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2015年2月15日

血圧

血圧とは、血液が血管に対して掛けている圧力。英語だとBlood pressure。まんまで覚えやすい。
単位はmmHg。水銀柱の高さってこと。水銀柱のついている血圧計、まだまだ現役だと思うけど、そのうちみんなデジタルになってしまって、何でmmHgなんだろう??ということになるのだろうな。

水道の水圧が低いと上階の水道の出が悪くなるように、血圧が低いと脳にうまく血液が回らない。例えば急に立ち上がった時に、血液がうまく届かなくてフラフラ立ちくらみになる。低血圧の仕組みは良く理解できる(私も低血圧だし)。

だったら血圧が高かったら、隅々まで血液が行き渡りやすくてイイような気がしません?でも実際には高血圧の方がずっと問題視される。低血圧は本人が相当困っていなければ治療もされないのに、高血圧は何も自覚症状がなくても治療の対象になるのだ。

なんで血圧が高いと(正確には高すぎると)いけないのか。
まずは、水圧が高すぎると水道管だって壊れる場合があるように、血圧が高すぎると血管も壊れる場合がある。脳出血がこの類。これはまだわかりやすい。
でも血管は水道管みたいな単純パイプではないので、そう簡単に壊れない。壊れる前に高くなった血圧に負けまいと強くなる=血管壁が硬く厚くなる。
なんてお利口な仕組みなんだろうと思うけど、そうでもないのだ。血管は、というか血液を心臓から各部に運ぶ方の血管(=動脈)は、単なる導管ではなくて、心臓の鼓動に合わせて収縮することでより効率的に遠くまで血液を運んでいる。脈が触れるのはこういう仕組みなんだよね。
血管壁が硬く厚くなるとこの収縮がうまくいかなくなる→収縮の力が弱くても遠くまで血液を届けようとするから血圧が高くなる→血管壁が負けずに硬く厚くなる→さらに収縮がうまくいかなく・・・悪循環。
そうして無理しているうちに血管壁に傷がついて、そこに脂肪ゴミが引っ掛かって血管が細くなって更に血圧があがったり、傷のかさぶたが取れて血管に詰まってしまったり、様々な心臓や脳血管の病気が、高血圧に由来している、と考えられているのだった。

高血圧には様々なお薬が出ている。飲んでいる人も多いけど・・・ほんとはお薬より生活習慣を変える方が正しいんだよね。減塩とか運動とか。でも高血圧は殆ど無症状だから、数値だけ言われても生活習慣を変えられる人は少ないんだろうなぁ。次回は高血圧のお薬についていくつか。

ちなみに高血圧の英語はHypertension。High blood pressureでも通じるだろうけど、「高血圧」じゃなくて「高い血圧」と聞こえるんだろうね。

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