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2016年1月11日

「読み直す1冊」シリーズ(10)

読書してなかったわけではないのだ。アップするのに時間が掛かってるだけ(泣)
松丸文庫も20タイトル貯まっちゃったよう。早く書かないと忘れちゃうよう・・・とりあえず10冊。

(65) ドレフュス事件(大佛次郎:朝日新聞社):文庫本が見つからず、ハードカバーで読んだ。フランスの史実のノンフィクション。ユダヤ人将校が無実の罪を着せられ、嘘の上塗りを続ける陸軍。他人事じゃないなー。そしてゾラが「私は糾弾する!」と立ち上がって・・・ロンドンに亡命するのだった(笑)

(66)闇の絵巻(梶井基次郎:筑摩書房):これも文庫本が見つからず日本文学全集を借りる羽目に。今見たら青空文庫にあるー! 療養地の宿に向かう散歩道の闇の描写。闇の持つ吸引力はわかるが、共感できすぎでいまいち・・梶井基次郎はやっぱり檸檬か桜の下が好き。

(67)春琴抄(谷崎潤一郎:新潮文庫):有名な作品だが、読んだの初めてかも。春琴てすごくやなやつじゃん。内容もアブナイし。百恵ちゃん主演で映画になった印象が強いんだけど全然百恵ちゃんに見えないよ。

(68) チップス先生さようなら(ヒルトン/菊池重三郎:新潮文庫):初めて読んだ。年老いたチップス先生の回顧録。中年になって若い奥さんをもらった幸福な日々。教え子達をこよなく愛したブルックフィールド校名物の素敵な先生。さようならチップス先生(泣)

(69) 風と共に去りぬ(ミッチェル/鴻巣友紀子:新潮文庫):映画は知ってるけど、こんな話だったのか。映画の印象と全然違う。スカーレット性格悪いっていうか気配を読めなさ過ぎ。メラニーかっこよすぎ。結局みんなメラニーが好きだった、という話だった。でも南北戦争の雰囲気は頭に入って◎。

(70) レベッカ(デュ・モーリア/茅野 美ど里:新潮文庫):面白かった。ついつい一気に読んでしまった。レベッカ怖い。「わたし」も怖い。

(71) 老妓抄(岡本かの子:新潮文庫):短編集。若い男をツバメではなくパトロンする老妓。老いて「いよよ華やぐ命なりけり」。うーむ。お母さんが玉子寿司からお魚寿司を食べられるようにしてくれる話「鮨」が好き。玉子寿司が食べたくなった。どじょう鍋屋の奥さんの話は怖い。

(72) 風立ちぬ(堀辰雄:小学館文庫):風立ちぬは何度目か。小説家は因果な商売だな。ジブリの映画を意識してか菜穂子と2本立て。菜穂子ちょっと面白い。ただ結末が?この後どうなるの?どうにもならないの?つまんない・・・

(73) 雪(中谷宇吉郎:岩波文庫):雪の結晶とかについて科学系の本。雪の作り方が面白かった。霜って土にできる霜柱と一緒じゃないのか。知らなかった。北越雪譜が出てきて嬉しかった。

(74) 嘔吐(サルトル/鈴木道彦:人文書院):これもハードカバーで読んだ。題名は知ってる人が多いと思うのだが、なんで文庫がないの?いいけど。存在は必然ではなく偶然と言うか何の意味もない。モノと同じ。そのことに吐き気がする高等遊民。することないとつまんないかもなー。どうせ人生は暇つぶし。そんなに考えなくても(笑)。

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