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2014年10月12日

痛みと炎症

叩いたりつねったり、熱すぎたり冷たすぎたりの物理的な刺激も「痛み」の原因になるんだけど、病気としての「痛み」は、多くの場合、「炎症」が原因であると考えられます。(そうでない痛みもあるけどさ)

「炎症」とは、組織が赤くなったり、熱をもったり、 ぷくっと腫れたりする様子。英語(ていうかラテン語)の"Inflammation"を直訳したんだと思うが、「炎」の字で症状がうまく表現されているよね。
炎症はいろんな組織で起きる。胃炎、腸炎、肝炎、肺炎、鼻炎、皮膚炎、口内炎、脳炎・・・キリがありませんな。

○○で炎症が起きています、と言われると、何だかそこで火事が起きているみたいで、直ちに消火だー!と思うかもですが、炎症それ自体は免疫反応というやつで、別に悪いことではないのだ。
何か敵(のようなもの)が入ってきた/組織が壊れちゃった!という警報が鳴ると、血管が広がって(赤くなったり熱をもったり)、血管内を駆けつけてきた免疫部隊が血管の外まで出て行って、敵を食べたり組織を修復する(ぷっくり腫れる)。これが炎症。

で、痛みと炎症はどう関係しているか。現在の研究では、炎症を起こすための「警報」が脊髄を経由して脳に伝わると「痛み」として感じられる、というのが定説となっています。
免疫反応がちゃんと機能するんだから、不快な痛みなんて感じなくてもよさそうなものだけど、痛みを感じることで、 傷を覆うとか舐めるとか、無理しないでじっとしてる、とか、何らか免疫反応を助ける行動を期待しているんだろうね。

だから、痛みは痛みどめで止めちゃいかん!という考え方も可能ではあるが、そういう方向にはなってないし、私もそうは思わないな。

なぜか。痛みはストレスや睡眠不足の元になるから。
大したことない痛みや、しばらくすると消えるような痛みなら、我慢するのもいいと思うけど、痛みが気になって本も読めないとか眠れないとか言う場合には、痛みどめを使ってしまうべきだと思う。
痛いという不快感、もっと痛くなるんじゃないかという不安感は、どんどん良くない方向に心身を連れて行く。それより、これを飲んだから大丈夫!と思える方がいい。

というわけで、次は「痛みどめ」を予定しております。

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