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2017年4月30日

若人のための100冊(2)

今回は読んだつもりで読んでなかった本が続出。

(11) 福翁自伝→読み直す一冊で済み

(12) レ・ミゼラブル(ユーゴー/新潮文庫):子供の頃に持っていた子供文学全集に「ああ無情」として入っていた。大人になってからちゃんと読んだ、と思ってたけど、たぶんそれっきり読んでないな。こんな小説だったのか―!と驚愕。いや、粗筋は同じだったし覚えてましたよ、ジャン・バルジャンやコゼットって名前も。でも。
これって社会派小説だったんだね。主筋がドラマチック過ぎるので背景を省いても成り立ってしまうのだが、本来は背景を書きたかったんだと思う。主筋に関係ない描写が多すぎる。でもこれがフランス革命後のゴチャゴチャと当時のパリの気分が良く描かれているんだと思う。これはちゃんと読むべきだよ。お勧め。

(13) 赤と黒→光文社文庫で済み

(14) 高村光太郎詩集(新潮文庫):これも学生の頃文庫本で持っていた・・・と思ったけど、私が持っていたのは智恵子抄だな。智恵子抄に収載されている詩は覚えてたけど、他のは初めて読んだ(と思う)。改めて読んで、男っぽい詩だな、と思う。日本の詩は女性っぽい感じのが多いけど、光太郎のは男っぽい感じの詩が多いです。なんでそう思うのか自分でもよくわからないけど。

(15) 荒野の呼び声→光文社古典「野生の呼び声」で済み

(16) 世界をゆるがした十日間(ジョン・リード/岩波文庫):時代のせいかサヨクなお勧めが多い若人のための100冊。これは共産主義国ソヴィエトが誕生する十月革命を描いたドキュメンタリー。歴史ってこうやってできるんだろうなぁとしみじみ。レーニンももちろん恰好よく登場するけど、クールなトロツキーが素敵。スターリン影が薄すぎ。世界をゆるがしたのは10日間でも、ここからソヴィエト連邦という形まで行くのに5年、そうだろうなぁ、と思う。クーデターって今でもこんな感じだもんなぁ。

(17) 友情(武者小路実篤/新潮文庫):これも読んだ気がしてたんだけど。読み始めてすぐに初めてだと気が付いた。ひどい話だなこりゃ(笑)。何がどう友情なんだろう。友達の好きな人を好きになってしまうというのはよくある話で(小説でも実話でも)、たいていは友情より恋を取り、友情も恋も失う羽目になった方は嘆くわけだけど・・・主人公はハナから愛されてもいないし、そもそも友人の方があらゆる面で自分より格上。 そんなことを小説の形で!思い知らされて、いったいどうやって生きていけばいいのか。可哀そうすぎだと思うんですけど。

(18) 唐詩選→読み直す1冊で済

(19) ファウスト(ゲーテ/新潮文庫):いつか読まなきゃと思ってたんだけどさ、こんな本だったのか。全然読みにくくないですよ。面白いかどうかはともかくとして(笑)。戯曲形式の詩。そして何より、ファウストという題材はゲーテのオリジナルではなくて、実在の人物(ていうか・・尾ひれの付いた伝説)の話を元にしているということ。「知りたい・究めたい」気持ちのために、悪魔に魂を売り渡して、やりたいことは恋って。そういうものかね。悪魔と一緒に好き放題に生きて、最後は救われてしまうのもいまいち納得がいかない。いいけど。

(20) 余は如何にして、基督信徒となりしか→光文社古典「ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか」で済み

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