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2010年4月11日

淮揚料理

朝日新聞夕刊の連載小説は現在、楊逸の「獅子頭(シーズトオ)」。なまじっかな日本人作家より全然読みやすく、ほんとにすごすぎる。主人公はどうもコックさんになるらしく、ただいま修行中の身です。題名の「獅子頭」も獅子舞の頭ではなく、料理の名前。食べ物が絡むと力の入るAJとしては、毎夕楽しみに読んでいます。
先日、元バイト先のレストランの店主(カノジョのお父さんでもある)との会話で、『中国料理には4つの系統があって四大名菜というが、淮揚料理以外の三つは知ってるかな』(略)『淮揚料理の他には四川料理、広東料理、山東料理がある』。
・・・ええと???他の3つは私にも判るけど、「淮揚料理」って何??
頼みのWikiにも書いてない。でも普通中華料理で4種類と言ったら、四川、広東、山東(北京)の他に上海料理が入るはずなので、上海料理の別名?新聞小説なんだから、暫く待っていれば答を書いてくれるんだろうと待っていると翌日『発祥は淮安と揚州の一帯で、』と解説が付いた。お気に入りの歴史地図帳を開くと、やっぱり上海の近所ではある。江蘇料理ってことか、とWikiで江蘇料理を読むとちゃんと「淮揚料理」も解説されていて一件落着。
納得していた数日後、淮揚料理の味の特徴として『ほんのりとして甘いけど、あっさりとした余韻のある後味』と会話している。えええっ!「東は酸っぱい」と習ったんですけど。甘いのは南の広東料理なのでは。日本でも「関西料理」なんてものはないと言われるように「東は酸っぱい」と括ってはいけないのかもしれない。でも他州については『東北料理の暴走する塩味と四川料理の命がけのような辛さ』と括った表現をする店主。ま、料理人って得てして自分の料理以外には冷淡だったりするのだが。
ストーリーもいいけど、料理についてもっと語ってくれよ!と毎晩新聞に向かって呟く今日この頃。

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