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2011年5月1日

羊羹(練羊羹)

羊羹の「羊」は判るけど、「羹」は「あつもの」と読んで熱いとろとろスープのこと、と判る人はあまり多くないかもな。「羹に懲りて膾を吹く」ってことわざでしか私も見た覚えがないもの。さて漢字の意味は判ったとして、「羊の熱いスープ」と和菓子の羊羹と何の関係があるのか?

元々は、羊の熱いスープの冷めたもの(煮こごり)を模した精進料理だったのだそうです。お坊さん向けに大豆で肉料理を作ったりする類。たぶん最初はもっと小豆の分量も少なくてプルプルした甘くないものだったのかな。江戸時代に砂糖を加えて和菓子になったらしい。

羊羹の全形(パッケージ入り)
羊羹の切り身
小豆を使わないものもあるけれど、やっぱり砂糖でぴかぴか黒光りする小豆の練羊羹が、日本の甘味の代名詞。

寒天で固めたものだから、知らない人には固めのゼリーと説明すればいいのかな・・・

長細い直方形の食べ物で、和菓子界では「竿物」に分類されますね。だから数詞は「竿」。

数センチずつ切って食べるけど、切り身が薄すぎても厚すぎても下品と言われるので悩ましいのだが、虎屋の羊羹には「ここを切れ」と印が付いていました。印どおりに切ったけど・・・気持ち厚くないか?

ちなみに、虎屋の「夜の梅」は、小豆の粒々が闇夜にうっすら浮かぶ梅の花みたいだから付いた名前なのだそうだ。いくら闇夜でも梅の花はもっと白いような気がするが。でも幻想的な絵ではあるよね。

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