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2009年6月21日

桜桃忌

なんか今年は太宰の話題が多いなぁと思っていたら、生誕百周年だったのね。先日の桜桃忌にはみなさんさくらんぼを持って墓参されたようで。私は2日遅れで、しかも自分で食べるだけだけど。
太宰治は人間失格や斜陽のイメージが強いけれど、暗いのばかりじゃありませんし、自分のことばかり書いてるわけでもない。私が一番気に入ってるのは、前にも書いたかもだけど、「待つ」という小品。エピソードをそぎ落とした小品を書いても上手いのが、ほんとのストーリーテラーだ、というのがAJの持論ですが、これはとにかく上手い。短すぎて感想文は書きにくいけど(笑)。読書感想文なら、断然「走れメロス」。いろんな読み方が出来るのでいろんな感想文が書ける。子供向けなのに手を抜いてないよなー。題材は子供向けだけど全然子供向けじゃない「お伽草子」もお勧め。特にカチカチ山。そうだったのか!と妙に納得したりして。
不幸な人だと言われてなんだか嬉しそうだったという太宰。100年経ってもこんなにみんなが読んでくれるとは思っていなかっただろうね。もっと長生きしてたくさん書いて欲しかったな。熟年や老年の太宰が書くものも読みたかったよ。ぶつぶつ。

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