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2011年2月6日

吉川 水滸伝 (H氏選書その2)

水滸伝は前に岩波文庫(確か)で読んだんだけど、何が面白いのか判らない内に挫けた。未完だけど吉川英治文庫のが読みやすいかも、と言われて吉川版で読んでみました、新・水滸伝。

で、・・・やっぱりいまいち面白さがわかんない(笑)。読みやすいとは思うけど。だいたい登場人物が多すぎると思う。南総里見八犬伝は水滸伝を元にしているそうですが、玉を108個から8個に減らしたのは英断だ。8人なら覚えられるけど、108人もいるとどうしても似たような人物が出てきちゃうし、影の薄い人はいなくてもいいと思うし。ま、完全フィクションの八犬伝とは違って、ある程度は史実?時代の気分?を背負わせるためには、たくさんのヒーローが必要だったんだろうけど。

吉川版は途中で終わってしまうこともあって、なんだか水滸伝って清水の次郎長みたいだな、と思ってしまいました。ほんとはこの後に、帝にお使えすることになり、官軍となって戦うも奸臣達に謀られて滅亡の憂き目を見る、という落ちが付くのだそうです。でも帝も奸臣もステレオタイプでいまいちなんだよなー。もう少し伏線があってもいいのに・・・勝手に原作を変えちゃ不味いんだろうけど、小国日本の民としては、もっと少ない人数できめ細かなシナリオの物語の方が面白いと思う。中国は古典でもスケールでかすぎなんだよなー(笑)

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