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2020年9月29日

チョコレート ゼリー

チョコレートもゼリーもよく知られているけど、チョコレート ゼリーと言われると見掛けた気がしないし食べた記憶もない。どんなの?と作ってみると右のようなのが出来ました。

・・・写真じゃよくわかんないと思うけど、概ねチョコレートムース、だった。よそで食べたらそう判断したと思う。材料はゼラチンと牛乳とココア、卵と砂糖とバニラエッセンス。ココアと砂糖と卵黄をすり混ぜて、温めた牛乳にゼラチンを溶かしたものを入れる。少し固まりかけたところに泡立てた卵白をさっくり混ぜて型に入れる。しゅわっとほどける泡の口溶けがムースな感じです。本式のムースはゼラチンを使わないらしいが、「家庭でできる和洋菓子」ですから簡単に間違いなく出来る方がいいもんね。料理下手のAJでもそれらしく出来た。ゼラチンを減らせばもっとムースらしくなるのだろうが、カンタンだったのでこのレシピでまた作りたいな。でも一度にたくさん出来てしまうのが難・・・

2020年9月24日

Guardian’s 1000 (20)

祝200タイトル読破!前に読めなかった既読2タイトルも読破出来ました。

(191) キャッチ=22(ジョーゼフ・ヘラー/ハヤカワ文庫):
上巻は今一つ意味がわからず、読みにくくて進まなかったけど、下巻はスッキリすいすい一気に読み切った。第二次世界大戦のイタリアで戦うアメリカ空軍兵。著者の経験をもとにしたフィクション。でもよくある戦記物ではない。最も感心したのはマイローのM&M商会。敵とも取引何でも取引はありそうだが、みんなが一株ってのがスゴイ。誰も戦闘はしたくないが、出世はしたいしお金は欲しい。うーむ。イタリア人娼婦もいそうな感じだし、おじいさんも。ローマは亡びてもローマ人は永遠なり。catch-22とは、22条(架空)の落し穴、てことらしい。あれ?邦題はなんでイコールになったんだろ?荒唐無稽な話も確かにあるけど・・・これはComedyとは言わないと思う。
 
(192) 卑しい肉体(ウォー/新人物往来社):
ユーモア小説。2012年新訳で。恋人ニーナと結婚したいアダム君は大金を手にしたと思ったら気のせいだったり、ないことないこと社交欄に書く記者になって売れっ子と思いきや、逆鱗に触れて失職。ニーナにも振られてしまう。パーティーの毎日を送るセレブ?さんたちの日常。表題は聖書から。至高の神様に比べて、ダメな私たち人間、という意味合いらしい。ラストで戦争が始まって、戦地でニーナの手紙を読む。ロンドンは案外相変わらずらしい。大転落で出てきたレディ・メトロランドがちょい役で登場。南米に送る娘を調達している。
 
(193) スクープ(ウォー/白水社):
2015年新訳で読んだ。素直にユーモア小説。同姓の別人と間違われてアフリカの紛争地?の海外特派員に任命されてしまうウィリアム。上司やデスクは勿論、特派員仲間は輪をかけた嘘つき。正直に「なにもありません」と報告するウィリアムは解雇寸前になるが、同僚がガセネタで首都を離れた時、初めての恋人(人妻)や同窓生の現地役人のコネで偶然本物の特ダネをつかむ。夫の帰国で恋人を失って失意の帰国するが、周りは大歓声。爵位進呈という段になって、今更人違いが判明。なんとか誤魔化そうとした上司は田舎に戻ったウィリアムを説得しようとやってくるが、散々な目に遭い説得を断念。しかし結局、調子のいい伯父が受け取りに来て・・・結果オーライ??ジャーナリズムに対する痛烈な批判。イギリスのアフリカ統治や政治、パーティーピーポーについても荒唐無稽な記述で、でもそうだろうなーと思わせる。
 
(194) 一握の塵(ウォー/彩流社):
うっかり浮気にはまるブレンダ。息子のジョンが事故死したのに、恋人のジョンかと一瞬勘違いして自分の恋心に気づく。でも相手は本気ではなく。言うなりに離婚に応じるために偽装不倫までする人のいいトニィ。傷心を慰めに出掛けたアマゾン冒険で未開地に取り越される・・・可哀そうすぎ。ユーモア小説でも救いがなさすぎだ。「もう一つの結末」は安心だけど、面白くはないかもなぁ。
 
(195) 銀河帝国攻防史<1>(アシモフ/ハヤカワ文庫):
再読。やっと読めた。ファウンデーション。そうそうこんな話だった。知識を後退させないために百科事典を作る科学財団ファウンデーション。科学者育成のためのエリートを集めて宗教者として育てる。宗教でその他大勢を指導。ところが宗教だけでは破綻がやってきて、科学技術で世界を支配。ところがそれも行き詰まって今度はマネーの時代。古い小説にしては現在を予言できているような。こんな話が頭にあるから陰謀論が出て来るのかもなー。このシリーズは、学生時代に仲良くなった友達がアシモフが好きだというので全巻読んで感想を話したら、そうじゃなくて黒後家蜘蛛の会=推理小説のファンだった。早く言ってよ(涙)。
 
(196) 異星の客(ハインライン/創元推理文庫):
ハインラインは「夏への扉」だと思ってたんだけど。半分くらい読んでもそう思ってたんだけど、読み終わってみるとこっちの方が好き。火星人により火星文化の中で育てられた地球人マイク。地球に里帰りしてみるとわからないことだらけ。宗教も恋愛も死生観も金銭も全然理解できない。でも猛勉強=学習により人間社会を学んでいき、ついには地球を救う宗教家=救世主になる!何が「正しい」「自然な」ことなのか。火星まで行かなくても、文化(時代・土地)によって異なる。どっちがイイとか進んでるとかいうことじゃないよね。批判なところも、笑えるファンタジーなところもあって秀逸。ただし色っぽい記述がかなりあり、青少年の読書感想文には向かないな。
 
(197) シャイニング(S・キング/新潮文庫):
読むのは初めてだけど映画は見た。映画の方が理不尽で怖かった。原作は救いがあるし、それを予感させる。ま、ホラー映画好きは救いなんて要らないのだろうけど。雪に閉じ込められるリゾートホテルで一冬の管理人となる一家。でもそこは呪われたホテルで、パパは徐々にホテルに心を乗っ取られてしまう。大筋では映画と同じなのだが、ダニーはホテルに立ち向かうし、シャイニング能力者達がそれを支える。最後に善は勝つのだ!とはいえ、子供時代の家庭環境を親になって繰り返すという先入観は如何なものか。キングは一般論としてそう書いてるわけではないけどさ。突然血糊があふれた映画はとんでもなく怖かったが、キューブリック監督だったのね。ホラー映画としてはあれで良いのだと思う。どうなるかわからなくて最後まで怖かったし、見終わってからも怖かったもの。でもAJは救いのある原作の方が全然好き―。
 
(198) ホビットの冒険(トールキン/岩波少年文庫):
さっぱり忘れてたけど、これ子供の頃に読んだと思う。指輪物語の前のエピソード。指輪物語ほど壮大ではなく2巻で終わって子供向け。悪いやつは単純に悪いのだが、いいやつは単純ではなく、ダメだったりズルかったり逡巡もする。今一つなのはたぶん長さの割に仲間が多すぎるのではないか。ドワーフ13人もいて名前が似過ぎだし描き分けられてない。5人程度にならんのか。指輪物語の方がいろんな人種(?)もいてRPG向けだよね。読んで損はないがどちらかというとやっぱり子供向けかな。
 
(199) 魔の山(マン/新潮文庫):
やっと読めた既読その2。でも設定位しか覚えてない。前は途中で挫折したかも。今回は何とか、でも斜め読み。これ読んでマンって苦手だと思ったんだよなー。肺病やみの従兄弟に会いに3週間の予定でスイスのサナトリウムに遊びに来たハンス。ところが来る途中から発熱、入院の羽目に。真面目な従兄弟は真面目に治療に取り組んでもちっともよくならないので業を煮やして帰郷、希望通りに軍隊に入る。遊びに来た筈のハンスは、アンタは退院してもいいよと言われても憧れのロシア夫人が気になって居残り。そして僅かな入隊生活後にすっかり悪化して帰ってきた従兄弟は死んでしまい、憧れのロシア夫人はマラリアのオランダ人偉丈夫を連れて帰ってくる。いろんな病人仲間とのダラダラした生活を7年続けた挙句、大戦勃発で退院を余儀なくされ戦地に駆り出されるハンス。終わりはデミアンみたいなあっけなさ。病院とサナトリウムは全然違うけど、長期入院生活を送った身(1か月足らずだけど)には、この雰囲気ちょっとわかる。これもAJの苦手な成長小説というやつか?あまり成長してないし、まともな恋もしてないが、しかしいろんな意味で先生は多いな。ま、とにかく長すぎて読みにくいよ!フランス語部分をカタカナで書くのはやめて欲しい。全然雰囲気が出ない。イタリア語はそのまま+訳を付けてるのに。オリジナルのドイツではフランス語でも読者に意味はわかる(単語は割と似てるから)だろうけど、英語版はどうしてるんだろ。あ、イタリックで書いたのか。それで日本語ではカタカナにしてるんだな。新訳ならたぶん異なるフォントにするよね。愛を語るためにわざわざフランス語で会話してるのに、カタカナは興ざめだもん。ちなみに英題はThe Magic Mountain。なんか「魔の山」感なくない?TDLの乗り物みたいじゃない?
 
(200) 勇気の赤い勲章(クレイン/光文社古典文庫):収載済