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2019年8月13日

Guardian’s 1000(8)

前回に引継ぎLoveカテゴリーを10冊で、これで本カテゴリーの残既読は現時点でゼロになりました。並行して読んでいるのもあって、読み終わった本(再読待ちを除く)は100冊を突破。でもまだ9割ある。うふふ。

(71) 日の名残り(カズオ・イシグロ/ハヤカワepi文庫):
邸宅の執事は新しい米国人主人に勧められて初めての旅に出る。職場仲間だった女中頭に再会して、取り返しのつかない人生を振り返る。夕方が一日で一番いい時間なのだからそれを満喫すべし。返らない昼間を振り返って悔やんでも仕方ない。そっか、確かに。しみじみするし、プロットもいいし、英国らしいし、すごくいい本だと思う。でもLoveカテゴリーの本なのか?と思っていたら、解説に丸谷さんが、これは「英国の状態」の流れだと書いている。ほほぉ、State of the nationカテゴリはここから派生してるんだな、たぶん。恋愛よりも英国を描いたものだと私も思う。国が黄昏てるなんて英国人は思ってないかもだけど。

(72) 美しさと哀しみと(川端康成/中公文庫):
康成の代表的長編は普通「雪国」だと思うんだけど。京都と鎌倉で日本趣味が強いという点ではより海外向けかも。「伊豆の踊子」その後、らしいが・・・だいぶ違う。音子は運命の女だとしても、けい子は怖すぎる。

(73) チャタレー夫人の恋人(D・H・ロレンス/光文社古典新訳):
いやらしいとは思わないが、危険思想ではあるかも。そんなに簡単な話か?と思う。

(74) ヴェネツィアに死す(マン/光文社古典新訳):
ヴェネツィアらしく書けてると思った。私はリド島には行ってないけどね。

(75) 風と共に去りぬ(ミッチェル/新潮文庫):
読み直す1冊で済み。映画とは少しイメージ違うので読んだ方がいいと思う。

(76) ノルウェイの森(村上春樹/講談社文庫) :
大ヒットしてしばらくした頃に読んだ。あまり感心しなかったけど、春樹ファンじゃなくても読みやすい本だよな、とは思った。たぶん女性陣の結婚に対する考え方が古いのでいまいちに感じたんだ。でも時代背景を頭に入れてなかったね。これは1968-71年の物語と明記されており、読み飛ばしてたけど遠くに学生紛争もちゃんと描かれている。だったら「進歩的」な女性でもこんなだよなぁ、納得。私の好みではないけど、村上春樹は読まず嫌い、と言う方にはお勧め。春樹節は薄いです。普通に青春悲恋物語として読めると思います。

(77) マノン・レスコー(プレヴォ/光文社古典新訳):
破滅的恋愛というよりもう少し大人になれという気が。

(78) 悲しみよ、こんにちは(サガン/新潮文庫):
2009年新訳で再読。前に読んだのはセシルと同じ高校生だったと思う。共感は出来なかったが、こんな境遇の女子高生は無敵だよなーと思った。今回再読で、この本を書いた時のサガンはほぼ実年齢だと知った。中年女の顔に少女の面影を見つけるのは高校生には無理だと思ってたけど、こういうものは精神年齢なんだな。自分を基準に考えちゃいかん、反省。

(79) アンナ・カレーニナ(トルストイ/光文社古典新訳):
何度読んでもリョ―ヴィンの方の筋は飛ばしたくなる私。

(80) 初恋(トゥルゲーネフ/光文社古典新訳):
恋は叶えばいいってもんじゃない。特に大人の恋は。

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