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2018年10月28日

ゼロ年代の50冊(1)

ゼロ年代の50冊は、単なるリストではなく順位が付いているのだった。考えなしに上から読み始めたけど、だんだんつまらなくなるより逆に読んだ方が良かったな、ぶつぶつ。でも読み始めちゃったからいいや。当然のように面白い本が多い今回の5冊。問題の14分冊はハードカバーでなかなか進まないので、一つ飛ばして書き始めます。一覧表はこちらだよん。

(1) 銃・病原菌・鉄(ジャレド・ダイアモンド/草思社):銃と病原菌と鉄で欧米は帝国を築きました、と言う話かと思いきや。そうでもあるんだけどむしろ、なぜ勝ったのが欧米で逆ではなかったのかを読み解く。面白いし読みやすい!これは文句なく第一位だろうな。地力って大事なんだな。やっぱり食料自給率はもっと着目されるべきなんだと思った。

(2) 海辺のカフカ(村上春樹/新潮文庫):以前単独で掲載済み

(3) 告白(町田康/中公文庫):文庫本1冊だけど厚過ぎ。実際の事件ベースで河内音頭の演目になってるんだって。河内音頭ってそんな歌詞だったのか!赤坂千早村って金剛山ロープウェイのとこじゃん。世間に合わせられないのって大変だ。だからってお薬で治療すればいいってもんでもないしな。

(4) 磁力と重力の発見(山本義隆/みすず書房):眼に見えない磁力と重力(と電力)はいかに説明され定義付けられてきたか。ニュートンやケプラーやらの発見と限界。面白いのだが特に後半は数式が多くて閉口。数式で表すことが大事な変革だというのはわかるんだけどさー。眠かったよう。物理学好きのアナタにはお勧め。

(5) 博士の愛した数式(小川洋子/新潮文庫):二度目。これ面白いよね、止まらなくなる。登場人物も魅力的な変人が多いし、数学と阪神にからめた展開もすごく素敵。AJは数学はキライだが数学が好きな人は好きだったりする。

2018年10月25日

LDH

LDHは、Lactate DeHydrogenase(乳酸 脱水素 酵素)の略。LDと略す場合もある。これも「出てきちゃった」酵素のひとつ。
大抵は肝機能を示す値に分類されているけど、肝臓以外の多くの臓器にも含まれているので、LDHだけ高い場合は肝臓以外の臓器を検査する必要がある。

正常値は概ね100-250。AJの最新値は210だけど、いつもは基準値近辺を行ったり来たりしている。だいたいAST/ALTと同じような動き。でもAST/ALTと違う動きをしていたことが過去にはあって。
その1は、治療開始前。AST/ALTは基準値ギリギリ、γ-GTは少し高めという程度なのに、LDHは500近い値。これは腫瘍由来のLDHだと思われる。抗がん剤開始直後の700を最後に、順調に下がって1か月後には200台に落ち着いた。
2回目は先日の肺炎の時。緊急入院時のLDHは450弱。AST/ALT、γーGTは全部基準値内で、肺由来のLDHだったってことだね。退院時には300台、1か月でいつもの200台(まだ高いけど)まで降りてきたのだった。

あと肝臓関係の酵素仲間としては、ChE(コリンエステラーゼ)と言う項目もある。
AJは通常はこれを測定されていない。治療前と治療開始後に肝機能の数値が一気に悪化して病状悪化が疑われた時の2回だけ。治療前は正常値、肝機能低下の時は基準値ギリギリの高め。
注意すべき点は、ChEは「酵素」ではあるけど、逸脱酵素(細胞が壊れて出てきちゃった)ではなく、もともと血清で働く酵素であること。従って製造元の肝臓が壊れてる場合は、他の酵素と異なり、値は低くなる。じゃあ高ければ安心かっていうとそうでもなく、肝臓が働き過ぎの病気(脂肪肝、ネフローゼ等)を心配しなくてはならない。ふうむ、ややこしいな。

2018年10月22日

鳥取県代表:二十世紀

少し無理があってもいいから今日絶対何か買って帰る!と決意のもとに出掛けた鳥取県アンテナショップ。しかしいくら何でも、二十世紀梨は、果物であってお菓子じゃないだろ!という声が聞こえてきそうですが、お菓子の二十世紀というのがあるんだよ。完全に登録商標お菓子ですけど(涙)。他に有名なのは普通の団子とか饅頭とかだし、あとは梨××とラッキョウ××、砂丘××に鬼太郎××・・・。困った挙句に、登録商標だけど二十世紀梨なら鳥取県らしくていいか、ということになりました。

梨の砂糖漬けと思うかもしれないけど、直径5cm程で梨にしちゃ小さいね。これは梨の形に作った梨の寒天ゼリー。梨と同じく優しい甘さで美味しいけど、食品成分表には絶対載らないな(泣)。
もっと鳥取らしいお菓子を見つけたら、別途更新します・・・。

鳥取も行ったことがない。通ったこともない。お魚は期待できるんだろうな。鳥取県ショップ(正確には岡山+鳥取のももてなし)には蟹××もあったもんね。で、砂丘の他には何があるんだろ(愛用の地図帳を眺める)→ううむ、ほぼ砂丘しかないような気が・・・連れ回しツアーで行かないと効率が悪いかなぁ?


2018年10月15日

ALP

ALPはアルカリ ホスファターゼ(Alkaline Phosphatase)の略。これも「出てきちゃった」酵素で、いろいろな臓器に含まれるけど、血液中に出てきちゃうのは肝臓か骨由来と言われている。

AJの場合、ALPもAST/ALTに連動して高くなる。要はお薬で肝臓が疲れてしまってるのだけど、ALPは(とγ-GTも)肝臓組織の他に、胆汁(肝臓で作られる消化液)にも含まれているので、AST/ALTはそうでもなくてALPとγーGTが高い場合は、何らかの理由で胆汁が消化管の方に出ていけなくなっていると推測される。胆汁鬱血てやつ。胆汁については別の項で書くことにする。

基準値はだいたい100~300U/L。AJの最新値は300を越していて基準値ギリギリだな。AJの場合、上がり方/下がり方はγ-GTに似ていて、AST/ALTより遅く下がってくる感じ。

同じ肝臓系の検査項目で、LAPというのもある。AとLの順序が入れ替わっているだけでALPと同じもの、だったりしないので注意。LAPはロイシン アミノ ペプチターゼ(Leucine AminoPeptitase)の略で、同じく逸脱酵素ではあるけど、LもAもPも意味が違う。紛らわしいんだよ!
AJの場合、LAPの方は測定されてない。ALPやγ-GTと同じような動きをすると書いてあるから、今の所は測らなくても足りているってことなのかな?

2018年10月11日

γ-GT

γ-GTは、ガンマ グルタミル トランスフェラーゼ(γ-Glutamyl Transferase)の略。
昔はγーGTP(ガンマ グルタミル ペプチターゼ)と呼ばれていた。変更の理由はたぶんAST/ALTと同じで、「外国ではそう呼んでるのに気がついたから」なんだろう。

AST/ALTと同じく、血液中に「出てきちゃった」酵素の量を測るもの。γーGT自体はいろんな臓器に存在し、腎臓に一番たくさん含まれるが、血液中に出てきちゃうのは肝臓由来と考えられる。腎臓だとたぶん尿中に出ていくのかね。

γーGTはお酒の飲み過ぎにより高値になると良く言われているけど、正確には肝臓の解毒作用がフル回転して疲れている指標なので、薬剤による肝機能障害でも上がる。もちろん肝炎など肝臓の病気でも上がる。γーGT「だけ」が「少しだけ高め」なら、あまり心配しなくても良い(遺伝的に元々高めの人もいる)ものらしい。ただし他の肝臓系数値も高い/基準よりうんと高い場合は心配しなくてはいけない。

基準値は男女で異なり、男性で10~70、女性で10~30位。ははん。前の病院と今の病院で基準値が違うなと思ってたんだけど、そーゆーことか。AJの最新値は70弱で、今の病院ではギリギリ「正常」なのだが、前の病院の基準ではお薬をやめて相当経たないと「正常」(30未満)にならなかった。
でも、今の病院ではうっかり男性の基準値が適用されている、とは一概に言えなくて、閉経とかでエストロゲンが少なくなると高値になることがわかっているので、その辺の事情を斟酌しての基準値が適用されてるのかもしれないな。前の病院でもこの数値が高いですねとか言われたことはなかったし。
AJの認識としては、この数値はAST/ALTに準じて上がったり下がったりするけど、AST/ALTの方がお薬をやめた時に下がるのが早い。γ-GTは少し遅れて下がってくる感じ。3桁になってもさほど気にならない(おいおい)。私の場合は連動してるけど、もちろん病気や症状によっては、AST/ALTと違う動きをする場合もありますので念のため。

大分県代表:やせうま

大分県のお菓子も相当悩んでいたのだが、郷土料理で検索していて「やせうま」を見つけた。大分アンテナショップでも売っていると書いてある。何度か行ってみたんだけど気づかなかったな、と思いながら再訪。確かにあった。前に行った時にはお菓子だとは思わなかったんだな。

こんなの(左)。 これじゃ麺類に見えますよね?作ってみたのが右。
短いほうとうみたいな小麦粉麺に同封の砂糖入り黄粉をまぶして食べる。味としては、黄粉餅ならぬ黄粉うどん。これじゃたぶん食品成分表には載せてもらえないな(笑)

パッケージには「やせうま」の名前について、Wikiの由来欄に書いてあるのと同様、平安時代に乳母の八瀬が作ったおやつを気に入った若君が「やせ!!」「うま、うま!」と言ったのが語源と書いてある。が。
なんか怪しい(笑)。黄な粉も小麦粉も平安時代にはあったと思われるので、ありえない話とは言えないけれど、まだまだ一般的な食べ物ではない。大分県に雅な乳母と若君がいたのはいいとしても、「やせうま」が大分のおやつとして引き継がれたことには無理がある気がする。

Wikiには大分以外にも「やせうま」と呼ばれる食べ物があって、新潟・福島・長野では涅槃会で供えると書いてある。他の地方では単にある種の団子の名前だったりもする。たまたま似た名前になった可能性もあるけど、AJとしては元は同じものであった説に一票。こちらのやせうまは、形が痩せた馬に似ているから説をWikiは採用しているけど、わざわざ痩せた馬をお供えするのはどうだろう?何か別の意味だったのが、音が似ている「痩せ馬」になったのではないかな。

大分県も行ったことない。別府温泉とか行ってみたいと思ってはいる。お魚も美味しそうだし。

2018年10月7日

AST/ALT(GOT/GPT)

今回から肝機能系の検査値に移ります。

ASTはAspartate Transaminase(アスパラギン酸 アミノ基 転移酵素)、ALTはAlanine Transaminase(アラニン アミノ基 転移酵素)の略。
昔はGOT(Glutamic Oxaloacetic Transaminase グルタミン酸オキサロ酸アミノ基転移酵素)、GPT(Glutamic Pyruvic Transaminase グルタミン酸ピルビン酸アミノ基転移酵素)と呼ばれていた。今でもGOT/GPTと表すこともある。
なんで名前が変わったのかというと・・・AST/ALTと呼ぶのが世界の主流だから、であるらしい(笑)。アスパラギン酸からグルタミン酸へ、グルタミン酸からアスパラギン酸へ「相互変換」する酵素なので、意味としてはどっちでも間違ってはいない。最初からAST/ALTにしとけばよかったのにね。

この酵素が血液中で何をしているかというと・・・何もしてない。本来は組織の細胞中で相互変換酵素として働いているのだけど、細胞が壊れた時に「出てきちゃった」ものを測っているのだ。
だったら片方だけ測ればいいのではと思うけど、ALTは主に肝臓、ASTは肝臓にも多いけど心臓や赤血球など他の臓器にもある。従って「肝機能系数値」とはいうけど、ASTが異常に高くてもALTが正常なら、肝臓じゃないかも、と考える必要がある(他の検査値も見ないといけない)。ALTも高いけどASTがすごく高い場合はアルコール性肝障害が疑われる、とか、二つ測るには意味があるんだね。

正常値はだいたいどちらも10-30位。単位はU/L。リットル当たり何ユニットあるか、ってことね。ちなみにユニット=酵素の個数ではありませんよ。だったら血液を何リットルも採取しなくてはならないよ(笑)。ある時間内(1分)にある量(1μモル)の物質を変化させることができる(AST/ALTの場合はアミノ基を転移できる)酵素の量が「1ユニットの酵素」と定義されているのだ。

AJの最新値は30/20位でASTがちょっと高め。抗がん剤が肝臓を傷めつけてしまうのだった。でも2桁ならまぁしょうがないや、って感じ。3桁になると肝臓のお薬を飲むことになり、飲むとちゃんと数値が下がる。
厄介なのは、肝臓が壊れるのが副作用なのか病気のせいなのかわからないこと。最初に抗がん剤治療を始めた時は、肝臓系の数値が急に跳ね上がって、元々肝臓への転移を疑われていたために、急遽CT撮ります!ということになったのだった。画像診断の結果、単なる副作用とわかってウルソを渡されて治療続行。良かった良かった。その後、肝臓君はお薬慣れしたのか、同じ薬を使っても数値は2桁で収まっています。えらいぞ肝臓君。お酒も他のお薬も飲まないように頑張るから、この調子で頑張ってくれよ!

2018年10月5日

福島県代表:麦煎餅

福島のお菓子っていうと、ままどおると薄皮まんじゅうが代表格でしょうね。デパートやスーパーの東北お菓子大会でもほぼ代表を務めている。でも明らかに登録商標だし福島っぽさもいまいち。
知名度や手に入れやすさでは、かんのやの柚餅子という案もあった。餡子入りで形も変わっている。でも餡入り柚餅子は福島オリジナルというより、かんのやオリジナルであるようだ。困っていろいろ検索していたのだが、Wikiで「麦煎餅」というのを見つけた。福島県アンテナショップに行ってみたらあった。なんか怪しいけどもうこれでいいや。

何が怪しいかというと、どうみても南部せんべい(ピーナツ)に見えること。Wikiにも南部せんべいとの共通点が多いと書いてはあったのだが。
食べてみると・・・やっぱり南部せんべいだよ、これ(泣)。
味はクッキータイプ寄りだが、一般的な南部せんべいより少し硬い。でもバリエの範囲内だと思う。
福島は「南部」ではないので、「麦煎餅」て名前にしたのかね。まぁいいけど。

福島はあんまり行ってない。常磐ハワイ・・じゃなかった、スパリゾートハワイアンズには行ったけど。楽しかったのでまた行くつもり。でもあそこが福島らしいかっていうと、ちょっとね。施設内から全然出てないので余計に福島らしさを味わっていない。
会津とか喜多方とか良さそうだが、海があるのに魚はないのか?そういえばあまり聞かない。今はフクシマのせいでダメなんだろうけど、 でも元々名物料理は海っぽくないんだな・・・。震災前の漁獲高はそこそこあった(全国で17位)のになんでだ?ラーメンとか焼きそばとかバーガーとか言われてもあまり行きたい気がしないような。まぁいいか、とにかく応援はするので美味しいものをよろしく。

2018年10月1日

10月になりました

毎月書いている気がするけど(笑)。2018年も残り1/4だよう。でも今年はお仕事してないせいで家仕事が捗っている。ずっと懸案だったあれもこれも案外片付いてきているので、この調子で続けたいものだ。

昨晩の東京は久々の台風直撃。きっと夜中はうるさいんだろうと早めに眠ったのだけど、やっぱり日付が変わったころから3時近くまで暴風雨で眠れず。朝見たら、飛ばされないように床に下ろしておいたベランダの植木鉢が転がっていました。AJ家の被害は植木ひとつだけ。皆様はご無事でしたかね。通過が夜中だったのが不幸中の幸いだったかな。
台風一過は30度超えで慌てた(クーラーも扇風機も先週しまっちゃった!)けど、夏とは違って日の当たらない家の中ではさほど問題なく過ごせた。良かった。もう夏服もすっかり片付いて、早くも冬のお布団が出てきている我が家です。

今日は光文社古典でトニオ・クレーガ―を読み直し。マンは本当に旅が好きだな。読んでいる内に旅に出たくなった。コペンハーゲンのクルーズ船かー、いいな、行きたいなぁ。でも実際に行ったらマナーにオドオド、言葉にアワアワするんだろう。海の上で退屈を持て余すかもしれない。とりあえずいつものカフェに出掛けて紅茶を飲みながら、ここは船内のカフェ、ガラス窓の向こうには水平線が広がっていて・・・と想像してみたら案外うまくいって旅気分満喫。我ながら安上がりな性格だなー。