずんだのアップ。・・・意味不明な写真になっているけど。

そういえばアジアには豆のスイーツが多いけど、枝豆は見掛けない気がする。そもそも枝豆は食べないのかな?美味しいのにね。

2020年4月23日

新型コロナをめぐるイライラ (2)

可能性はあると思ってたのに同調圧力だけで8割減はやっぱり無理だったかー。自分さえ/自社さえ良ければ、という人は多いんだろうな。そっちの方がグローバルスタンダードではあるし。ぶつぶつ。

私自身は元々接触機会が少ないので8割減はなかなか厳しいのだが、工夫の末にたぶん8割ってとこまでやっていたのよ。どうやってたかというと、スーパーへ買い物に出る回数を増やすのだった。週に2回程度だったお買い物を平日5回に増やした。
増やしてどうすんだ!と言われそうだけど、1回のお買い上げ点数を2-3点に減らしたのだ。予めメモしたものだけを最短距離で回って買う。レジ列が5人以上の場合は回れ右して他の店へ。ウインドウショッピング好きの私には、最短距離買い物はとても辛いのだがガマンガマン。お買い物ついでの喫茶や外食も自粛することで、店内滞留時間を劇的に減らせて満足していたのに。

本日の都知事会見では3日に一度のお買い物にしろとのこと。えーっ。それってみんなの買い物点数が増えてレジ列が長くなる=滞留時間が増える気がするんですけど。明日はきっと皆さん朝から買いだめに走るだろうなぁ。

いつもなら「ちゃんと8割減出来てるもん!」と毎日買い物を続けるところだけど、今回は波に乗ると決めたので「3日に1回」に従うことにする。でも自分の感染予防のために、1回のお買い上げ点数は現状をキープするつもり。
どうするのかって?3日に1日以外はスーパーじゃない所(コンビニとか)で買えるものを買えばいいのよ。少し割高になるけど倍になるわけじゃないしさ。ぶつぶつ。

2020年4月14日

新型コロナを巡るイライラ

読書は順調に進んでいたのだが、緊急事態宣言を受けて図書館が完全閉鎖してしまったために頓挫。まぁ本が読めなくても他にすることはあるからいいんだけどさ。
体調も小康状態になったので、気候もいいからコロナさえいなければ元気よく旅行にでも出掛けるところなのに。ううう、COVID19のバカヤロー!

お友達のDさんから先日、AJには絶好の話題だろうに音無しですね、とメールを頂いた。
言いたいことはたくさんあるんだけど、所詮は部外者。怒りに任せて間違ったことを書いても悪いしなー、とか思っていたのだった。

でも最近、PCR検査の拡充を訴える声が大きくなっていて、それは違うんじゃないの、と言っておきたくなった。もちろん感染のスピードに間に合うような拡充は必要なんだけど、諸外国並みの数への拡大には反対。現時点で必要なのは医療崩壊への対応であって、PCR検査拡充がそれに寄与するとは思えない。むしろ逆に働くと思う。
そりゃ、十分なPCR検査と医療体制完備が両立できている国はありますよ、ドイツとかさ。でもPCR検査によって医療崩壊したり感染拡大している国の方が断然多いと思う。日本が3月まで感染を比較的抑えられていた(ように見えた)のは、検査を保健所経由にして必要最低限に抑えていたからでしょう。ま、熟慮の結果そうなったわけじゃなく、前例に従ったらそうなっただけなんだけど(笑)。
PCR検査でわかるのは、取った検体の中にウイルスがいるかどうか、だけ。病気の鑑別には役立つけどそれ以上ではない。今日は陰性でも明日は陽性になるかもしれない。陽性でも大多数の人が軽症で済むことを考えれば、検査は中等症以上優先にしてもいいかもしれないくらい。検査数を増やしたって、その後の医療体制が足りないんじゃ意味ないもの。今注力すべきはPCR検査じゃない。そのリソースを医療崩壊対策に使うべきでしょ。
感染数の把握と言う意味なら、抗体検査がお薦め。侵襲性が高いので定期健康診断とかに合わせて。ある程度大規模にデータを取る。今じゃなくて感染が落ち着いてきてから。とはいえ、抗体が出来てたら免疫になることが前提だけどさ。

緊急事態宣言の内容について、ロックダウンまで行くべきだと訴える人もいる。要請でしかなく取り締まれないことを危ぶむ声もある。でも、それもPCR検査同様、「諸外国がそうだから」と横並び感覚で言っているような気がする。
AJ個人的には、事態が収束するまでに長時間かかることが見込まれる今、現状の対策で医療崩壊しないレベルまで感染を抑えられたら、その方がいいと思っている。可能かどうかわかんないけど、日本でなら可能かもしれない。賭ける価値はあると思う。日本人は理知的だから・・ではなく、同調圧力が強いから(笑)。 基本的に同調圧力がキライな天邪鬼なAJですが、今回は乗ってもいいやと思っているのだ。むしろ煽っていきたい。

日本人の皆さん!
世界中(特に欧米)から「日本人ってスゴイ」と称賛されるチャンスですぜ!外出を控えて、3密を糾弾しよう!宴会や集会を開いている集団をやり玉にあげよう!テレワークに応じようとしない企業を訴えよう!この国難時に「いつもと同じ生活」を続けようとする連中を許すな!
今日明日の生活を案じて圧力に乗れない皆さん、この波に乗って少しでも早く収束を迎えた方が、結果的に景気も良くなると思うよ。だらだら感染が続く方がずっと悪影響を及ぼすんだよ。大変だ辛いようと声を上げるのは勿論いいけど、大変でも波には乗ることを強くお勧めします。
メディアの皆さんも、繁華街が閑散としていますなんて言わないで、だいぶ減っては来ましたが、まだ歩いている人がいますね、とか非難を込めて報道して欲しいな。
私たちはこんなに協力してるのに、協力しない非国民がいる!3密糾弾でストレス発散だー!!(笑)

2020年3月14日

Guardian’s 1000(16)

馴染みのない本が多く、ついつい後回しになっていたComedyカテゴリーをようやく収載。読んでみるとやっぱり、のれないものが多い。そもそもComedyってカテゴリーは英国以外では成立しないよな。日本だったらエッセイ(novelじゃないけど)を入れたくなるところだ。

(151) ブリジット・ジョーンズの日記(ヘレン・フィールディング/角川文庫):
映画にもなった。普通のワタシが何故かイケメンに思いを寄せられる話。結末も予定調和的。つまんないとは言わないが、よくある女性漫画みたいでベスト千にはもっと別の本がないのか、と思う・・・

(152) ボートの三人男(ジェローム/光文社古典新訳):
これは既読(収載済)。「ユーモア小説」の代表格。読んでいて楽しいし、これは好き。新訳も良く出来ています。

(153) フィネガンズ・ウェイク(ジェイムズ・ジョイス/河出書房):
三冊目のジョイスは柳瀬尚紀訳。すごく頑張って訳したことは評価するが・・・これはやっぱり翻訳不可能な読みものなんだろうと思う。たぶん原語で読んでも何言ってるかわかんないんだろう。これがComedyなのかどうか判断もできない。訳者には申し訳ないが、ちょっと読まなくていいと思う。

(154) イーストウィックの魔女たち(ジョン・アップダイク/新潮文庫):
これComedyなの?かなり怖いんですけど。本当に魔女(現代北米に生きる魔女)だという設定になっているが、そこを無視する(誤解や噂だとする)とありそうな話。映画は喜劇扱いだったのかなぁ?後味の良くない逃げ勝ちでAJの好みではない。

(155) 黒いいたずら(イーヴリン・ウォー/白水Uブックス):
これComedyなの?アフリカの小王国の内戦。それに群がる各国の商人軍人他。数の多い英国人内には派閥があって、でもフランスとはやっぱり仲悪かったりして(笑)。戦闘で/病で/処刑により、たくさんの人が死ぬ。喜劇的なところは確かにあるんだけど、全然笑えません。

(156) ご遺体(イーヴリン・ウォー/光文社古典新訳):
もうひとつの既読。ブラックではあるがComedyで納得。好きかと問われるとそうとは言えないけど。

P・G・ウッドハウスは6点がベスト千入り。うち今回は入手しやすかった4点を収載。P・G・ウッドハウスって美智子さまが時間が出来たら読みたいと言っていた作家。美智子さまってこういうの好きなのか。なるほどなぁ。安心して読めるユーモア小説ではある。
(157) サンキュー・ジーヴス(P・G・ウッドハウス/国書刊行会):
優秀な執事のジーヴスが辞職しちゃったー!でも新職場の近所に滞在することになり思い切り助けられている若きお貴族様バーティ―。最後は復職して良かった良かった。1冊読むなら結局これがお薦め。
(158) ウースター家の掟(P・G・ウッドハウス/国書刊行会):
みんなから好かれる、というより利用されまくりのバーティ―、女難の相の巻。
(159) ジーヴスと朝のよろこび(P・G・ウッドハウス/国書刊行会):
親友と大好きないとこが婚約に向けて頼りにするのはバーティ―。でもやっぱり利用されてるだけ。
(160) ブランディングス城は荒れ模様(P・G・ウッドハウス/国書刊行会):
これはジーヴスとは別のシリーズ。

2020年2月18日

Guardian’s 1000(15)

やれやれやっと150冊だよ。あと10冊で全カテゴリー網羅したら、その後はカテゴリーに関わらず10冊ずつのアップにしようかなと思っているところ。

今回はCrimeカテゴリーの3回目。既読2冊+初めて8冊。開始時点で既読が一番多かったのはこのカテゴリーでだいぶ再読したけど、推理小説は社会を映す分、今読むとなんだかな、な物が多いんだよね。当時は面白かったんだけど。初読でもそんな本が多い。

(141) 野獣死すべし(ニコラス・ブレイク/ハヤカワ文庫):
再読。息子を自動車事故で失った推理作家。偶然から犯人を見つけて復讐を図る。完全犯罪を狙っている、のだろうが、どこが完全なんだか?読者のミスリードは誘っても、警察ってそんなに深読みしないと思う。大藪春彦のハードボイルドとは別の本なのでご注意を。

(142) 殺人保険(ジェイムズ・M・ケイン/新潮文庫):
初読。加害者の視点で語る推理の余地がないパターン。人妻と浮気→なんとなく夫を殺すことになり、てところは郵便配達と似ているが、こちらは人妻が極悪人。冒頭から推察できるのでそこは悩まないんだけど、娘と娘の恋人/本人と娘の関係が変わっていく感じが秀逸。そういうことあるかもなー。保険勧誘員だから保険の狙い目がわかる!と思う加害者だが、それは本人に限ったことではなく、同僚にご明察されてしまうのだった。そりゃそうか。

(143) シークレット・エージェント(コンラッド/光文社古典新訳):
初読。「闇の奥」とはずいぶん違うタッチだけど、これも救いはない。秘密機関の題名通り諜報活動について。情報収集が主だったのに突然テロを言いつけられて困惑する主人公。うっかり転んだことで義弟が自爆してしまいターゲットの建物は無傷で無駄死に。そもそもうまくいってたとしても「意味のある」テロになったのか。担当者の思いつきでしかないかも。虚しさを抱える関係者一同。今の時代にも全然古くない物語なのだった。

(144) ジュラシック・パーク(マイクル・クライトン/ハヤカワ文庫):
映画は見たけど初読。映画は恐竜の見事さが話題になったけど、小説はそこは当然として描かれるので問題点がくっきりするね。現実はまだ恐竜を作るところまでは来ていないけど、技術的には既に十分できるところまで来ているし必要なお金も格段に少なくなった。自然というものは単純なものじゃないけど、フラクタルていう視点では複雑な訳じゃない。結局「自然の再現」は困難なんだよな。コントロールできることを前提に考えると大きく間違える。その通りだと思う。
PS:つい先日、地上波で放映された時に、新聞が「マイケル・クライトン」になってて笑った。マイケルだと思うよね、普通。

(145) 薔薇の名前(ウンベルト・エーコ/東京創元社):
これも初読。昔すごく話題になって気になってたんだけど。先日「100分de名著」で取り上げられた時には確かに推理小説扱いだったけど、アヴィニョン虜囚時代のキリスト教の歴史が細かく描かれていて、本を読むには世界史年表が必要だった。ふむふむこんな状況だったのか。教会の腐敗と浄化への試み、でも実際には単なる派閥争いになったり異端者探しになったり。キリスト教に限ったことじゃないけどさ。この辺に興味がないと読むの辛いかも。映画は恐らくすっ飛ばして作ったんだろうな。

(146) カジノ・ロワイヤル(イアン・フレミング/創元推理文庫):
(147) ゴールド・フィンガー(イアン・フレミング/ハヤカワポケットミステリ):
(148) 007は二度死ぬ(イアン・フレミング/ハヤカワ文庫):
英国が誇る007シリーズから3冊がベスト千入り。
若かりし頃、007の映画に誘われてにべもなく断ったことがあったなぁ。この人あんな映画なんか見るんだと思ったのが顔に出ていたと思う。好みは人それぞれなのに、失礼なことをしたものだ。そのくらい007は好きじゃない。原作読むと違うかしらと思ったら同じだった(笑)。娯楽大作だとは思うけどさ。女性の描かれ方が気に入らないというのもあるんだろうけど、とにかくAJの好みではありません。人物も背景も薄っぺらに感じる。それでこそ娯楽大作なんだろうけど。
「007は二度死ぬ」の原題はYou Only Live Twiceで、どうみても「二回だけ生きる」。ストーリー上は確かに二度死ぬけど、ボンドの俳句(短詩)の二回「だけ」の意図が邦題では伝わらないと思う。

(149) ジャッカルの日(フレデリック・フォーサイス/角川文庫):
二度目。プロの殺し屋がリアルに描かれていて圧巻。殺し屋と彼を追い詰める警部以外の政治組織(テロ側も政府側も)も警察組織のダメダメぶりもありそうすぎ。捕まって終わったと思いきや、軽いどんでん返しが効いています。それでジャッカルって安易だと思ったんだよ(笑)。現在はいろんな点で技術的にはこうはいかないと思うが、それでも読んで面白いです。

(150) ブライトン・ロック(グレアム・グリーン/ハヤカワepi文庫):
初めて。面白くて一気に読んだ。チンピラのピンキーが裏切った仲間を非情にも次々消していく。年下のピンキーに脅える仲間たち。しっかり完全と思いきや、義憤に駆られて私的捜査する歌姫アイダに見破られて、証人のローズと結婚するも安心できず、自殺させようとしたところで自滅。罪悪感の欠片もなく殺人を繰り返すピンキー。結構暗い。丸谷さんの訳だった。親切な訳注に感謝。

2020年2月3日

Guardian’s 1000(14)

魔の山を諦めてようやくアップできるようになった。今回はState of the Nation。

(131) アンクル・トムの小屋(ハリエット・ビーチャー/明石書店):
子供の頃に読んだきり。トムが坊ちゃまと再会したのに死んでしまう絵があったのは思い出せたけど、他の筋はさっぱり。脱走奴隷の筋も書いてあったのかな?トムが死んでしまって終わりだった気がするんだけど?本当は一応ハッピーエンドになってたんだな。奴隷戦争前夜のアメリカ。北部から南部へ売られていく。どこにも悪人も善人もいる。宗教色強いし、黒人の描かれ方(しゃべり方も含めて)には問題もあるんだろうけど、これは読んでおいて損はないと思う。

(132) 恥辱(クッツェー/ハヤカワepi文庫):
主人公がアカハラで地位を失う前半(ケープタウン)はよくある話な感じ。娘が憧れの田園生活を送る郊外へと避難する後半から南アらしいんだと思う。でもさ、ここまであからさまな恥辱はなくても、「独身女が趣味で田舎暮らし」への迫害はどこでもある気がする。しかしこんな恥辱はいかんな。でもでも、現代日本では犬猫には身勝手な殺戮を行っていたりする。どこまでが守るべき同胞で、どこからは迫害してもいい相手なのか。

(133) ホワイト・ノイズ(ドン・デリーロ/集英社):
アメリカ大学町で教鞭をとる主人公はナイスバディな妻と互いの連れ子と概ね幸せに過ごしていた。しかし、謎の物質爆発で街から避難する羽目になったり、妻がこっそり飲んでいるのが謎の薬だったり。どうも謎の物質暴露により健康被害を受けているようなのだが検査結果に向き合いたくない。それもこれも、昔から持っていた死への恐怖によるものらしい・・・アメリカだけじゃない話に思う。フクシマを思わせる状況もあるし。自然災害の報道をつい夢中になってみてしまうのは、死への恐怖を予感しているからなのか。この点において日本は良いコンテンツを持っていると言われてもなぁ。

(134) オリヴァー・ツイスト(ディケンズ/新潮文庫):
これも子供文学全集的なもので読んだ。孤児オリバーが実はお坊ちゃまだったというありがちな童話、だと思っていたが・・・面白いじゃん。粗筋から感動話を予想すると裏切られます。明らかに大人向けの本でくすぐり満載。いいも悪いもロンドン/イギリスぽい。

(135) 白痴(ドストエフスキー/光文社古典新訳):
「おばかさん」な公爵と二人の女。結局誰も幸せにならない結末に呆然。ま、ハッピーエンドにならなくてもいいんだけどさ。「白痴」というより「愚者」な感じ?本文からはさっぱりそうは見えないのだが、周りから「おばかさん」とみなされているんだから、喋り方か動作か格好なのか何かそれらしく見える人なんだろう。単なる癲癇持ちではないんだろうね。女性二人は聖母マリアとマグダラのマリアなのかね?少なくとも誰かは幸せになってもいいような気がするんだけど、なんでならないのかね??

(136) サイラス・マーナー(ジョージ・エリオット/光文社古典新訳):
前半はひたすら暗い。不幸続きのサイラスが神との出会いにより・・・てな話かと思ったらそんなことなかった。舞踏会の夜あたりからだんだん描写が明るくなってくる。女性陣は特に魅力的。男性陣はコミカル。19世紀にしちゃ進んだ視点だよなと思ってたら作者は「進んだ女性」だった。ジョージ=男性とは限らないのね。

(137) 草は歌っている(ドリス・レッシング/晶文社):
アフリカ植民地での不幸なイギリス人。プア・ホワイトはアメリカだけじゃないのだ。何をやってもうまくいかないディック、優等生な少女時代から優雅な独身生活を経て、周りの嘲りを逃れるように結婚を急いだメアリ、そしてここでもプア・ホワイトの更に下に位置づけられる黒人のモーゼス。ところがメアリとモーゼスの関係が微妙に変化していき・・・。入植地って優雅なイメージあるけどいろいろだったのね。この先に今の南アがあるわけだ。最後まで救いがなく暗い。表題はエリオットの「荒地」からで、「墓石の上を草は歌っている」イメージなのだそうだ。後書きを読んでようやく納得。

(138) ラデッキー行進曲(ヨーゼフ・ロート/岩波書店):
AJにはウイーンフィルのアンコール曲として認知されているラデッキー行進曲。イタリアに勝利した将軍を祝う曲だったのか。ちなみに今では平和の象徴だそうな。オーストリアの第一次大戦前夜あたり=帝国の崩壊を描いたもの。ほぼ同時代のエリザベートを描いた本はいろいろあるけどオーストリアを描けてたかどうか疑問かもしれない。これは軍や街の様子含めて国の状況が頭に入ります。三国同盟のドイツとイタリアってなんでかなと思ってたけど、間にオーストリアがいたんだった、納得。愚直な軍人が王様の命の恩人になるものの、子孫にとっては良かったのかどうか。何度か出て来る「桜桃の団子」が気になって仕方ないのは私だけでしょうね。通常はさくらんぼじゃなくアンズで作るものらしいぞ。

(139) 怒りの葡萄(スタインベック/ハヤカワepi文庫):
2014新訳で再読。前に読んだのは中学か高校生。貧乏人が苦労するどこまでも暗いアメリカの昔話であまり感心しなかった。再読したら1930年代ってそんなに「昔」じゃない。そして現在、歴史は廻っちゃってる・・・集約化も階層化も移民排斥も米国のみならず全世界に広がってる。全然変わってないじゃん!!グローバル化も情報化も解決にはならなかった。却って進めちゃった部分すらある。けどでも、移民排斥して「昔」に戻っても解決にはならんのだ。アンタが良かったっていう「昔」って実はこんなだった!と思い出すために、今読んだ方がいいと思う。読んだところでどうしたらいいのか、やっぱり答えはないんだけどさ。

(140) カップルズ(ジョン・アップダイク/新潮社):
アップダイクは「走れウサギ」を読んだだけだと思う。不倫の話と言う意味では同じだけど、輪をかけてる感じ。一つのコミュニティ内で恋愛というのが「アメリカ的」と考えてState of the Nationなのかね。全米がこんなわけじゃないと思うんだけど。でもアメリカTVドラマ的ではあるな。終わりはハッピーエンドっていうかなんて言うか。そんなのあり?とも思ったが、実際はドラマと違ってこんなのが多いんだろうな。