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2016年6月29日

交感神経と副交感神経

先週書いた、ていうかさっき修正した(笑)、「内臓神経」こと「自律神経」は、さらにまた2種類に分けられる。それが交感神経と副交感神経。

ええと・・・

「末梢神経」や「自律神経」は、誤解を産む表現ではあるけど、対になる言葉の中枢神経に較べれば「末梢」だし、体性神経に較べれば「自律」(正確には不随意)だと考えることができる。でも「交感」と言われて何のことだかピンと来ない。そもそも「交感」てあんまり使わない言葉だよね。

英語で言うとSympathetic nervous system。シンパシーを感じる、とか誰それのシンパであるという(こういう表現、最近見ない気がする。既に死語?)やつの類語だね。同情とか共感、同調、あたりが良く使う日本語でしょう。
交感神経は、"fight or flight"=闘争と逃走(どっちも韻を踏んでるのがカワイイ)の神経と言われるように、ファイトいっぱーつ!な時に活性化する神経であると考えられている。このことが、「自律」神経にもかかわらず、状況に「同調」する神経、ってネーミングになったのではないかな。たぶん。

「交感」は「同調」に置き換えればいいとしても、更にわかりにくくなっているのが「副交感」の方だ。
「副」っていうと、正副或いは社長副社長みたいに、代理とか補佐っていうイメージがないですか?交感神経がダメになった時に頑張れるスペアみたいな感じ。でも実態はそうじゃないんだよ。
英語は Parasympathetic nervous system。Para-なら、似て非なるもの、のニュアンスが出て「副」より遥かにうまいネーミングだと思う。なんで「副」にしちゃったかな。
「副交感神経」は、確かに「交感神経」と同じ臓器を二重支配することが多い。それも反対方向に作用する場合が多いんだけど、それは例えば、パパが子供をきつく叱っていたらママが止めに入る、と言うような相反ではなく、パパが「お前はバカだ!」と怒っている間はママはむしろ知らん顔で、パパの怒りが収まったころに 「お利口さんねぇ」と頭をなでにくる感じ。子供が混乱しそうだ(笑)。

前にも書いたように、生物はITシステムのように目的をもって作られたものではなく、結果としてそうなっちゃったもの。必ずしも「闘争と逃走」じゃない時もある。無理に枠をはめるのはいかがなものか。AJの提案するネーミングはもっとシンプルだぞ。
交感神経→アドレナリン作動性神経
副交感神経→コリン作動性神経
何に使うかではなく仕組み(伝達物質)で分けられるんだから、素直に仕組みを名前にすればいいと思うの。「アドレナリン」の方が「交感」よりも「闘争と逃走」をイメージしやすいと思うしさ。

あー、やっと交感神経までたどり着いたよ。βブロッカーまでもう一息・・・

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