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2016年7月6日

サブレ(食品番号:15095)

サブレと言ったら、鎌倉名物鳩サブレーを第一に思い浮かべるのは私だけでしょうかね。先日ちょうど鎌倉に紫陽花見物に行ったので、お土産を兼ねて買って来た。

食品成分表の定義は、「『サブレ』は、小麦粉、油脂、鶏卵、砂糖、膨剤を混ぜてよくこねのばした生地を、型抜きし、(グラニュー糖をまぶして)焼き上げたものである」。
鳩サブレにはグラニュー糖は付いてないんだけど、グラニュー糖の記述は括弧が付いているからいいよね。
wiki(日本語版)を見てみると、鳩サブレではなく、菊型で抜いたクッキーが出てきた。これってアレかな?と輸入菓子売り場で良く見掛けるメール・ブラールのサブレも買ってきて一緒にパチリ。結論から言うと、これじゃなかった。wikiのフランス語版には同じ写真に、「パルメザンと胡椒のサブレ」(!!)とキャプションが付いている。メール・プラールのにも、そしてたぶんパルメザンのサブレにもグラニュー糖は付いていない。グラニュー糖が付いているのは、シスコのココナッツサブレだな。食品成分表はココナッツサブレを標準として採用したんだろうか。

さて、サブレ。サブレというのはフランス語で「砂」と言う意味です!食べ物に砂って・・・
砂を噛むような食感(褒めてるとは思えない)だから、と言う説もあるのだが、地名から取った説が有望のようだ。少なくとも本家フランスのwikiはその説しか記載してない。
サブレはモンサンミッシェル土産の定番だから、発祥の地であるサブレ=シュル=サルトも、その辺の海辺の街かと思いきや、割と内陸。いい砂でも取れたのかなと思いきや、人名から取っているらしい。サブレ城=砂城というネーミングが本人には気にならないのかなぁ。砂に崩れるイメージを重ねるのは日本だけなんだろうか?

サブレは他のクッキー或いはビスケットとどう違うのか。後述するハードビスケットの食品成分表の定義は、材料は「小麦粉、砂糖、油脂、食塩、粉乳、膨剤等」で「混合して練った生地を折りたたみ、シート状に圧延し、型抜きをして焼いたものである。生地に含まれる水分や膨剤から発生したガスが揮散し易いように、針穴を付ける」。
つまり、違い①:サブレは「こねのばした」もので、ビスケットは「折りたたみ、シート状に圧延」。すごくわかりにくい。シート状に圧延しなくてどうやってこねのばすんだ。後で型でぬくんだよ。
わかりやすい違いは②:ビスケットは「針穴」が付いている。なるほどー。確かにサブレには針穴はないよ、と思ったのだが。
もうひとつのちがいもあった③:サブレには「鶏卵」があるけど、ビスケットにはない。

鳩サブレにもメールプラールにも針穴はないけど、ココナツサブレには穴あるよね。。。あれはサブレとは言えないのか?微妙・・
作り方としては、バターの分量が多いのが特徴的。その辺のビスケットよりも高級品なのだ。

メールプラールのサブレ、初めて食べた。美味しいけど、どちらかというとココナツサブレの分類(笑)。値段も違うので鳩サブレと較べては悪いやね。素朴でバターたっぷり。バターのせいか何かハーブみたいな味がする。あ、原材料名にも香料って書いてある。でも英語説明によると天然バニラ香料らしい。するとやっぱり塩かパターの味なんだな。

あれ!?原材料名は、「小麦粉、バター、砂糖、卵、食塩、香料」で膨張剤が入ってない!!これでは食品成分表のサブレとは言えないよ。鳩サブレの方は「小麦粉、砂糖、バター、鶏卵、膨張剤」で・・・待てよ。粉乳が足りない。
もしかして、とココナッツサブレを見てみる。「小麦粉、砂糖、ショートニング、植物油脂、ココナッツ、食塩、脱脂粉乳、膨張剤、乳化剤、香料」。
膨張剤はある。でも針穴問題が。それに鶏卵もないじゃんか。正しいサブレはどこに(泣)


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