先日、足と脚という話を書いたら、お友達のDさんから腕はどうなんだ?と質問をもらった。足と脚に相当するのが手と腕だと思う。こっちは手=手首から先とみんな思っているのではないか。「手足」と言われると腕や脚も含むと思うかもだけど。
そんな返事をしたら、じゃあお腹は?と返信が来た。そういえば、お腹が痛いって英語でstomachacheって習った気がするけど、これでは胃痛なんじゃないかと。
次に書こうと思ってたんですよ!
stomachは胃だからstomach_acheでは「胃痛」だと思う。でも「腹痛」にあたる英語が見つからない。どうも英語ではこの辺気にせずにstomachacheと言ってしまうらしい。「お腹痛い」は日本語では、胃痛の場合もあるけど、むしろお腹をくだしてる、とか生理痛とか、或いは笑い過ぎに用いられることが多いように思う。胃が痛いわけじゃないのにstomachacheって言って胃薬が出てきたら困るよね?
wikiで腹痛に貼られている英語リンクはabdominal pain。私が腹痛としてあげた例を含むいろんな病気がここにふくまれていて、これなら腹痛だと納得。カッコしてstomach acheとも書いてある
でも私の感覚ではabdominal pain=「腹部の痛み」な感じ。つまり「腹痛」より高尚ていうか業界用語風。ラテン語由来だから、医療関係者なら英語圏以外でも通じる率が高いとは思うが、一般的に通じるのか不安。例えば外国人が片言日本語で「オナカ、イタイ」と言ったら通じる所を、「フクブ、イタイ」と言ったら「フックなんだって?」と思われるのではないか。「正しい単語」を使えば通じるとは限らないのが言葉の難しいところ。その点、stomachacheなら通じるとは思う。でもstomachって胃なんだけどなぁ・・・なんで腹痛のことを胃痛っていうかなぁ・・・
お腹を指す言葉としては高尚なabdomenの他にbellyというのもある。ベリーダンスのベリーだよね。これは私の感覚では「はら」って感じがする。belly painだと「はらいた」な感じ。勝手な想像かもだけど、bell(鐘)みたいに下半身がどーんと出ているからbellyだと思うのね。胃よりも下っ腹な印象。カジュアルな表現だけど、でもbelly painなら非ネイティブでも通じる率が高い気がする。
中国語では、お腹=「肚子」。「腹」でも通じるみたい。「腹痛」は高尚な感じで、一般用語は「肚子疼」の模様。ま、漢字のありがたいところで、「腹痛」と書いて見せれば通じると思うな。
と調べていてふと気が付いた。胃痛なら胃薬、頭痛なら頭痛薬、と言われるものを処方すればいいのだが、腹痛薬というものはないので、「胃痛じゃなくて腹痛」と正確に伝えられても、解決にはならないのだった。「お腹痛い」の解決については別途。(笑)
日本語の「おなか」という言葉は、体の内部という意味合いよりも、体の中心、という意味合いのような気がする。おなかが体の中心で重要なものだと思われていたんだろう。「腹をくくる」「腹黒い」とか、意識もおなかにある感じだもの。欧米の心臓中心と対象的。
昨今「腸が大事」と言われるけど、日本古来の文化は進んでいたのかもしれないね。おなかこそが体の中心だよなー、と思う今日この頃なのだった。
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