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2016年5月1日

ババロア(食品番号:15091)/果物入りババロア

食品成分表の「デザート類」に収載されているのは、プリンとゼリーと、ババロア。

ババロアって食べたことはあるんですけど、家で作ったことはない。
外で買ってきて或いは頂きもので、家で食べたこともない。
喫茶店やレストランで注文して食べたという覚えもない。

・・・じゃあいったいどこで食べたんだろう??
食べ物の記憶にだけは自信があるAJなのに、さっぱり思いだせません。

Googleで「ババロア」と検索すると、右に苺ババロアの写真が出てくる。うんこんな感じ。
でも自分が食べたことあるのは、こんな大きいのじゃなくて、もっと切れ端ぽくて・・・
ひらめいた。
ホテルバイキングのデザートコーナーにあったんじゃない?
小さい器に入ってたと思う。苺と生クリームがおざなりに飾られていたと思う。

きっとそうだよな。他に思い当たらないもの。

食品成分表の定義は、「牛乳に砂糖を加えて加熱し、卵黄、砂糖、ゼラチンを混ぜたものに加えて放冷し、泡立てた生クリームを混ぜ、型に入れて冷却し、固めたものである」。
原材料を見ても苺は入っていない。

「和洋菓子」は「果物入りババロア」になっていて、缶詰の果物(桃、パイナップル等)を刻んで入れることになっている。応用として、バナナや苺を入れてもいいと書いてある。

何も入っていないババロアは売ってないと思うから、苺入りでいいよね、と探し始めたのだが・・・

売ってない・・・
プリンやゼリーはコンビニでもケーキ屋でも売っているけど、ババロアって売ってないんですけど。抹茶ババロアなら神楽坂の紀の善で見たことあるけど(食べたことはない)、抹茶じゃなくて苺がいい。東京駅名店街にババロア専門店!があるのを見つけたが、お花が入っている。お花じゃなくて果物が入っているやつがいいんですけど。困った。

悩んだ挙句、銀座千疋屋に「昔ながらのババロア」なるものを売っているのを発見!

黄桃入りで、和洋菓子のババロアにそっくりだ。やったー。

持って帰る間に少しグシュグシュになってしまったが、ツルンとした食感がやさしくて美味しかったよ。「懐かしい味」なのかどうか自信はないけど、銀座千疋屋らしい優しい味です。ケーキより少し大きめで食べ応えもある。ま、お腹いっぱいにはなりませんがね(笑)。

さて、そんなババロア。英語の綴りは、Bavarian cream・・・あれ、英語じゃないんだ。Bavarianてことはドイツのお菓子?全然ドイツぽくないんですけど。そもそもドイツってデザート食べるの?(失礼な)

ババロア(Bavarois)はフランス語で、フランスのお菓子というのが正しいらしい。なんでフランスのお菓子なのにババリア地方の、と言う名前が付いてしまったのか諸説あるけどはっきりしないようだ。19世紀からあるというから割と古いね。

(2016/05/05追記) フランスがお菓子にドイツの地名を付けるのってなんか意外だなと思ったから、世界史地図を眺めてみた。すると!19世紀初頭、初代ナポレオン時代の1806年、バヴァリア(ミュンヘンとか)は「ライン連邦」としてフランスの従属国家になってたのだった!びっくり。ドイツってナポレオンに最後まで抵抗したイメージがあるのだが、それはプロシア(ベルリンとか)の話なのだった。そっかー。当時のフランスにとって南ドイツって牧歌的で美味しい感じ、だったのだろうか。
とはいえライン連邦はナポレオンの失脚と共に1813年に早くも消滅。バヴァリアは「ドイツ連邦」の輪の中に戻り、そしてナポレオン三世がプロシアと戦争を始めた(そして負けた)1870年になって南ドイツとプロシアが合体した「ドイツ帝国」が出来上がった。ふうむ。ドイツ帝国になると、ちっとも美味しそうな気がしないな。(失礼な)

wikiの写真はババロアだかアイスだかよくわからなくていまいちだ、本家のフランス語版から持って来ている。英語版はキャラメルソースが掛かっていて、牛乳プリンみたいに見える。ドイツ語版は英語版のキャラメルソースをかける前の状態(たぶん)。これが一番ババロアぽい、と思うのは私だけでしょうか。ドイツにはババロアへの愛を感じるなぁ。

ババロア、美味しいとは思うが、なんで食品成分表に収載されてるのかは謎。杏仁豆腐の方がメジャーなんじゃないかなぁ。

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