先日Guardian’s1000でも登場したのだが、ジョルジュ・シムノンのメグレ警視シリーズは昔夢中になって読んだ。推理小説全般なんでも読んでいたけど、特にこれがお気に入りだったのはたぶん、食事についての記述が多いからじゃないかな。パリに憧れていたのも、メグレシリーズを通して食べ物が美味しそうという点に惹かれていたのかもしれない。
メグレ警視は時々ハムサンドとビールを昼食にします。サンドイッチって仕事しながらオフィスで食べるには便利だもんね。日本人感覚では、仕事中にビール!?なのだが、フランス人にはワインはお酒でもビールは清涼飲料水なんでしょうね。お酒に強いメグレにとっては特に。
当時の私は学食でハムの入った三角サンドを買って、ビールはないけど主食はメグレ警視と一緒~♪と悦に入っていました。
憧れのパリに行ったのはそれから10年以上過ぎたころ。 カフェでハムサンドを見つけて、さっそく注文してみたら・・・三角じゃない!四角でもない。
フランスでパンと言ったら当然「フランスパン」なのであり、ハムサンドもフランスパンに挟んであるのでした。びっくり。
全然一緒じゃなかった!と思いながら食べた。フランスパンは堅めで結構あごが疲れました。
右写真はパリで食べたものではなく、メゾンカイザーで買って来たもの。ハムとチーズのサンドイッチです。せっかくだからグラスビールも添えて。カメラを用意している間に泡がだいぶ消えちゃったけど(泣)。
もうひとつパリ旅行でメグレ関係の思い出がある。
レストランで夕食時に、メグレ警視が時々飲んでいたカルヴァドス(リンゴのブランデー)をドリンクメニューに見つけて一杯注文したら、ウェイター氏に、これはシードルとは別のものだぞ、強くて無理だぞ、と反対されたのだった。
それなりにお酒も強かった私は、カルヴァドスで間違ってないもん!シードルなんか東京でも飲めるもん!と抵抗し、出してもらったのだったが・・・確かに強かった。一口舐めてうーむ、と言っていたら、ウェイター氏がほらね、とチェイサーを用意してくれた。強かったけどリンゴの甘い匂いがした。
2019年10月30日
2019年10月8日
Guardian’s 1000(11)
今回はCrimeから。初読が1冊と再読9冊。
(101) アンドロメダ病原体(マイクル・クライトン/ハヤカワ文庫):
クライトンはER(テレビ番組のER救急救命室)からのファンで、小説も何冊か読んだけど、ベスト千の2冊はどちらも未読。
しかしこれなんでcrime?SFならわかるんだけど。宇宙空間で微生物(生物と言えるかという話は置いといて)が猛毒化して地球に帰ってくる。予め熟慮されたと思っていた対策が逆効果だったり、病原体ってこんなという先入観を裏切られてどうしていいかわかんなかったり。一番そうだよねぇと思ったのは、なんでこんなことに気づかなかったんだろう!なミスが起こりうること。あるある。
しかし一番びっくりしたのは、著者名がマイケルじゃなくて「マイクル」クライトンだったこと。えーっ!!普通Michaelはマイケルだろ!確かにマイクルの方が原音には近いだろうけどさ。
クライトンはER(テレビ番組のER救急救命室)からのファンで、小説も何冊か読んだけど、ベスト千の2冊はどちらも未読。
しかしこれなんでcrime?SFならわかるんだけど。宇宙空間で微生物(生物と言えるかという話は置いといて)が猛毒化して地球に帰ってくる。予め熟慮されたと思っていた対策が逆効果だったり、病原体ってこんなという先入観を裏切られてどうしていいかわかんなかったり。一番そうだよねぇと思ったのは、なんでこんなことに気づかなかったんだろう!なミスが起こりうること。あるある。
しかし一番びっくりしたのは、著者名がマイケルじゃなくて「マイクル」クライトンだったこと。えーっ!!普通Michaelはマイケルだろ!確かにマイクルの方が原音には近いだろうけどさ。
(102) 見知らぬ乗客(P・ハイスミス/河出書房):
見知らぬ乗客との交換殺人。頼んでないのにやらざるを得なくなり、見知らぬ人だから意味がある筈なのに、いつの間にか友達だったことになってしまい何やってんだか。推理の余地はなくても読んでいてドキドキのスリラー。
見知らぬ乗客との交換殺人。頼んでないのにやらざるを得なくなり、見知らぬ人だから意味がある筈なのに、いつの間にか友達だったことになってしまい何やってんだか。推理の余地はなくても読んでいてドキドキのスリラー。
(103) リプリー(P・ハイスミス/河出書房):
アラン・ドロンで有名な「太陽がいっぱい」の原作。原題の「リプリー」で再刊したのは、映画が「リプリー」で再作されたからだったのね。
生まれつきの詐欺師リプリー。悪いやつなのに何故か感情移入してしまい、ばれちゃうのか捕まっちゃうのかハラハラしてしまう。上手いとしか言いようがありません。
アラン・ドロンで有名な「太陽がいっぱい」の原作。原題の「リプリー」で再刊したのは、映画が「リプリー」で再作されたからだったのね。
生まれつきの詐欺師リプリー。悪いやつなのに何故か感情移入してしまい、ばれちゃうのか捕まっちゃうのかハラハラしてしまう。上手いとしか言いようがありません。
(104) 警官嫌い(エド・マクベイン/ハヤカワ文庫):
87分署シリーズ第一弾。再読。警官を狙った連続殺人。私服なのに何故狙われた?三度目の正直。ニューヨークぽい話だ。まぁこういうニューヨークを知ってるわけじゃないけど。
87分署シリーズ第一弾。再読。警官を狙った連続殺人。私服なのに何故狙われた?三度目の正直。ニューヨークぽい話だ。まぁこういうニューヨークを知ってるわけじゃないけど。
(105) ダウンタウン・シスター(サラ・パレツキー/ハヤカワ文庫):
最近は読まなくなったけどこのシリーズも大好き。女探偵V.I.もカッコイイのだが、彼女を支える周りの男性/女性陣もカッコイイのだ。
本作の米語題名はBlood shot。えっ!デビュー作の「サマータイム・ブルース」からずっとカタカナ題名だったのだが邦題だとは思ってなかった。ほとんど邦題だったのね。確かにこの方が売れそうな感じはする。ちなみに本作に関しては英語題名が別にあって"Toxic Shock"。うーん違う意味の医療用語と重なってるし、ネタバレ気味だよ。
最近は読まなくなったけどこのシリーズも大好き。女探偵V.I.もカッコイイのだが、彼女を支える周りの男性/女性陣もカッコイイのだ。
本作の米語題名はBlood shot。えっ!デビュー作の「サマータイム・ブルース」からずっとカタカナ題名だったのだが邦題だとは思ってなかった。ほとんど邦題だったのね。確かにこの方が売れそうな感じはする。ちなみに本作に関しては英語題名が別にあって"Toxic Shock"。うーん違う意味の医療用語と重なってるし、ネタバレ気味だよ。
(106) ブラックリスト(サラ・パレツキー/ハヤカワ文庫):
9.11を受けて書かれたもの。「ブラック」には二重の意味があったりする。V.I.も歳を取った筈なのに、ガンガン体力勝負の冒険三昧。そこは現実味がちょっと足らないような。
9.11を受けて書かれたもの。「ブラック」には二重の意味があったりする。V.I.も歳を取った筈なのに、ガンガン体力勝負の冒険三昧。そこは現実味がちょっと足らないような。
(107) 誰の死体?(ドロシー・L・セイヤーズ/創元推理文庫):
ピーター卿デビュー作。日本ではなぜか知名度が低いんだけど海外では有名で、例えば「ダウンタウンシスター」でもピーター卿の執事みたいに有能な助手がいればいいのに、とV.I.がぼやく場面がある。
お貴族様探偵という設定は、日本ではまるっきり現実味がない(テレビではあるけど)ないもんなぁ。ま、英国でもどれほど現実的かってのはあるけど。それでも裕福でカッコイイだけじゃなく、可愛げのあるピーター卿は魅力的です。
ピーター卿デビュー作。日本ではなぜか知名度が低いんだけど海外では有名で、例えば「ダウンタウンシスター」でもピーター卿の執事みたいに有能な助手がいればいいのに、とV.I.がぼやく場面がある。
お貴族様探偵という設定は、日本ではまるっきり現実味がない(テレビではあるけど)ないもんなぁ。ま、英国でもどれほど現実的かってのはあるけど。それでも裕福でカッコイイだけじゃなく、可愛げのあるピーター卿は魅力的です。
(108) 殺人は広告する(ドロシー・L・セイヤーズ/創元推理文庫):
ピーター卿が広告会社でサラリーマン生活!バレそうになっても開き直って難を逃れる。殺人方法よりも取引場所を決めるトリックがうまい。著者は業界にいたことがあるのだそうだ。
ピーター卿が広告会社でサラリーマン生活!バレそうになっても開き直って難を逃れる。殺人方法よりも取引場所を決めるトリックがうまい。著者は業界にいたことがあるのだそうだ。
(109) メグレを射った男(ジョルジュ・シムノン/河出書房新書):
メグレ警視は大好きで高校から大学にかけて全シリーズ読んだ。今回はS54年の初刊本を再読。
パリ以外が舞台になるものも多いけど、アームチェア・ディテクティブは珍しい趣向。なんでこれがベスト千かね?個人的にはパリっぽいやつの方が好き。それと「射った」って日本語としてどうよ。(凶器は弓とかじゃなく普通にピストルです)。
メグレ警視は大好きで高校から大学にかけて全シリーズ読んだ。今回はS54年の初刊本を再読。
パリ以外が舞台になるものも多いけど、アームチェア・ディテクティブは珍しい趣向。なんでこれがベスト千かね?個人的にはパリっぽいやつの方が好き。それと「射った」って日本語としてどうよ。(凶器は弓とかじゃなく普通にピストルです)。
(110) 笑う警官(M・シューヴァル、P・ヴァ―ルー/角川文庫):
2013年新訳で再読。ストックホルムってこんな感じなのかな。こんな感じだったというべきなんだろうな。これじゃあまり行きたい気がしないぞ(笑)。再読だけどサッパリ覚えてなかった。伏線は張られていてああそうだったという感じ。現実味のあるミステリーではある。
2013年新訳で再読。ストックホルムってこんな感じなのかな。こんな感じだったというべきなんだろうな。これじゃあまり行きたい気がしないぞ(笑)。再読だけどサッパリ覚えてなかった。伏線は張られていてああそうだったという感じ。現実味のあるミステリーではある。
2019年9月14日
Guardian’s 1000(10)
Family and self から既読5冊と再読1冊+初読4冊。結構時間がかかるね。
(91) 碾臼(M・ドラブル/河出文庫):
再読。誰にも迷惑をかけない自立した女性がうっかり妊娠して勢いで出産、周りに助けられたりしながら、でもやっぱり自分のことは自分で守らなくちゃ。1回目はちょうどそんな時期に読んだので、女ってやっぱり子供を産んでなんぼってことよね・・・と負け犬の遠吠えだったなぁ。
再読。誰にも迷惑をかけない自立した女性がうっかり妊娠して勢いで出産、周りに助けられたりしながら、でもやっぱり自分のことは自分で守らなくちゃ。1回目はちょうどそんな時期に読んだので、女ってやっぱり子供を産んでなんぼってことよね・・・と負け犬の遠吠えだったなぁ。
(92) 若い芸術家の肖像(ジェイムズ・ジョイス/集英社文庫):
初めて。ジョイスは難解と聞いてたけど普通じゃんか。やっぱり丸谷才一の翻訳がいいんだね。まずは訳注をほとんど読まずに1回、註を読みながら2回目を読んだ。自伝的小説の元祖なんだって。3歳の幼児語に始まり、20歳になるまで。文才があって頭も良く、自尊心・自立心が強い、アイルランド青年。尊大だけど純粋でカッコイイ。ディーダラスはギリシャ神話のダイダロス=イカロスの父。神話では偉大な芸術家の父と考えナシの息子だが、これはダメダメな父と芸術家になりゆく息子の話。アイルランドならではの政治話が背景。それもこれも豊富な訳注と、親切かつ読み物としても楽しい訳者解説でしっかり理解。いい本だ。
初めて。ジョイスは難解と聞いてたけど普通じゃんか。やっぱり丸谷才一の翻訳がいいんだね。まずは訳注をほとんど読まずに1回、註を読みながら2回目を読んだ。自伝的小説の元祖なんだって。3歳の幼児語に始まり、20歳になるまで。文才があって頭も良く、自尊心・自立心が強い、アイルランド青年。尊大だけど純粋でカッコイイ。ディーダラスはギリシャ神話のダイダロス=イカロスの父。神話では偉大な芸術家の父と考えナシの息子だが、これはダメダメな父と芸術家になりゆく息子の話。アイルランドならではの政治話が背景。それもこれも豊富な訳注と、親切かつ読み物としても楽しい訳者解説でしっかり理解。いい本だ。
(93) ユリシーズ(ジェイムズ・ジョイス/集英社):
同じく初読。こっちは文句なく難解。面白くはあるんだけど。特に文体がガンガン変わる後半はついていくのが大変。饒舌で猥雑で悪趣味で、でも笑えるし深みもあるんだけど、長すぎなのと理解に必要な知識が多すぎる。親切な註があるので助かるけど、相当な読書好きでないとお勧めしかねるよ。
同じく初読。こっちは文句なく難解。面白くはあるんだけど。特に文体がガンガン変わる後半はついていくのが大変。饒舌で猥雑で悪趣味で、でも笑えるし深みもあるんだけど、長すぎなのと理解に必要な知識が多すぎる。親切な註があるので助かるけど、相当な読書好きでないとお勧めしかねるよ。
(94) われらの狂気を生き延びる道を教えよ(大江健三郎/新潮文庫):
大江は結構読んだつもりなんだけどこれは初読。何でベスト千にこれかな、いいけど。1969年出版。いつものテーマ。父-自分-息子と続く「われらの狂気」が思い込みで、それぞれの「われらの狂気」があるだけだと気付く連作。中では裏表のab面で構成される「父よ、あなたはどこに行くのか?」が面白いと思った。外国の詩の引用で父=神を想像しちゃうけど、父=天皇を想像するべきなのだそうだ。なるほど。そういう時代だったよね。
大江は結構読んだつもりなんだけどこれは初読。何でベスト千にこれかな、いいけど。1969年出版。いつものテーマ。父-自分-息子と続く「われらの狂気」が思い込みで、それぞれの「われらの狂気」があるだけだと気付く連作。中では裏表のab面で構成される「父よ、あなたはどこに行くのか?」が面白いと思った。外国の詩の引用で父=神を想像しちゃうけど、父=天皇を想像するべきなのだそうだ。なるほど。そういう時代だったよね。
(95) ライ麦畑でつかまえて(サリンジャー/白泉Uブックス):
読み直す1冊で済み。ベスト千に入って当然の一冊。
読み直す1冊で済み。ベスト千に入って当然の一冊。
(96) 父と子(ツルゲーネフ/新潮文庫):
若人の100冊で済み。ツルゲーネフはこれと「初恋」(Loveカテゴリー)の2冊がベスト千入り。妥当なところか。
若人の100冊で済み。ツルゲーネフはこれと「初恋」(Loveカテゴリー)の2冊がベスト千入り。妥当なところか。
(97) カラーパープル(A・ウォーカー/集英社文庫):
初読。黒人のアメリカ。前半は暗くて気が滅入るが、だんだんに強い女性が登場して事態が好転、主人公も強くなっていく。特にラストは希望があってAJ好み。成長物語でもあるけど、State of the Nationな気もする。
初読。黒人のアメリカ。前半は暗くて気が滅入るが、だんだんに強い女性が登場して事態が好転、主人公も強くなっていく。特にラストは希望があってAJ好み。成長物語でもあるけど、State of the Nationな気もする。
(98) ドリアン・グレイの肖像(ワイルド/光文社古典新訳):
これ好き。
これ好き。
(99) ダロウェイ夫人(ウルフ/光文社古典新訳):
独特な文体で面白いなと思った。
独特な文体で面白いなと思った。
(100) 灯台へ(ウルフ/岩波文庫):
こちらは初読。2004年訳で読んだ。第二部の「時は行く」でものすごく時間が進んで、第一部と三部はゆっくり。不思議な感じ。新しい女性のようでも良妻賢母のママの影響は逃れがたく。そういう時代だったよね。
こちらは初読。2004年訳で読んだ。第二部の「時は行く」でものすごく時間が進んで、第一部と三部はゆっくり。不思議な感じ。新しい女性のようでも良妻賢母のママの影響は逃れがたく。そういう時代だったよね。
2019年8月26日
Guardian’s 1000(9)
せっかく読んでも光文社古典で出版されるともう一度読むことになるので、なるべく光文社古典には入らないような本を優先で読むようにしている。とはいえ、童話でもSFでも推理小説でも入る場合はあるので、よっぽど新しい本じゃない限り完全回避は難しいんだけどさ。ま、そんな理由で今回はCrimeから10冊を再読。
(81) 3つの棺(ジョン・ディクスン・カー/ハヤカワミステリ):
英語題名はHollow manで透明人間の意。犯人の足跡がなくて透明人間みたいという意図だが、実はダブルミーニングになっているのが上手い。日本語題名は米語題名から。SFっぽい「透明人間」よりも、3つの棺の方が推理小説っぽいともいえるな。本格トリック好きの私は夢中になって読んだものだった。最近はこういう推理小説ウケないし、科学捜査が詳細になりつつある今、トリックは難しくなってもいるんだよな。
英語題名はHollow manで透明人間の意。犯人の足跡がなくて透明人間みたいという意図だが、実はダブルミーニングになっているのが上手い。日本語題名は米語題名から。SFっぽい「透明人間」よりも、3つの棺の方が推理小説っぽいともいえるな。本格トリック好きの私は夢中になって読んだものだった。最近はこういう推理小説ウケないし、科学捜査が詳細になりつつある今、トリックは難しくなってもいるんだよな。
(82) 大いなる眠り(レイモンド・チャンドラー/ハヤカワミステリ):
マーロウ登場第一作。村上春樹新訳で再読。誰が訳しても伏線(横線?)が多すぎてスッキリ感には欠けるが、面白いとは思う。マーロウかっこいいし。ちょっと殴られ過ぎな気がするけど。
マーロウ登場第一作。村上春樹新訳で再読。誰が訳しても伏線(横線?)が多すぎてスッキリ感には欠けるが、面白いとは思う。マーロウかっこいいし。ちょっと殴られ過ぎな気がするけど。
(83) ロング・グッドバイ(レイモンド・チャンドラー/ハヤカワミステリ):
同じく村上春樹新訳で。前に読んだ時にはあまり感心しなかったが、結構いいじゃんこれ。訳の差ではないと思うけど。グレートギャッビーみたいだな、と思っていたら訳者あとがきにも同じことが書いてあってちょっと嬉しかった。
同じく村上春樹新訳で。前に読んだ時にはあまり感心しなかったが、結構いいじゃんこれ。訳の差ではないと思うけど。グレートギャッビーみたいだな、と思っていたら訳者あとがきにも同じことが書いてあってちょっと嬉しかった。
(84) 緋色の研究(アーサー・コナン・ドイル/創元推理文庫):
2013年新訳で再読。英国が誇るシャーロック・ホームズ第一作だからベスト千に入るのは当然と思うけど。唐突に犯人が捕まって、謎解きは哀しい過去の話。今となっては推理小説とは言えないような。
2013年新訳で再読。英国が誇るシャーロック・ホームズ第一作だからベスト千に入るのは当然と思うけど。唐突に犯人が捕まって、謎解きは哀しい過去の話。今となっては推理小説とは言えないような。
(85) 四人の署名(アーサー・コナン・ドイル/創元推理文庫):
ホームズ2作目。「4つの署名」が定訳だと思うが素直に訳すと四人だな。そして実際には署名というかマーク。名前を書けない人もいる。でも別に名前として読めなくてもサインとしては成り立つんだからそれでも署「名」と言えるのか?日本語は難しい。ホームズはもともと好きじゃないけど、短編の方がまだマシ。犯人が唐突に捕まるし、だらだら説明も面白いと思わない。
ホームズ2作目。「4つの署名」が定訳だと思うが素直に訳すと四人だな。そして実際には署名というかマーク。名前を書けない人もいる。でも別に名前として読めなくてもサインとしては成り立つんだからそれでも署「名」と言えるのか?日本語は難しい。ホームズはもともと好きじゃないけど、短編の方がまだマシ。犯人が唐突に捕まるし、だらだら説明も面白いと思わない。
(86) バスカヴィル家の犬(アーサー・コナン・ドイル/創元推理文庫):
これ推理の余地もないし、手間の割に確実さに欠ける殺人方法で、なんでベスト千に入るのか不明。ま、イギリスっぽい話ではあるのだが。
これ推理の余地もないし、手間の割に確実さに欠ける殺人方法で、なんでベスト千に入るのか不明。ま、イギリスっぽい話ではあるのだが。
(87) 検屍官(P・コーンウェル/講談社文庫):
大好きだったスカーペッタ・シリーズの第一作。新作出るたびに読んでたのに途中で読むのを止めたのは、準主人公となっていたベントンが殺されてしまったからだった。シリーズ物では準主人公も被害者/加害者にならないのは暗黙のルールなのに!と憤慨した。その後もシリーズは続いていて、ピートと仲良くなったのかな?とついでに新作を覗いてみたら、なんとベントンと結婚してるし!ベントン殺されたんじゃなかったのか!!
久しぶりの再読だが今となっては話が古すぎる。DNA鑑定もPCも当たり前だし。リアルな推理小説ほど短命になりやすいのは宿命なんだよね。あの頃ってこんなだったなぁと思うにはいいけど。読むなら新作をどうぞ。
大好きだったスカーペッタ・シリーズの第一作。新作出るたびに読んでたのに途中で読むのを止めたのは、準主人公となっていたベントンが殺されてしまったからだった。シリーズ物では準主人公も被害者/加害者にならないのは暗黙のルールなのに!と憤慨した。その後もシリーズは続いていて、ピートと仲良くなったのかな?とついでに新作を覗いてみたら、なんとベントンと結婚してるし!ベントン殺されたんじゃなかったのか!!
久しぶりの再読だが今となっては話が古すぎる。DNA鑑定もPCも当たり前だし。リアルな推理小説ほど短命になりやすいのは宿命なんだよね。あの頃ってこんなだったなぁと思うにはいいけど。読むなら新作をどうぞ。
(88) キドリントンから消えた娘(コリン・デクスター/ハヤカワミステリ):
モース警視シリーズも大好きで全部読んだ。これは2作目。英名はこんな(Last Seen Wearing)だったのか。邦題の方が素直でいいと思う。
例によって二転三転、勘を頼りに右往左往するモース。推理ってこうでないとリアリティないと思うの。観光でオックスフォードまで行ってみたけど、お仕着せの駆け足ツアーだったから、ランドルフ・ホテルを車窓から見ただけだったなぁ。
モース警視シリーズも大好きで全部読んだ。これは2作目。英名はこんな(Last Seen Wearing)だったのか。邦題の方が素直でいいと思う。
例によって二転三転、勘を頼りに右往左往するモース。推理ってこうでないとリアリティないと思うの。観光でオックスフォードまで行ってみたけど、お仕着せの駆け足ツアーだったから、ランドルフ・ホテルを車窓から見ただけだったなぁ。
(89) 悔恨の日(コリン・デクスター/ハヤカワミステリ):
英名はこんな(The Remorseful Day)だったのか!訳せないだろうけど邦題じゃモースが入ってないよ。
モース警視最後の事件。モースが小さな悪事を・・・してたわけじゃないとわかる最後にちょっと泣ける。毎度振り回されながら最後は正解にたどり着くモース。養生すればよかったのにね。
英名はこんな(The Remorseful Day)だったのか!訳せないだろうけど邦題じゃモースが入ってないよ。
モース警視最後の事件。モースが小さな悪事を・・・してたわけじゃないとわかる最後にちょっと泣ける。毎度振り回されながら最後は正解にたどり着くモース。養生すればよかったのにね。
(90) 寒い国から帰ってきたスパイ(ジョン・ル・カレ/ハヤカワ文庫):
東ドイツと英国の熾烈なスパイ合戦は、実は。作者は元諜報部員。そゆことあるんだろうなぁとは思うが、今となっては昔の話・・・
東ドイツと英国の熾烈なスパイ合戦は、実は。作者は元諜報部員。そゆことあるんだろうなぁとは思うが、今となっては昔の話・・・
2019年8月22日
ブラマンジェ
読書メモのペースが落ちてきたので、「家庭でできる和洋菓子」に、ほぼ2年ぶりの追加。
ブラマンジェは、大昔、家庭科の授業で作ったことがある。美味しいなと思って家でも1回作ってみた。作り方はスッカリ忘れたけど、家でも作ったんだから材料は簡単だったんだろう。
「家庭でできる和洋菓子」にはこんな解説がある。『ブラマンジェはアマンド(杏仁)のうす皮をとり、すってその中に牛乳、砂糖、生クリームを入れてこしらえるのが本来のものです』。『アマンドは一寸手に入りにくい材料ですから、コンスターチとゼラチンと砂糖で、白いおいしいお菓子を作ってみましょう』。
アーモンドのどこが手に入りにくい材料なんだ??他のレシピも確認してみたら確かにアーモンドは使われていない。クルミやピーナッツはあるのに。当時はアーモンドはとっても高価だったんだろうか。そうかも。ちょっと検索してみたら、辻調理師専門学校のレシピでは、150ccのアーモンドが牛乳の風味付けのためだけに使われている。これは贅沢な使い方だよな。アーモンドエッセンスじゃダメなの?
理由はどうあれ、家庭でできる和洋菓子のレシピにはアーモンドは(エッセンスも)使われていない。そして日本でも他の国でも、どうやらアーモンド抜きの方が一般的であるらしい。現代なら、わざわざアーモンドを擦って牛乳に風味付けなんてしなくても、アーモンドミルクを買った方が早いんだけど、どっちが美味しいかってのは別の問題なんだろうな。
たぶん家庭科の教科書由来だと思うのだが、私の認識では「ブラマンジェ」なこのお菓子、wikiは「ブラン・マンジェ」で登録されている。英語のblancmangeではなく、その元になったフランス語のblanc-mangerから採用したんでしょう。意味としては「白い食べ物」。
これ、元々はアラブ系の料理で、中世ヨーロッパではデザートではなくシチューのようなものだったらしい。チキンベースにお米が入り、アーモンド、サフラン等の超高級スパイスが香る、オリエンタル・ラグジュアリーな一皿。それがだんだんに、白いドロドロな贅沢→白いまったりなスイーツに変わっていったんだって。
フランス語wikiには冒頭に、米・ジャガイモ・とうもろこし澱粉などで固めるもので、ゼラチンを使って固めるパンナコッタとは違う!と書いてあるけど、続けて書かれいるように、「家庭でできる」レシピもコーンスターチ+ゼラチンの両刀使い。辻レシピはアーモンドで贅沢に風味付けするけど、固めるのはゼラチンのみ。まぁこの辺は「伝統」よりも「美味しい」を優先なのかも。
あれ、せっかく作ったのに、クマの手だけ入って意味不明な写真になってるな。失敗・・・。でも「白い食べ物」なのはわかりますかね(泣)
久々に食べたブラマンジェ。甘いけど美味しい。
パンナコッタはカフェでも見かけるけど、そういえばブラマンジェって見たことないよな。なんでだろ。型抜きが必要なブラマンジェより、カップスイーツなパンナコッタの方が作りやすいからかな。ゼリー全般、型抜きなデザートは衰退しつつある今日この頃なのかも。
ブラマンジェは、大昔、家庭科の授業で作ったことがある。美味しいなと思って家でも1回作ってみた。作り方はスッカリ忘れたけど、家でも作ったんだから材料は簡単だったんだろう。
「家庭でできる和洋菓子」にはこんな解説がある。『ブラマンジェはアマンド(杏仁)のうす皮をとり、すってその中に牛乳、砂糖、生クリームを入れてこしらえるのが本来のものです』。『アマンドは一寸手に入りにくい材料ですから、コンスターチとゼラチンと砂糖で、白いおいしいお菓子を作ってみましょう』。
アーモンドのどこが手に入りにくい材料なんだ??他のレシピも確認してみたら確かにアーモンドは使われていない。クルミやピーナッツはあるのに。当時はアーモンドはとっても高価だったんだろうか。そうかも。ちょっと検索してみたら、辻調理師専門学校のレシピでは、150ccのアーモンドが牛乳の風味付けのためだけに使われている。これは贅沢な使い方だよな。アーモンドエッセンスじゃダメなの?
理由はどうあれ、家庭でできる和洋菓子のレシピにはアーモンドは(エッセンスも)使われていない。そして日本でも他の国でも、どうやらアーモンド抜きの方が一般的であるらしい。現代なら、わざわざアーモンドを擦って牛乳に風味付けなんてしなくても、アーモンドミルクを買った方が早いんだけど、どっちが美味しいかってのは別の問題なんだろうな。
たぶん家庭科の教科書由来だと思うのだが、私の認識では「ブラマンジェ」なこのお菓子、wikiは「ブラン・マンジェ」で登録されている。英語のblancmangeではなく、その元になったフランス語のblanc-mangerから採用したんでしょう。意味としては「白い食べ物」。
これ、元々はアラブ系の料理で、中世ヨーロッパではデザートではなくシチューのようなものだったらしい。チキンベースにお米が入り、アーモンド、サフラン等の超高級スパイスが香る、オリエンタル・ラグジュアリーな一皿。それがだんだんに、白いドロドロな贅沢→白いまったりなスイーツに変わっていったんだって。
フランス語wikiには冒頭に、米・ジャガイモ・とうもろこし澱粉などで固めるもので、ゼラチンを使って固めるパンナコッタとは違う!と書いてあるけど、続けて書かれいるように、「家庭でできる」レシピもコーンスターチ+ゼラチンの両刀使い。辻レシピはアーモンドで贅沢に風味付けするけど、固めるのはゼラチンのみ。まぁこの辺は「伝統」よりも「美味しい」を優先なのかも。
あれ、せっかく作ったのに、クマの手だけ入って意味不明な写真になってるな。失敗・・・。でも「白い食べ物」なのはわかりますかね(泣)
久々に食べたブラマンジェ。甘いけど美味しい。
パンナコッタはカフェでも見かけるけど、そういえばブラマンジェって見たことないよな。なんでだろ。型抜きが必要なブラマンジェより、カップスイーツなパンナコッタの方が作りやすいからかな。ゼリー全般、型抜きなデザートは衰退しつつある今日この頃なのかも。
2019年8月13日
Guardian’s 1000(8)
前回に引継ぎLoveカテゴリーを10冊で、これで本カテゴリーの残既読は現時点でゼロになりました。並行して読んでいるのもあって、読み終わった本(再読待ちを除く)は100冊を突破。でもまだ9割ある。うふふ。
(71) 日の名残り(カズオ・イシグロ/ハヤカワepi文庫):
邸宅の執事は新しい米国人主人に勧められて初めての旅に出る。職場仲間だった女中頭に再会して、取り返しのつかない人生を振り返る。夕方が一日で一番いい時間なのだからそれを満喫すべし。返らない昼間を振り返って悔やんでも仕方ない。そっか、確かに。しみじみするし、プロットもいいし、英国らしいし、すごくいい本だと思う。でもLoveカテゴリーの本なのか?と思っていたら、解説に丸谷さんが、これは「英国の状態」の流れだと書いている。ほほぉ、State of the nationカテゴリはここから派生してるんだな、たぶん。恋愛よりも英国を描いたものだと私も思う。国が黄昏てるなんて英国人は思ってないかもだけど。
邸宅の執事は新しい米国人主人に勧められて初めての旅に出る。職場仲間だった女中頭に再会して、取り返しのつかない人生を振り返る。夕方が一日で一番いい時間なのだからそれを満喫すべし。返らない昼間を振り返って悔やんでも仕方ない。そっか、確かに。しみじみするし、プロットもいいし、英国らしいし、すごくいい本だと思う。でもLoveカテゴリーの本なのか?と思っていたら、解説に丸谷さんが、これは「英国の状態」の流れだと書いている。ほほぉ、State of the nationカテゴリはここから派生してるんだな、たぶん。恋愛よりも英国を描いたものだと私も思う。国が黄昏てるなんて英国人は思ってないかもだけど。
(72) 美しさと哀しみと(川端康成/中公文庫):
康成の代表的長編は普通「雪国」だと思うんだけど。京都と鎌倉で日本趣味が強いという点ではより海外向けかも。「伊豆の踊子」その後、らしいが・・・だいぶ違う。音子は運命の女だとしても、けい子は怖すぎる。
康成の代表的長編は普通「雪国」だと思うんだけど。京都と鎌倉で日本趣味が強いという点ではより海外向けかも。「伊豆の踊子」その後、らしいが・・・だいぶ違う。音子は運命の女だとしても、けい子は怖すぎる。
(73) チャタレー夫人の恋人(D・H・ロレンス/光文社古典新訳):
いやらしいとは思わないが、危険思想ではあるかも。そんなに簡単な話か?と思う。
いやらしいとは思わないが、危険思想ではあるかも。そんなに簡単な話か?と思う。
(74) ヴェネツィアに死す(マン/光文社古典新訳):
ヴェネツィアらしく書けてると思った。私はリド島には行ってないけどね。
ヴェネツィアらしく書けてると思った。私はリド島には行ってないけどね。
(75) 風と共に去りぬ(ミッチェル/新潮文庫):
読み直す1冊で済み。映画とは少しイメージ違うので読んだ方がいいと思う。
読み直す1冊で済み。映画とは少しイメージ違うので読んだ方がいいと思う。
(76) ノルウェイの森(村上春樹/講談社文庫) :
大ヒットしてしばらくした頃に読んだ。あまり感心しなかったけど、春樹ファンじゃなくても読みやすい本だよな、とは思った。たぶん女性陣の結婚に対する考え方が古いのでいまいちに感じたんだ。でも時代背景を頭に入れてなかったね。これは1968-71年の物語と明記されており、読み飛ばしてたけど遠くに学生紛争もちゃんと描かれている。だったら「進歩的」な女性でもこんなだよなぁ、納得。私の好みではないけど、村上春樹は読まず嫌い、と言う方にはお勧め。春樹節は薄いです。普通に青春悲恋物語として読めると思います。
大ヒットしてしばらくした頃に読んだ。あまり感心しなかったけど、春樹ファンじゃなくても読みやすい本だよな、とは思った。たぶん女性陣の結婚に対する考え方が古いのでいまいちに感じたんだ。でも時代背景を頭に入れてなかったね。これは1968-71年の物語と明記されており、読み飛ばしてたけど遠くに学生紛争もちゃんと描かれている。だったら「進歩的」な女性でもこんなだよなぁ、納得。私の好みではないけど、村上春樹は読まず嫌い、と言う方にはお勧め。春樹節は薄いです。普通に青春悲恋物語として読めると思います。
(77) マノン・レスコー(プレヴォ/光文社古典新訳):
破滅的恋愛というよりもう少し大人になれという気が。
破滅的恋愛というよりもう少し大人になれという気が。
(78) 悲しみよ、こんにちは(サガン/新潮文庫):
2009年新訳で再読。前に読んだのはセシルと同じ高校生だったと思う。共感は出来なかったが、こんな境遇の女子高生は無敵だよなーと思った。今回再読で、この本を書いた時のサガンはほぼ実年齢だと知った。中年女の顔に少女の面影を見つけるのは高校生には無理だと思ってたけど、こういうものは精神年齢なんだな。自分を基準に考えちゃいかん、反省。
2009年新訳で再読。前に読んだのはセシルと同じ高校生だったと思う。共感は出来なかったが、こんな境遇の女子高生は無敵だよなーと思った。今回再読で、この本を書いた時のサガンはほぼ実年齢だと知った。中年女の顔に少女の面影を見つけるのは高校生には無理だと思ってたけど、こういうものは精神年齢なんだな。自分を基準に考えちゃいかん、反省。
(79) アンナ・カレーニナ(トルストイ/光文社古典新訳):
何度読んでもリョ―ヴィンの方の筋は飛ばしたくなる私。
何度読んでもリョ―ヴィンの方の筋は飛ばしたくなる私。
(80) 初恋(トゥルゲーネフ/光文社古典新訳):
恋は叶えばいいってもんじゃない。特に大人の恋は。
恋は叶えばいいってもんじゃない。特に大人の恋は。
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