消化器とか呼吸器とかは、身体機能がそのまま単語になったようなもので、逆に身体機能に対して触れずに「消化」「呼吸」を説明する方が難しいと思うけど、「循環」は一般的な概念だから、「循環器」が何を指すかは、知らないと判りにくい気がする。ま、ほとんどの人が知ってるだろうけどさ。でもたとえば、英語で Circulation Systemという単語だけみたら、私なら空調設備を思い浮かべます。間違いではないけど、それが身体に関しての記述なら、循環器系ってことね、と思わなくてはいけない。
ざて循環器。何が「循環」してるかっていうと、もちろん血液ですね。
正確には血液だけじゃなくてリンパ液もあるんだけど、リンパ液は何をしてるのかまだよくわかってないこともあって病気もあまりない(笑)。血管系のことを指して循環器と言っていることが多い。
循環している「血液」ですが・・・「血」と言う言葉があるのに、何で「液」をわざわざ付けたんだろう?血って言ったら液だろ、普通。外国語にはこんな使い分けはなくて、例えば英語ならbloodがそのまま血液を指す医学用語として使われている。どこで「液」が付いたのかな。
もしかして、とwikiで「血」を検索してみる。やっぱり。
中医学(漢方とかの中国医学)に「血(けつ)」という概念が既にあったので、それと区別するために「液」を付けたんだな、たぶん。
中医学の血は、西洋医学の循環器とは定義が違うけど、似通っている所もある。「肝に戻る」と思われてたのは興味深い。
西洋医学では血液は心臓に戻る。ま、循環しているんだからどこを起点にしてもいいんだろうけど、説明としては心臓が起点になっていることが多い。そうじゃない説明をAJは見たことない。
心臓(左心室)から送り出された血液は動脈を通って体中の毛細血管に運ばれて、酸素が消費されて、二酸化炭素が溶けた血液が静脈を通って心臓(右心房)に戻ってくる。で、心臓(右心室)から肺に行って二酸化炭素を酸素に替えてもらって心臓(左心房)に返ってくる。ここからまた左心室から血液が送り出されて・・・循環するのだった。
そんな循環器のよくある病気って言ったらアレよね。次回はそのアレについて。
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