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2014年11月16日

痛みどめ(3)ていうか麻薬

熱は下げずに超強力に痛みを抑えるお薬、その名は麻薬。
滅多に使わせてもらえないのは、効果が強いとか副作用がどうとかいうよりも、習慣性/依存性が強すぎるからだな。癌性の疼痛か術後疼痛でないとたぶん処方されない。薬局でも鍵のついた引き出しに厳重に管理されている。

代表格はモルヒネ(阿片)。
あまり飲まない薬だから商品名他の詳細は省くとして、問題は名前よね。なんで麻薬を麻薬って言うのか。麻薬=麻の薬=大麻(マリファナ)、 と思う人が多いと思うのだが、大麻は麻薬に含まれないのだよ。そうだよね?とwikiに聞いてみる。すると、何を「麻薬」と定義するかによるということらしい。

私の定義では、麻薬=麻薬取締法(正確には麻薬及び向精神薬取締法)の対象となっているもの。これだと大麻は含まれない。大麻には大麻取締法、という別の法律があるから。
どうして別の法律になってるかというとたぶん、麻薬(及び向精神薬)取締法の対象は「医薬品」なんだよね。大麻は医薬品じゃないので別扱いになっているんだと思う。 人体に与える影響って意味では似てるんだけどね。流行の脱法ドラッグこと危険ドラッグも、法律的には麻薬ではない。「医薬品」じゃないからね。
しかし日本ではこういう定義になっていても、海外では同じではないとwikiに書いてある。大麻やコカインも含めて麻薬(narcotic)と呼ぶ方が一般的らしい。・・・ていうか欧米では大麻が医薬品として使われてるのだった。すると別枠にする理由もないよね。日本でも使えるようにすればいいのに。そうすれば麻薬の「麻」って何?と悩まなくて済むのに。(そんなことで悩むのは私くらいか。それもそうだ)

日本の法律上の定義はともあれ、麻薬の「麻」はたぶん大麻の「麻」だろう。繊維として使える麻(アサ)は昔から栽培されていてお薬にも使われてきたから、先に麻薬と言う言葉があって、あとから麻薬に似た他のお薬もひっくるめて「麻薬」と呼ばれるようになったんだろう。中国語でも麻薬は麻薬っていうよね?と辞書をひいてみると、中国語では「毒品」というらしい。中国語で「麻薬」っていうと、麻酔薬のことを指す!
麻薬の「麻」は麻酔の「麻」なのか?だとしても、麻酔の「麻」は大麻の「麻」だと思う。とにかく大麻は古代中国においてお薬として使われていた。wikiによると2700年も前から!

そんなメジャーな大麻だけど、麻薬(広義)の中ではソフトな方ということになっていて、オランダでは今でも合法扱いなのは有名。阿片の方はもっと怖い。イギリスがインドで栽培した阿片を中国で売りさばいて中国(清国)を阿片潰にしちゃったのはそんなに昔のことじゃない。

そういや阿片って何でこんな字なんだろう?と思ったら、英語のOpiumを漢字にしたものなのだそうだ。中国語読み:アーピェン。確かに似てる。鴉片という字もある。読みはほぼ同じ。
明代には阿芙蓉とも言ったのだそうだ。ケシがフヨウに見えたんだろうね。実物はだいぶ違うと思うけど、絵に描かれると似ているかも。

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