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2014年9月14日

胃薬(3)

PPIって言って、ああ胃薬ねと思う人は医療関係者だけなんだろうなぁ。残念ながら処方箋がないと買えないお薬でございます。

PPIはプロトン・ポンプ・インヒビターの略。

プロトン=陽子だよね、陽子のポンプって何だ?頼みのwikiにはさらりと「胃液の分泌にも働いている」と書いてあるけど、「陽子のポンプを阻害する」と「胃液」がうまく結びつかない。

proton、と英語で入力したら、Google先生が「水素」と大きい字で解説してきた。水素ってhydrogenだろ?と思ったところであっそうか!と気が付いた。水素は原子が一つしかないから、水素イオン=陽子と同じなんだ。そして胃酸は塩酸だから、水素イオンと塩素イオンをくっつけることによって作られていて、水素イオンを供給する「ポンプを阻害する」ことで、胃酸が作られるのを邪魔できるんだ。
良く読むとちゃんとwikiにも水素イオン(プロトン)と書いてある。読み飛ばしていたのだった。

先述のH2ブロッカーは、胃酸を作れ命令の伝達を邪魔するものだったけど、PPIは胃酸の工場そのものを邪魔する。だからより確実に効く、と考えてよいのだと思う。
AJ自身はH2ブロッカーではさっぱり効かない胃痛がPPIでは治った経験があり、爾来PPIには全幅の信頼を寄せているのでした。

注:胃酸を止めても、なんで胃酸が出過ぎになるのかが解決されないと真の解決にはならないので、どの胃薬も長く飲むものではありません。緊急避難的に飲むもの。念のため。

PPIもお薬の名前はわかりやすくて、オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、とみんな「プラゾール」が付く。ランソプラゾール以外は用量も似ていて、実に覚えやすい。どの薬もみんなこうだといいのに。(笑)

中国語は・・・「陽子」は「質子」というらしい。「ポンプ」は日本の漢字がないけど、石の下に水って書く文字。それに「抑制剤」。英語をそのまま訳したもの。日本語もカタカナのままだけど。これ漢字で意味が分かってる人なら、PPIって書けば通じるんだろうな。そんな気がする。


**** その他の胃薬

その他の「胃薬」として主要なものには、「防御因子増強薬」に分類される類がある。これは胃酸を抑えるのではなく、胃酸に対抗する仕掛けの方を強くすることで、胃酸がたくさん出ても大丈夫なようにしよう、というコンセプトのお薬。
AJの印象では、H2ブロッカーに次ぐメジャーな処方だと思うんだけどね、なんとあの薬もこの薬も欧米では売ってないようだ・・・(びっくり)。東洋人にしか効かないんだろうか。謎。

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