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2010年10月25日

どこにもあるよでどこにもない街、北京

北京旅行報告の集大成は北京という街について。

北京が大都会なのは知ってたつもりだった。マラソン中継で、選手より風景を楽しみに見る私としては、広い道路や高いビルについてもよく把握していると思っていた。だから空港からホテルまでバスの車窓に驚くことは別になかったんだけど・・・あちこちに点在する世界遺産をパタパタとバスで回りながら、ちょっとこういう大都会は他国にはないかも、と思い始めました。

東京で言うと西新宿に似ている。いわゆる「新都心」な感じ。一定の距離を置いて並ぶ超高層ビル、広い道路、それらを囲む緑。「新都心」は西新宿に限らず、お台場でも幕張でも、日本中/世界中のどこにでもあるのだが、北京のすごさはその広さだ。山手線どころか東京二十三区分全部西新宿な感じ。中国4千年の歴史から見れば古都とは言わないだろうけど、北京が都になったのは15世紀。室町時代の頃からの都である。それが見渡す限り西新宿なんだよう!
北京五輪でも確かにそういう風景は見えていたんだけど、あれはマラソンルートだけだろうと思っていました。だって東京五輪がそうだったもの。街中が西新宿だなんて・・・

都会というのは、いい意味でも悪い意味でも、どこかゴチャゴチャと混沌というか猥雑なものを含み、それが都市の魅力でありエネルギーだと思っていたのだけど、北京には当てはまりません。社会主義国家の都会ってのはこんな風になってしまうのか、と思った。計画的に作るとどうしてもこうなっちゃうよな。日本でも、地方都市の駅前がみんな同じ風景になってしまったのは寂しいなと思っていたけど、中国に較べるとまだ個性は残っていると思える。社会主義の国だからこそ計画が行き届いちゃうんだろうなぁ。計画に沿った都市づくりは望ましいのだけど、沿いすぎちゃうとなぁ・・・

それでも北京にはたくさんの文化遺産があるから、「北京らしさ」はあると言える。昔の住宅も意識的に残そうということになっているそうだ。だけど他の地方都市は全部ああいうのっぺらぼうのキレイな都市になっているか、これからなってしまうのだろう。ううむ。それは政府として「正しい」ことだと思うけれど、香港があんなになったらちょっとイヤだなぁ。。。

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