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2018年11月2日

光文社古典新訳シリーズ(20)

祝200タイトル読破!
今回は再読が結構多い。昔読んだものは勿論、最近読んだものでも光文社古典以外で読んだものについては光文社古典で読み直すのを、マイルールとしています。光文社古典は解説や後書きが充実しているので、解説を読んで読後の印象が変わる場合もあったりするのだった。

(191) 幸福について(ショーペンハウエル):哲学書というより人生訓。断然読みやすいのでお勧め!若い頃に読みたかった。でも若い頃読んでも納得できなかったかも・・。「幸せな生活とは、生存していないよりは明らかにマシな状態」。不幸じゃない状態を目指す。完全な幸せなんて夢の中にしかない。今となっては深くうなづけるのだが。

(192) 人生の短さについて(セネカ):幼いネロの家庭教師として知られる後期ストア派哲学者による人生訓。これも読みやすい。言ってることは限りなくショーペンハウエルに近いような・・・。理想は「自然」で、それって過不足がない感じなのかな。

(193) ゴリオ爺さん(バルザック):成り上がりのゴリオ爺さんは、女といっても実の娘達に全てをつぎ込んで極貧で人生を終えるのだった。姉妹とも不実&不身持。「人間喜劇」って大ドラマの一部にあたるのだそうだ。素直に面白く読みやすい。ゴリオ本当に可哀そう。

(194) マノン・レスコー(プレヴォ):恋に落ちて破滅まっしぐらの二人・・・なんでこうなるかな、破滅する必然性は客観的にはないのに。マノンは馬鹿だが性悪女ではないと思う。デ・グリュは輪をかけて馬鹿。どちらかがもう少し大人ならこうはならんのだが。まぁ物語なんだからいいのか。しかし恋に溺れてはいけないという教訓には全然なってないよ、プレヴォ神父さんよ。

(195) デーミアン(ヘッセ):H009(新潮文庫)の再読。印象はあまり変わらないな。BLかと思ったと訳者も書いていて笑った。やっぱりそう見えるよねー。でも違うんだって。

(196) 君主論(マキャヴェッリ):マキャヴェッリ語録(塩野七生)は読んだけど、君主論として読むのは初めて。当時の情勢も一緒に解説してくれるのがしみじみ親切な光文社古典。

(197) トニオ・クレーガ―(マン):H030(新潮文庫:トニオ・クレエゲル)の再読。印象は変わらないのになぜか評価が上がる(笑)。これ自伝を少しベースにしてるのね。リザヴェータさんいいな。こういうお友達いたらいいよね。

(198) 世界を揺るがした10日間(ジョン・リード):H016(岩波文庫)の再読。印象変わらず。解説でスターリンの影が薄いと書いてあって、やっぱりねと思った。この本のせいもあってトロツキーは追われたんだろうね。かっこよすぎだもん。

(199) 若草物語(オルコット):子供の頃に読んだきりで超久しぶり。やっぱりジョーが好き。これ南北戦争の銃後だったのね。「風と共に去りぬ」の敵、北軍の女性たちの肖像。

(200) ロビンソン・クルーソー(デフォー):子供の頃に読んだかな?初めてかも。船が難破して無人島に流れ着き、30年近いサバイバル生活を送る。読み物として面白くはあるけど、面白いだけかも。ロビンソンはドイツ系イギリス人の設定だがイギリス人にもドイツ人にも見えないぞ。

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