前置きが長くなった。外郎と言うお薬があるのは知っていたけど、お菓子のういろうと関係あるとは思ったことがなかった。私にとってお菓子のういろうは、「ういろう」と平仮名で書くものであり、名古屋銘菓であり、青柳ういろうであって、羊羹とか饅頭とかいう一般名詞ではなかったのだ。
ちょっと調べてみるとどうもこれは、青柳ういろうのテレビコマーシャルのせいだったらしい。♪白黒抹茶、小豆コーヒー、ゆずさくら♪と今でも口ずさむことが出来る。関東では外郎はあまり一般的でなかった(素甘があるから?)ために、外郎=青柳ういろう=名古屋の銘菓だと思ってしまったんだろう。実際には名古屋だけの銘菓ではないのだった。ずいぶん古くからあるお菓子で、江戸時代の江戸でも、お薬の外郎よりお菓子の外郎の方が、認知度が高かったようだ。
さて外郎。お薬の外郎の本名は、外郎売の口上の中にも出てくるけど、「透頂香」という。お香と言うわけではなく、飲む薬。wikiによると、「外郎」の名は、このお薬を伝えた中国人の役職名なのだそうだ。そういえば今読んでいる唐詩選にも○郎という役職が良く出てくるもんな。
そしてお菓子の外郎は、一説によると、お薬の外郎に色が似ていることから名づけられたのだそうだ。
外郎(黒)と丸薬(正露丸) |
ところが・・・先ほどのwikiをよく読むと、形状も原料も仁丹と似ていると書いてあるではないの。仁丹って銀色の小粒なんですけど。白い外郎では全然似てないんですけど。銀色の外郎なんてあるわけないし・・・謎。
銀色の小粒を割ると、中は黒っぽいのかなぁ。仁丹なんて割ったことないからわからないよう。
外郎(白)と薬の外郎 |
←白外郎の上に、割ってみたのをトッピングして撮ってみました。
お薬の外郎については、別項目でまた書くとして、お菓子の外郎については、外郎薬と同じ黒外郎が基本で決まり!と言いたいところだが、食品成分表は白外郎を採用している。ぶつぶつ。成分表的には、成分がシンプルなものを基本にしたいんだろうけどね。
食品成分表の定義は、「上新粉あるいはでん粉と砂糖を混ぜ、水を加えて攪拌(かくはん)して糊(のり)状にし、加熱して半流動状とした生地を、枠に入れて蒸し、切り分けたものである」。
ちなみに、黒の外郎は、羊羹みたいに小豆ではなく、黒砂糖が使われています。滋養強壮な感じで、お薬のお供にぴったり。素朴な感じで美味しいよ。外郎食べるならAJ的には黒をオススメ。
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