wikiには2つの説が載っている。ひとつはオリジナルは中国名「軟落甘」から「軟」が欠落したという説。判りやすい。「軟落甘」という名前は、ボロボロ粉が落ちやすくて軟らかくて劇甘であるお菓子の特徴をよく伝えているし、そんなに軟らかくないじゃん、という理由で「軟」が欠落したのも理解するのだが・・・「雁」はどこから出てきたのか説明になっていない。
もうひとつの説は『近江八景の「堅田の落雁」にちなんでつけられた』という説。Wikiだけでは「堅田の落雁」は広重の絵の題名なのは判っても、それがお菓子とどう関係するのか判らない。Googleしてみると、「堅田の落雁」に描かれている、白っぽい背景に雁の群れが飛んでいる様子と、米粉+白砂糖に黒胡麻が入っていたお菓子が似ていたので「落雁」と名づけられたのだそうだ。たぶん「軟落甘」由来の「らくがん」という言葉があって、あとから「堅田の落雁」という漢字が付いたんじゃないかな。
さて、落雁。白地に黒い点々が飛んでいる落雁って言ったら、塩釜名物、塩釜のことよねー。と早速諸国和菓子売り場に塩釜を買いに行った私でしたが・・・
石橋屋の塩釜 |
塩釜の黒い粒々は、ゆかり(紫蘇の細切れ)であって黒胡麻ではなかったのでした。黒胡麻が散っている落雁を探してみたけれど、どこにもないものらしい。お砂糖に胡麻・・・別に不味くはないと思うが、日本人の味覚からするといまひとつだったのかもね。中国人は胡麻好きでスイーツも胡麻多いからな。
胡麻じゃないし、「堅田の落雁」にもちょっと見えないけど、白い背景に黒い点々、という意味では、塩釜がオリジナル落雁に近いと思う。これは餡なしだけど、餡ありの筒型タイプもあるよ。割って食べるように印が付いているのがお約束。でも割ると砂糖を多量に含んだ粉がボロボロ落ちるんだよなー。食べたことない方は、東北応援のためにもお試しください。割る時は写真のようにお皿の上で割りましょうね(笑)。
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