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2020年12月22日

思い出の本と食べ物:あしながおじさん

 以前光文社古典新訳であしながおじさんを再読した際に、「解説に『美味しそうなファッジと言うお菓子に云々』と書いてあるが、そこまで読んでやっとあれファッジだったのか!と気がついた。子供の頃からキャラメルだと思ってたし、今読んでもキャラメルにしか読めなかった。訳文も『あめ』になってるし。」と書いた。AJの早合点でした。「あめ」は「あめ」で正しくて、ファッジは別の箇所で触れられていたのだ。ごめんなさい!


「あめ」と言ってたのは、左の挿絵が付いている箇所で、クリスマス休暇に帰省せずに大学寮に居残っている生徒たちが、食堂を借りて先生たちに振舞うお菓子を作る場面。正確には「糖蜜キャンディ(molasses candy)」。キャラメルというより「あめ」ですね。いわゆるイングリッシュ・トフィー?作った本人達も、もらった先生達の口もベタベタになったと書いてあったのでキャラメルを想像したんだけど。飴を作っても作る現場はベタベタするが、食べる方はベタベタしないような・・・意図せずキャラメルぽくなっちゃったのかな?同じ材料でも煮詰める時に高温にするとカリっとした飴(トフィー)になって、低温だとキャラメルぽくなる(タフィ)ものらしい。

「ファッジ」の方は、食堂調理の場面とは全く別の手紙で出てきている。本物のクリームとバターの塊を三個も使って作るので美味しく出来るだろうから、おじさんにお裾分けできないのが残念だ、とのこと。あと女子会ランチのメニューにも登場していた。読み直しても全然気づいてなかった(苦笑)。 

こんな間違いをしたのはちょっと背景があってさ。作者のウェブスターはヴァッサー・カレッジの出身と解説に書いてあって、その名を冠したファッジ(Vassar fudge)があるのをAJは知っていたのだ。女子大毎に自慢のレシピがあると聞いた。それで、あーあれは大学レシピを学ぶ会でもあったのねと早合点したのだった。

前置きが長くなった。ファッジとはこんな食べ物です。

本格イギリス風、ハロゲート生まれと書いてある。KALDIで買った。パッケージ写真はキャラメルみたいだけど、実体はもっと粉っぽい。食べると口の中でほろほろ崩れて、やたらに甘い!キャラメル味だけど食感は全然違います。Wikiによると「砂糖の結晶が大きいから」だそうな。濃厚な甘さだけど、口の中はサッパリしているので何個でも食べられる。でも甘いことは甘い・・・

ちなみにVassar fudgeはチョコレートが入って更にリッチなことになっています。ナッツを入れたりドライフルーツを入れたり、いろいろバリエーションがあるらしいです。どっちにしても濃密な甘さに変わりはなさそう。

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