読書メモのペースが落ちてきたので、「家庭でできる和洋菓子」に、ほぼ2年ぶりの追加。
ブラマンジェは、大昔、家庭科の授業で作ったことがある。美味しいなと思って家でも1回作ってみた。作り方はスッカリ忘れたけど、家でも作ったんだから材料は簡単だったんだろう。
「家庭でできる和洋菓子」にはこんな解説がある。『ブラマンジェはアマンド(杏仁)のうす皮をとり、すってその中に牛乳、砂糖、生クリームを入れてこしらえるのが本来のものです』。『アマンドは一寸手に入りにくい材料ですから、コンスターチとゼラチンと砂糖で、白いおいしいお菓子を作ってみましょう』。
アーモンドのどこが手に入りにくい材料なんだ??他のレシピも確認してみたら確かにアーモンドは使われていない。クルミやピーナッツはあるのに。当時はアーモンドはとっても高価だったんだろうか。そうかも。ちょっと検索してみたら、辻調理師専門学校のレシピでは、150ccのアーモンドが牛乳の風味付けのためだけに使われている。これは贅沢な使い方だよな。アーモンドエッセンスじゃダメなの?
理由はどうあれ、家庭でできる和洋菓子のレシピにはアーモンドは(エッセンスも)使われていない。そして日本でも他の国でも、どうやらアーモンド抜きの方が一般的であるらしい。現代なら、わざわざアーモンドを擦って牛乳に風味付けなんてしなくても、アーモンドミルクを買った方が早いんだけど、どっちが美味しいかってのは別の問題なんだろうな。
たぶん家庭科の教科書由来だと思うのだが、私の認識では「ブラマンジェ」なこのお菓子、wikiは「ブラン・マンジェ」で登録されている。英語のblancmangeではなく、その元になったフランス語のblanc-mangerから採用したんでしょう。意味としては「白い食べ物」。
これ、元々はアラブ系の料理で、中世ヨーロッパではデザートではなくシチューのようなものだったらしい。チキンベースにお米が入り、アーモンド、サフラン等の超高級スパイスが香る、オリエンタル・ラグジュアリーな一皿。それがだんだんに、白いドロドロな贅沢→白いまったりなスイーツに変わっていったんだって。
フランス語wikiには冒頭に、米・ジャガイモ・とうもろこし澱粉などで固めるもので、ゼラチンを使って固めるパンナコッタとは違う!と書いてあるけど、続けて書かれいるように、「家庭でできる」レシピもコーンスターチ+ゼラチンの両刀使い。辻レシピはアーモンドで贅沢に風味付けするけど、固めるのはゼラチンのみ。まぁこの辺は「伝統」よりも「美味しい」を優先なのかも。
あれ、せっかく作ったのに、クマの手だけ入って意味不明な写真になってるな。失敗・・・。でも「白い食べ物」なのはわかりますかね(泣)
久々に食べたブラマンジェ。甘いけど美味しい。
パンナコッタはカフェでも見かけるけど、そういえばブラマンジェって見たことないよな。なんでだろ。型抜きが必要なブラマンジェより、カップスイーツなパンナコッタの方が作りやすいからかな。ゼリー全般、型抜きなデザートは衰退しつつある今日この頃なのかも。
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